
地方のJR路線っていうと路線の廃止ばかりが取りざたされて寂しい気持ちになることが多いですが...
なんと広島の可部線(かべせん),可部-あき亀山間復活開業だそうです.正確には元はあき亀山ではなく,河戸という駅でしたが.なぜ復活したかというと,R54が可部町内(=広島市の北の副都心)で大渋滞するのでR54号バイパス(=R191)があき亀山駅(旧河戸駅)付近に作られ,可部の新市街があき亀山駅付近に形成され,需要が見込まれたからです.
車社会なので鉄道が追いやられることが多い中,車社会によって鉄道が見直されて復活するというのも不思議な感じですね.
可部線は...
大元を辿るとかよこバス(可横バス,可部-広島市内の横川駅)を結ぶという日本初の乗り合いバスに端を発し,当時車がしょぼかったのですぐに壊れてしまうので,1909年に軌道に転換.
1936年に国有化されると中国地方の中心都市である広島と島根県西部の中心都市浜田を結ぶ路線として転用され,その後,途中,加計まで建設された段階で1968年に赤字路線に指定され廃止勧告される,も,なぜか1969年には更に加計-三段峡まで延伸開業....さらには1974年には三段峡-浜田間着工.三段峡から途中の日原までは建設の爪痕が残ってますが,浜田までは道路も整備されてきたのもあり開業の日の目は見れず.
そして,高速道路の整備,平行するR191号の整備もあり2003年についに可部-三段峡間が赤字路線として廃止.広島ではすごいこと話題になりました.ま,三段峡までは車で広島市内から1時間,可部線だと2時間以上.バスもありましたし.確かに好き者か通学生じゃなきゃ乗りませんわな...
ちなみに,広島-可部間は14km,30分の超短距離路線ですが輸送密度日本一の地方交通線ってことで日本一人の乗るローカル線でもあります.当時も広島-可部間は一時間3-4本くらいの本数走っていたのに可部-三段峡間は一日6本という変な路線でした.ま,そりゃそうで可部から奥は広島の市街地から外れてましたからね.今はだいぶん市街地が広がってきましたが.
んで,廃止されてからも路盤だけずっと残っていたのですが,2016年,日本初,廃止路線の復活ということで再開業.
書いてみても驚きましたが日本初バス路線だったり,高速道路に翻弄されたり,逆に車が渋滞することに端を欲して復活したり,不思議な路線ですね.
Posted at 2016/12/24 22:06:21 | |
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