
先日、Studieの鈴木“BOB”康昭会長が自身のnoteを通じ、2008年から長きに亘り行ってきた「チームStudie」名義でのモータースポーツ活動終了(≒事業撤退)を報告しました。
つまりスーパーGTやGTワールドチャレンジ・アジア
(後者はかつての「ブランパンGTシリーズ・アジア」)などでの輝かしい戦歴につき、日本を、ひいてはアジア圏を代表する存在にまで登りつめたBMW系チームの雄が、技術力・総合力とともにコンマ1秒を争う世界から卒業するということですね。
しかもモータースポーツ活動は、山口智英/廣田築/荒聖治のトリオが駆り、ブロンズクラス5位入賞(総合では14位)を果たした
鈴鹿1000kmが最後とのことで、その閉幕から間もないタイミングでの終了報告となったため、それと合わせ鏡のように卒業発表した、
日向坂46・森本茉莉さん、そして
櫻坂46の松田里奈キャプテンと
田村保乃さんの件に通ずるほど、寝耳に水だと感じました。
ちなみにチームStudieは、スーパーGT等で蓄積されたイメージから、挑戦時よりドイツ本国(ミュンヘン本社)やBMWジャパンの支援を受けたワークスチームだと誤解している方も多そうなので説明しておくと、元々はメーカーからの手厚いサポートを受けず、予算の苦しいなかでスタートしたプライベーターです。
その後チームがやっとこさ、ワークス扱いで本国やジャパンの支援を受けるようになるのは、2011年のスーパーGT(300クラス)にZ4 GT3を走らせ、同年6月の
第3戦マレーシア・セパンでの初優勝以後、圧倒的速さでシリーズチャンピオンを獲得してからの話。
加えていま、レースへの継続参戦に必要な諸経費は、BMWも例外じゃないカテゴリーごとの開発競争激化や、地政学的リスクも絡んだ物価と人件費高騰によって上がりっぱなし。だからこのままモータースポーツも続けていくと、本業はBMWやMINI向けのチューニングパーツ販売であり、来たる完全電動化に備えたオリジナルパーツ開発やメンテナンス面の設備投資まで考えねばならないため、Studieの経営悪化に繋がってしまう恐れは高い。
要するにチームの経緯や一般層には伝わらない昨今の内情を知れば知るほど、モータースポーツ活動を断腸の思いで終了せざるを得なかったリアルが徐々に分かってくるわけで。BOB会長が記事に「初心に返る」と綴ったのは、恐らくそういう事なのでしょう。
思えばチームのモータースポーツ初挑戦は、残念ながら車両規則違反で出場停止に終わった、
スーパーGT・2008年シーズン第6戦の鈴鹿1000km。ベースはE86系Z4 Mクーペで、のちにStudieと袂を分かち、マシンチェンジでメルセデス陣営に移ってからもお馴染みとなった初音ミク号(通称:レーシングミク)の初代に当たります。
そしてスーパーGTでの300クラス優勝は、エボ化前のM4 GT3を走らせてミシュランタイヤとのパッケージで挑んだ
2022年・
2023年、いずれのシーズンも第3戦鈴鹿で決めました。とくに2022年は、グッドスマイルレーシングとのジョイントを解消した2014年の単独参戦開始から9年目にして初のポールトゥウィン。その時はレース結果を知って早々、ファンゆえ勝利を待ちに待った甲斐あって、非常に嬉しくなりました。
以上のとおり、チームにとっての18年間、様々なレースカテゴリーに送り込んだBMWで苦楽を味わった鈴鹿に始まり、1000kmレースが閉幕してすぐの鈴鹿で終わる。
Studieのモータースポーツ活動をこうした道のりで振り返ったら、長年応援してきたファンに対する粋な計らいだと感じますよね?
しかしながら長年、BMWのブランドフィロソフィーたる『駆けぬける歓び』に共鳴したファン一人一人の想いを乗せ、スーパーGT等を戦ってきたからこそ、絶対
アイドル…じゃなくてモータースポーツを辞めないでという層の気持ちも分からなくない。
けれどBOB会長がモータースポーツ活動終了を「三度目の正直」「今回は本当に終わる気がしている」とハッキリ言い切ったものだから、その決断を撤回しろなんて言ったら、AKB48でいえば(現在は存在すらなくなり、過去のものになった)チーム制やシングル選抜総選挙/じゃんけん大会の復活に通ずるほど、限られたファンの世論に負けたことでしかないので、前述どおりの本業専念により、経営の躓きは免れないよ?と。
なんて警鐘鳴らしても仕方ないので、ファンはStudieの原点回帰(という名の新たな門出)を、つべこべ言わずに見守ろうじゃありませんか…という結論で締めさせてください。
※下書き途中だったので、時差投稿です。
Posted at 2026/09/19 07:49:46 |
ドイツ車(BMW/BMWアルピナ)&BMWミニ | ニュース