今年もやって参りました、私的ドイツ車アウォーズ2017-2018です!
これまで同様、2017年内(1~12月)に本国または日本国内で発表されたモデルの中から、私の独断と偏見で選ばせていただきました。愚痴も見受けられるかと思いますが、その点につきましてはお引き留め頂きますよう、ご了承願います。
まずは10位!
●メルセデスAMG GT(クーペ標準車のみMC後のモデル)
クーペ標準車…本国発表:1月、日本発表:10月
GT R…日本発表:6月
ロードスター…日本発表:8月
MC後のクーペがデトロイトショーで登場してしばらくはあまり気になっていなかったんですが、パナメリカーナグリルを先んじて採用していたGT Rが国内発表されたり、ミニカーのトミカでモデル化(8月発売)されるという情報を耳にしてからは、急に気になってしまった一台です。
11月の名古屋ショーでようやくMC後クーペの実車を見に行くことが出来ました。
ただロードスターとGT Rは、本国デビューが昨年だったんですよね…MC後のクーペもそうですが、もう少し早い時期に国内で受注や販売が開始され、とくにディーラーに並んでいる姿を見ていたらトップ5圏内に選んでいたと思います。
第9位
●アウディA3/S3/RS3スポーツバック&セダン(MC後)
A3/S3スポーツバック&セダン…日本発表:1月
RS3スポーツバック…本国発表:3月、日本発表:6月
RS3セダン:日本発表:3月
各車は現行A4譲りのフロントマスク採用、待望のバーチャルコックピット搭載、先進安全装備の充実といった改良を施したのが話題になりました。
残念ながらA3/S3はVWグループ排ガス問題の余波などで、MC後の導入が大幅に遅れてしまったのが引っ掛かっています。さらにRS3は今もなお、ジャパンのサイトに「Coming soon」の文字が出ていたり、ディーラーに展示車ないし試乗車が入ってきたという情報は入ってきていないので、その理由は国交省の認可待ちが続いているからなのかな?と感じています。
本国同様、A3の“クワトロ”搭載モデルはエンジン排気量が1.8から2リッターに変わったものの、FF仕様は相変わらず1.4TFSIを積んだまま(その代わり、COD付きのタイプは廃止)だし、おまけに2.0TFSIを積むS3はMC前から若干のパワーアップを強いられただけという程度に留まっています。
昨春に本国発表(A3/S3の場合)してから気になっていたモデルだけに対応があやふやなので、敢えてこの順位とすることにしました。私的には今後、MC後ベースのe-トロン(ガソリンPHV車)、VTG付きの1.5TFSI、そしてディーゼル車のそれぞれ導入が実現してくれればなぁ…と切に願います。
第8位
●アウディQ5/S Q5(2代目)
日本発表:9月、発売:10月
メキシコの新工場で造られたアウディ車の第一号でもある新型は、本国発表から凡そ1年のブランクを経て導入されました。
内外装にメーカー最新のデザイン言語を取り入れた点などは個人的にも評価できるんですが、Sラインパッケージも選べて売れ筋なはずの2.0「スポーツ」が他グレードより遅れて追加されたり、河村康彦氏の綴ったインプレッション記事にも述べられているディーゼル車初期導入の見送りはとても残念に思いました。
あと強いて言うならば、日本仕様の「SUVのその先へ」というキャッチコピーが何故かピンときません…。
第7位
●メルセデス・ベンツSクラス(6代目MC後)
本国発表:4月、日本発表:8月(マイバッハ…のみ翌月)
4月の上海ショーで堂々とデビューしたMC後。MC前に比べ、多くのパーツがブラッシュアップされたことで注目を集めましたね。
往年の“560”のネーミングが復活したり、その“560”とAMG 63に積まれるV8ガソリンが4リッターにダウンサイズされたり、ドイツ製最高級セダン王者の風格漂う快適性と安全性に磨きがかけられたのは「おっ!?」と思った点ですが、ラインナップに帰ってきた直6エンジン搭載モデルなどが年内に導入されることは無かったので、個人的な気持ちは驚き半分ガッカリ半分といった具合です…。
余談でマイバッハ-Sクラス以外のMC後は8月9日に国内発表されたんですが、その日は奇しくも
乃木坂46の18thシングル「逃げ水」の発売日でもあったので、双方とも好きな私にとっては狂喜乱舞したくなるような思いでいっぱいでした…(笑)
第6位
●アウディQ2
日本発表:4月、発売:6月
これは同社の新型A5/S5/RS5と迷いに迷ったんですが、Q2はA5系よりも前から導入を楽しみにしていたのと、『#型破る』というキャッチコピーがあまりにも衝撃を受けたので、こちらを選ばせて頂きました。
とくにエクステリアで挙げられる、多角形基調のフロントマスクにサイド側後半のブレード…他のアウディ車では見られなかったデザインであり、それらは若年ユーザーを強く意識したであろうものなので、日本仕様に『#型破る』というキャッチコピーが与えられた要因にもなっているのかな?と感じましたね。
6月に実車目当てで静岡市内のディーラーを訪れたときには施錠が掛けられ、11月の名古屋ショー訪問時には(私が23日の開催初日に訪れたこともあり)来場客がとても多く、どの機会も運転席や後席に座れるチャンスが生まれなかったのは今でも悔やまれます…。
諸事情により、1.0TFSI(3気筒)と1.4TFSI(4気筒)のFF車のみでスタートした日本仕様ですが、本国では2.0TFSI×クワトロのグレードが追加されたり、それをベースにしたSモデルが今後デビューするという噂もあるので、各車の国内導入に対する期待がますます高まってきました!
第5位
●VWティグアン(2代目)
日本発表:1月
おととし秋に本国デビューして以来、約1年半のブランクを経て日本仕様が導入されました。さまざまな車向けアプリに対応したモデルであることから、「つながるSUV」というキーワードが生まれたのも印象的でしたね。
国内にやってくるのを今か今かと楽しみにしていたので、本当は発売週のフェアで実車チェックを試みようと思っていたんですが、それと同時期に私が体調を崩してしまったために見に行けず、結果翌月にディーラーを訪ねたらR-ラインの展示車が置いてあり、ようやくチェックできたという…。
コンフォートライン・ハイライン・R-ラインの3種からなる導入グレードが1.4TSI×7速DSG×FFの組み合わせなのはガッカリさせられましたが、雑誌や他のブロガーさんの記事によると、今後は待望のディーゼル車だったり、アメリカ向けでは標準の7人乗り仕様(欧州市場向けはオールスペースと呼称)追加の噂もあるようなので、そちらに期待しておこうと思います。
第4位
●BMW X3(3代目)
本国発表:6月、日本発表:10月
記憶に新しい「夢中を、解放しよう」のキャッチコピーでお馴染みの“アレ”です(笑)
新型は現行7・5シリーズ譲りのCLARアーキテクチャーを使った最初のSAVであり、エンジンを全てB系シリーズにさっしー…じゃなくて刷新したり、レベル2相当の部分自動運転機能も搭載して大きく生まれ変わりました。
ただ本国仕様ではトップグレードとなっているM40i(直6ガソリン搭載)の初期導入が見送られ、直4ガソリン(20i)とディーゼル(20d)のみの展開でスタートしたのは残念に思った点ですが、M40iは日本と同じ左側通行国のイギリス仕様にも設定、すなわち右ハンドル車も造られるということで、今後の販売テコ入れも兼ねた追加が期待できそうです。
今のところ、実車は20d“Mスポーツ”の仕様しか確認できていないんですが、デザイン的にはそちらのほうが好みかなと感じました。先代だと大々的に推していたxLineは来年以降の納車開始という話だから、実際に見に行ける日を心待ちにしたいですね。
第3位
●ポルシェ911 GT3(3代目MC後)
本国発表:3月、日本仕様予約受注開始:4月
本当は今年出たポルシェ車のなかで、新型カイエンかパナメーラスポーツツーリズモも選びたかったんですが、どちらもまだ実車を見ていないことと、エンジン排気量の縮小(3.4および3.8→3.0に統一)が話題になったカレラ系のMC以降、同じ911で私の大好きなGT3はいつマイチェンするのかずっと気になっていたこともあって、今回このGT3を選ばせていただきました。
基本のカレラ系がメーカー曰く“ライトサイズターボ”にスイッチしたなか、GT3は3.8リッターから4リッターになったNAを継続搭載させ、我々ファンに安心感を与えたのは言うまでもありませんね。
そしてこのMCと同時に、先代・997型以来となる6速MT車の設定が復活したことも話題になりましたが、MTは何と有料ではなく無償でオプション提供しているとのことです。
これはBS朝日「カーグラフィックTV」で特集が組まれた際、キャスターの松任谷さん・田辺さん両氏の口からも語られていたことなんですが、エンジン排気量の拡大により、元来4リッターのGT3 RSは今後どうするのか?というのが気になる点です…。
第2位
●VWゴルフ(7代目MC後)
ハッチバック、ヴァリアント、GTI、R、オールトラック…日本発表:5月
GTE(ガソリンPHV)、e-ゴルフ(フルEV)…日本発表:10月
メーカーの年内導入モデルでは、先述のティグアンの次に実車を見たくて見たくてウズウズしておりました。それは発表して間もない6月にディーラーへ立ち寄った際に実現できたという…。
残念ながら標準モデル(ハッチバック/ヴァリアント)における1.0TSIや1.5TSIの初期搭載は見送られましたが、2.0TSIを積むGTIは230馬力、Rは310馬力にそれぞれパワーアップするなどした一方、メカニズム以外にも改良が加えられ、ナビのDiscover Proが大画面化とジェスチャーコントロールに対応したり、レーダー制御によるFront Assist(自動ブレーキ)が歩行者検知付きになるなどしたのも話題になりましたね。
そしてe-ゴルフはMC前のモデルが諸事情により販売延期となってしまいましたが、システムそのものに改良を施したこともあって再導入される格好に…。
良くも悪くも、メーカーの看板を背負って立つモデルだけに気合が入っているなと改めて感じました。
そして第1位!
●BMW 5シリーズ(セダン:7代目、ツーリング:5代目、M5:6代目)
セダン…日本発表:1月、発売:2月
ツーリング…本国発表:2月、日本発表:6月
M5…本国発表:8月、日本発表:10月(納車開始は来春から)
内外装、ボディ、メカニズム、安全装備や機能面…どれを見ても“プチ・7シリーズ”と呼べる雰囲気で、(先にモデルチェンジした)ライバルのメルセデスEクラスに追い付け追い越せの姿勢が実車を見ても感じられました。
M5は600馬力を誇るS63系V8エンジンに歴代初の8速ATとM xDrive(4WD)が組み合わされたり、元来のボディとカーボン製ルーフの採用で軽量化が図られたり、ステアリング内のボタン一つでFRモードへ切り替えできるという仕組みも持たせたのが注目を集めましたね。
この新型は年内登場のBMWないしドイツ車全体のなかでダントツの出来に思えたのと、先ごろの日本カー・オブ・ザ・イヤーでは受賞したボルボXC60に点数及ばず2位と、2015年度における2シリーズアクティブ/グランツアラー以来の栄冠達成はならなかったので、ファンとして悔しい気持ちをぶつけるために1位とする決断を致しました。
最後になりますが、2018年内の導入に期待したいドイツ車ナンバー1は…
通算6代目に当たる、
VWポロです!!
本国では6月に発表された新型ですが、日本導入は来夏ごろの予定で、当初は標準の1.0TSI搭載グレードだけの展開になるだろうという噂があります。
Bセグ車用に変更を加えたMQBプラットフォームの採用に伴う全車3ナンバーボディ化、ゴルフⅦなどから譲り受けた安全面やインフォ系の充実etc...話題満載の一台ではありますが、画像を見た感じではクオリティ的に問題なさそうな印象がしましたね。
ちなみに次点はBMW X2、次期メルセデスAクラスと新型CLS、(本国発表時にレベル3相当の自動運転機能搭載が話題になった)新型アウディA8、VW up!GTIといった具合です。
来年もどうぞお楽しみに!それでは…。