
ユニバーサルタクシー認定制度
https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_koutu/tabi2/ud-taxi/ud-authorize.html
ユニバーサルタクシー(以下UD)は、記事にあるように「移動等円滑化の促進に関する基本方針」において、平成22年までに約18000台としていましたが、同年度末実績は12256台という。
そして平成23年度より「標準仕様ユニバーサルタクシー認定制度」が導入され、同認定レベル1に適合したUDタクシー車両が一般発売された。
↑そう、この日産バネットNV200の中のラインナップにあったユニバーサルデザインタクシーがこれである。
そして現在、社会的な問題定義されている案件がある。
ユニバーサルタクシーであるにもかかわらず、車椅子の方が乗ろうとすると理由をつけて乗車拒否し車椅子の方がタクシーに乗れないという案件である。
ノーマライゼーション(ノーマライゼーションとは、広義で解釈した社会的マイノリティを含めた人たちに一般市民と同じ普通(ノーマル)の生活や権利が保障されるよう、環境を整備すること)を意識した世の中になってもらいたいし、そうすべき努力は今後もしていかなければならないと思う。
だが、今の制度のあり方には疑問が残る。
今言われている乗車拒否の問題は、行政都合で推し進めてきた流れのデメリットであり、おうよそ予想できたことである。
世の中行政が制定するルールに基づいて世の中をコントロールし、結果的には国民の生活を豊かにしていかなければならないと思う。
ただこの車椅子車両に関してはその時々で違った意味合いが多く、それら歪んだ方針により世の中が少しずつ改善され車椅子利用の方もかなり外に出る機会が増えたために、更にこう言った問題定義が起きているのだと思う。
ユニバーサルタクシー認定制度が出来る経緯を調べてみた。
東京オリンピックが2020年開催され、その開催に向けて国内外において環境整備が求められることになる。
その東京オリンピックに向けて何人たりとも普段からタクシーを利用できる世の中に推し進めるため、当時日産のゴーンさんがニューヨークで推し進めた「イエローキャブ」を日本に持ってきて、そのベースを改造、型式認証を取ってユニバーサルタクシーとして新車販売したのが日産バネットNV200のユニバーサルタクシーである。
この車が発売され、福祉に対して多くの方の考え方が変わったのも事実。
たま、なかなか知名度が上がらず、世の中が付いてこなかった環境にあった。
ここで問題となるのは、一般タクシーが国土交通省管轄であり、介護タクシーのサービス全般に対する対価の扱いは厚生労働省であり、行政の縦割りの慢性的な問題もある。
タクシーのサービスそのものは、目的地まで乗せることなのか、乗降介助をどのサービスに当たるのか、介護保険サービスに対しての対価サービス部分はどこまでなのか、本質はこの部分だと思うわ。
一つ例に取れば、通常タクシーはサービスとしてお手荷物をトランクに積むなどの行為をさせていただいている。
お体の不自由な方に手を貸す行為は無料のサービスである。
だが、その無料サービスを逆手に取って、段ボール4つも家まで運べと言われるお客様もいる。
下手すると自分は何も持たずにさっさと下車して荷物を玄関内部まで運べと横柄な態度を取られる人もいる。
で、「うちは貨物事業者じゃないと断る」と運輸局に苦情となる。
しかし、この場合運輸局は苦情として受け付けないはずである。
まさしく荷物を運ぶ行為は貨物の業務であり、タクシーの運送約款に示されていないからである。
運輸局に問い合わせしたらそう答えが返ってくる。
だから解釈としては、タクシーは手荷物サービスを行っているが2つ程度の荷物をトランクに積むことは無料サービスと考え、それ以外のサービスは入れられないとすべきである。
何故かって??
それは手荷物サービスであって人は二本の手があるからである。
ちなみに介護タクシーの場合は、料金体系が違ってサービスによる対価が別に決められてる。
このバネット発売当時、この車種が普通のタクシーである認識はお客様にはなく、このタクシーで流し営業をしていても手は上がらずこの車に乗っているだけで営業成績が不漁になる環境であった。
お客様の声としては、「まだ私にはこの車(福祉車両)は早い、失礼しちゃうわ!」とお怒りになったり、「背が高くステップで階段となるため足が悪い私には降りづらいので怖い」とか言われてた。
本来の目的であるお体が不自由な方に対して真逆な効果となってしまっていたのだ。
顧客の声を取り入れていないがための車両開発であると言える。
でも、車椅子の方に取っては乗りやすく、対応するヘルパーにとっても扱いやすい車であった。
リアハッチであるため雨降りでもハッチを上げれば雨に当たりづらいので良かった。
また建物に対して横付けできるので車両の前後スペースが確保されればスロープ角度も大きくならずに安心して乗降することが出来た。
要は、車椅子車両による乗客に寄り添った作りとなっているため、逆に健常者には違和感を感じたものと思う。
あからさまに普通車と違う福祉専用車両という雰囲気バリバリあった時代であったから‥。
しかも国交省が認定するユニバーサルタクシーを導入したら外装にはユニバーサルタクシー認定制度に合致したマークを貼り付けなさいと言われ、そのステッカーをワンオフで作らされこのコストも馬鹿にならない‥だって1枚3000円もかかり車両すべての面に貼り付けなさいと共用される始末。
そんな事が許されるのか、ステッカーぐらい無償で提供しなさいよ!と思ったが、行政と喧嘩しても致し方ないと判断し指示された通りワンオフでステッカーを作成し貼り付けた経緯がある。
そして世の中がオリンピックに向かい忙しくなってくるとともに、公害問題やこう言ったノーマライゼーションに対する環境整備の改革が進められた2017年次世代ジャパンタクシーが発売される。
このタイミングで日本のタクシーは高いとか、外国人に乗りづらいとか、言われておりそれら爆発的に発生するオリンピック需要をカバーさせるために車両入替促進対策がバンバン打ち出された。
つまり行政が自動車メーカーに車両デザインに注文書を付けて、その注文に応じ車両開発をさせるが、先程のバネットのデメリットを吸収したんだろう‥実際には健常者よりの作りになり、車車椅子の方はスライドドアからの乗降となった。
当初はこのメリットを歩道に横付けしてスムーズに車椅子の乗客を乗降させるとか言っていた。
だが、現場では正直交通量多い車道に駐車し、歩道から車椅子の方を乗せることが顧客にとって安全確保できるかと言えば、これほど危険なことはないと思う。
そこで問題となるのが、車椅子の方を乗降させるために消費する時間である。
営業成績に対価が評価されるタクシードライバー、時は金成である。
バネットはスロープが設置されてあるためそのスロープをおろして直ぐに乗降できるが、ジャパンタクシーについては車椅子の方を乗せるためにはリアシート下に配置されたスロープ部品を取り出して設置、そして乗降させるが車内で車椅子を回転させてシートベルトを装着し、スロープを収納して乗車が完了する。
この作業をするためには、慣れていたとしてもかなりの時間を要すると思う。
しかも車椅子を押したこともないようなドライバーなら尚更だ。
少なくとも対応するためにはサービス終了までに安全に遂行しなければ事故扱いとなってしまうため、自信ないドライバーが対応しようとすると尻込みしてしまうわ。
怪我させたら自分のせいだからね。
良く配達で話題に上がっていたけど、「冷蔵庫の配達を頼んだが玄関に置いていかれ、ここじゃ邪魔だから室内に運んでほしいと言ったら断わられた」みたいに、本来すべき事でない事を無償でやって欲しいと言われたと同じで、たまたまこの車に乗ることとなり一般タクシー営業なのに突然車椅子を扱い乗降介助してと言われた‥みたいな話か?!
客の要望に応えるのが本来のサービスとは限らない。
この冷蔵庫もサービスで扱ったばっかりに、壁に擦ってしまい壁の修理を請求されるということもあるのだから。
特にお手荷物をトランクに乗せる無料サービスも中に何が入っているかわからないので、丁寧に扱っても内容物が破損したとか言われるリスクもかなり高い。
ちょっとニュアンスは違うけど、ドライバーから介護タクシーじゃないんだから怪我させちゃたら困るから乗せられない‥そんな感じだろう。
なぜそうなるのかと言えば、そこまで普及した経過に問題があると思うからだ。
当初東京オリンピックが間近に迫りつつある自動車業界は燃費向上となるエコカーに減税や購入助成金をバンバン出していた。
同じくそんな流れでトヨタのジャパンタクシーは通常のタクシー仕様であるコンフォートより80万円ほど高くなっており、その差額を助成金で補填することでほぼ同じ金額で入手可能な環境を整備した。
導入させることに重点を置いた政策が推し進められ、現場対応は後回しになってしまったからだ。
事業所も導入には補助を受ければ今までと同じコストで新車が入れられるとジャパンタクシーの導入が進んだことは間違いない。
単に本来の使い方を意識させるよりは、購入しやすさから導入を急いだ環境配慮に問題があったと思う。
当初、行政もジャパンタクシーで車椅子の顧客を断っては乗車拒否となり行政指導の対象になるとは声を大きくして言わなかった経緯もあるのだ。
だから逆に補助金をあえてもらわず最初からスロープも積まないで一般の車両として使う覚悟で導入した会社すらあるのだ。
つまり最初から介護に振った営業はする考えがなく、単にタクシー車両として選んだ車種であるということ。
で今回の問題は、車椅子のお客さんがユニバーサルタクシーに乗ろうとすると乗車拒否される問題が起きており、それに対し国土交通省から通達が出て、UDである以上車椅子乗客に対して理由をつけて乗車拒否は法律違反に当たるため注意しろと事業者に言ってきたのである。
で、更に問題はジャパンタクシーの使いづらさにもあり、そこら辺は以下のサイトにわかりやすく書かれていると思う。
「 介護タクシーコラム JPN TAXIはユニバーサルデザインなのか(後編)」に説明されている。
https://caretaxi-net.com/column/9223/
しかもこのジャパンタクシー、20万キロ走った車の大半がトラブルを抱えており、一番大きい問題はガスケットが抜けることのようだ。
何十台も同一車種を扱っていなければそれら傾向はわからないため、大手は故障する前に売り飛ばそうとする訳。
つまり30万キロ走行したあたりから中古車に流すようになってきている。
完全に故障してしまう前に売り抜いておこうという流れだ。
ガス電気ハイブリットというメリットを重視するばかり、耐久が一般乗用車並み以下になってしまっているようだ。
知らんけど!www
ノーマライゼーションの考えの下、どんな人も通常にサービスを受ける権利は維持させていかなければならないと思う。
ただ全て同じには出来ない‥これが現実だ。
行政がジャパンタクシー普及に力を入れた際、60万程度の補助を出したようにサービスにも補助を出すべきと思う。
少なくともユニバーサルタクシーでの営業は、行政からドライバーに補助を出すべきと思う。
介護業界も介護離れが進みそこを改善させるために介護職に行政から処遇改善加算を出すなどしてるが、同様にそうすべきと思う。
まぁ、東京オリンピックが終わっちゃったから無理にジャパンタクシー導入促進する必要なくなったからコレからはどんどん締め付けすれば行政の大義名分は得られるだろうと思う。
また車業界としても、次世代タクシーに利用可能な車種も限定的であり、一般車をタクシーとして流用しなければならず、耐久性は一般車とるためせいぜい大事に使っても30万キロが限界だろうな。
少なくともコンフォートという車は一般車の倍の耐久性を誇ったていたから。
まぁ、燃料費も低く儲かっているのであれば多少は選択に余裕は出るが、なんせカツカツの状態では3年で潰れるような車をおいそれと代替出来ない。
燃料費が上がった分、労働対価から削れば帳尻あってそれも可能かもしれないが、現在日本全国で問題となっている、タクシーがいない問題を考えるとそう簡単に判断もできない。
なんせ二種免許取得する人がほとんどいない現状。
ドライバーが増えるわけはなく、みんな年取ってきて有資格者は高齢‥いやいや超高齢ドライバーだらけだから。
そういった意味では、行政も事業者も顧客も意識改革が必要だと思うわ。
一番は、車椅子に乗られている方が住みやすい世の中に少しでも近づくこと、これが出来ないといつ我が身が車椅子生活になるかもしれない状況を考えたら他人事ではないはずだからな。
ここら辺は、税制とか収入とか控除とか色々な要素があるから皆平等にはいかんよな。
またこの平等という意味合いも考え方によっては違ってくるからね。
今の政治スキャンダルもしっかりしてもらわないと、バカらしくやってらんないわ。
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耐久良すぎて売らなくなってしまったがために廃止せざるを得なくなったコンフォート‥エコ考えたら50年も同型車で修理供給部品も変わらない働く車があってもいいのではないかと思う。
まぁ、自動車メーカーとしては新しい車開発してどんどん新車で売れなければ設けらんないからね。
だから新車開発を急ぎ、国からの安全基準に強化についていけなくなり苦し紛れに不正‥本末転倒だな。
さて、どうする車業界??
どう動くタクシー業界??
エキゾチック〜ジャパン!