2018年12月10日
俺のオススメはファルケンです(何
***
久しぶりに乗ったアテンザ。中期。
中期は基本的には前期とはあまりシャーシ側は変わっていないから、いろいろと勝手知ったる車の走りなんだけれども、19インチなのに何かが違う。
そうだ乗り心地がいいんだ。
17インチ仕様と同程度にそういうところのマナーが良くなっている。
そう思ってふと見てみるとタイヤが違う。
純正のブリジストンではなく、ファルケンのタイヤが付いていたのだ。
***
現行のアテンザは少なくとも中期まではタイヤのサプライヤーはブリジストンとトーヨーの2社で、うち19インチはブリジストンが確定で付いてくる。
しかしながら、以前から申し上げている通り、19インチは極めて乗り味が悪い。
恐らく17インチ仕様がベースにあって、19インチはそこから単にタイヤホイールを変えただけなのだろう・・・という見立てだったのだが、しかもこれテストドライブ自体19インチはやってないのでは・・・。
だって素人が乗ってこれはひどいと思う乗り味で、それがしかもタイヤ一つで解決するような商品を平気で世の中に出してしまうんだから、テキトーに営業面だけ見て19インチを設定したのでは、と思わざるを得ないんだよ。
***
そういう意味では前中期のアテンザってある程度タイヤにバネの効くタイヤの方が合うんだろうね。
ブランドで言えばミシュランとかかなぁ。
自分は昔からの馴染みでトーヨーを使っていたけれども、とりあえず19インチの乗り心地に悩んでいる人は、「純正とブリジストン以外の」タイヤを使ってみることを是非オススメする。
Posted at 2018/12/10 21:46:59 | |
インプレッション | 日記
2018年12月05日
プレマシーはかつて存在していたマツダのミッドクラスのミニバンである。
マツダはボンゴでキャブオーバーワンボックスの一大ムーブメントを起こしたメーカーでもあるが、乗用の方ではどちらかと言えばアメリカ市場の影響を大きく受けたMPVに端を発する比較的乗用車ライクな(とはいえ初代のMPVはかなり無骨な車だったが)ミニバンを比較的早くから手がけていたメーカーでもある。
プレマシーはそんな中ではアメリカライクで日本で乗り回すにはやや持て余すサイズであるMPVの弱点を補完し、かつ当時は全盛だったセダンライクなミニバン市場に切り込んでいくモデルとして99年に登場した。
***
初代のプレマシーが登場した当時はマツダ地獄の真っ只中で、一声100万引きとまで言われたMPVが代表格であったけれども、とにかくバナナの叩き売り状態で大安売りされていたのは記憶に新しいところ。
しかし、作りまで安普請だったかというとそうでもなく、ライバルが続々と後輪にトーションビームを採用していく中で、プレマシーは最後まで後輪独立懸架を守っていた車種である。
ミニバンとはスペースユーティリティが求められるカテゴリーであるが故、独立懸架、中でもマルチリンクやダブルウィッシュボーンのように、メカニカルに割くスペースが大きくなりがちな要素は忌避される傾向が強いため、プレマシーのサイズで4独、しかも2代目以降の後輪マルチリンクというのは非常に珍しく、それが故乗り味の質の高さでは一部で非常に評判が高かった。
半分はアクセラ(ファミリア)をベースにすることによる「制約」ではあるものの、そもそもアクセラ自体がCセグメントモデルとしては最早珍しくなってしまった後輪独立懸架を今も守り続ける車種だけに、一種のケガの功名とも言える。
(ちなみにアクセラも次期モデルからは遂にトーションビームとなる)
とはいえマツダって結構古典的なすぽーちーさに拘っているメーカーなので、いくら4独でもチューニングがタコなら宝の持ち腐れともなりかねないわけだけれども・・・。
***
フットワークは流石にハイト系と比べれば重心は明らかに低いわけなので、なかなか軽やかかつ確実で良い感じだった。
ミニバンの足回りとして考えるのならばかなりアジリティ重視な感じがあるのだけれども、ハーシュやバイブレーションのいなしも上等な感じだし、ストリームとか同世代・同車格で性格も似たような車種と比べても、もうちょっと乗り味に落ち着きがある感じで、パッセンジャーカーとしてもそれなりに成立している感じ。
もう一つ、プレマシーはブレーキタッチが非常に良いと言われることがあるけれども、確かにペダルの剛性感がちょっと今まで感じたことがない感じにがっしりとしている。
ただちょっとこの辺りはブレーキブースターがの倍力が弱いときのタッチにも近く、実際効きは甘い感じもしたけど。
これでもうちょっと確実に制動力が立ち上がるのならば、確かに国産車の中ではかなりいい方のブレーキフィールである。
ここまでは前後期で一緒。
***
EF型のドライブトレーンは特に言うことはない(笑
ごく普通の2リッターNA+5速ATで、過不足のない走りである。
***
後期FF型はSKYACTIV。
とはいえ、SKYACTIVになったから急にスポーツカーもぶち抜けるくらい走るようになったのか?と言われれば所詮2リッターNAのAT車であること自体は変わっていないわけで、絶対的な動力性能はMC前とほとんど変わらない。
逆に以前のドライブトレーンでも走行フィールの仕上げは非常に良く出来ていて、SKYACTIVとはそこから走りのレベルはそのままに効率の改善が為されたものであるという感じである。
しかし、今回このドライブトレーンで走っていてちょっと思ったのだが、常時ロックアップの制御って、車体に対してトルクが細めのエンジンとの組み合わせだとやっぱり低回転域での加速にもたつきを感じることも多いわけで、同じドライブトレーンのアクセラと比べると車重のせいかトルク不足感をやや感じる。
勿論、これはロックアップを外すのが嫌ならキックダウンで対処しても良いわけだけど、なんだかんだで結構高いギアのまま粘るし、粘る理由は燃費以外にもキックダウンの唐突感がまだ6速だと消しきれないのかなって思ったりもするわけで。
多段ATの制御というと、トヨタの8速なんかはビジーシフトぎりぎりのレベルで結構ギアを変えてくるのだけど、それを違和感のないレベルで出来ているのは結局ステップ比の小ささ故だとも思う。
しかしマツダはどういうわけかこれ以上の多段化には消極的なようなので、そうなるとトルクのあるエンジンがほしいなって。
***
結局、悪い車ではないんだけれども、このカテゴリーを育てていけなかったのは辛いよね。
とはいえ、この車が登場した当時はオデッセイやイプサム等の第一世代モデルが切り拓いた市場の爛熟期で、ストリームがカーオブザイヤーを取ったり(但し、受賞理由はシビックとの同時受賞でプラットフォームを共用してるから同一車種としてカウントされたみたいなんだけど)と、確かにこういうタイプの車が新世代の乗用車として圧倒的な注目を浴びている時期だったので、乗用車のプラットフォームや設備を流用して車を一つ作るにはうってつけのカテゴリーだったんですよね・w・
その上このタイプの車は海外市場でもそれなりの需要がありましたから、こういう車が大ヒットしていた背景は当時のマツダにはこの上なく魅力的に見えたはず。
とはいえ、結局それ以後の市場の動向は知っての通りなわけで、なんとかアクセラからもう一車種派出させてビアンテは作りましたけれども、基本海外市場とラインナップが共通で日本独自の車種は作りづらいマツダにあって、数も利益も出るミニバンが鬼門になってしまったのは、今となってはやっぱり辛いことだよねえと思うわけです。
Posted at 2018/12/05 23:31:25 | |
インプレッション | 日記