先日開幕の北京ショーでワールドプレミアを飾ったドイツ車のなかから、私がとくに気になった3メーカー(VW・アウディ・メルセデス、BMWとMINIからの出展車両については
こちら)からの5台を動画とともにピックアップしてみました。
①ニュー・ミッドサイズ・クーペ(VW)
この「ニュー・ミッドサイズ・クーペ」は、ゴルフⅦをベースにした4ドアクーペで、ボディサイズは4597×1838×1422×2650mm(全長×全幅×全高×ホイールベース)となっています。
とくにエクステリアのデザインは、現行のパサートセダンやCCにも似たテイストが与えられていますね。
搭載されるエンジンは、ゴルフⅦGTI用と同じ2リッターTSI(最高出力は220馬力)で、ギアボックスは7速DSGとなっています。
ゴルフ系のプラットフォームを使った4ドアクーペは、先述のCCも含めるとこれが2車種目になりますが、行く行くにも正式発表されるであろう市販モデル(生産はメキシコや中国の工場で行われるとのことです)は、一体どんな車名が与えられるのか気になるところです。
②ゴルフR400コンセプト(VW)
以前の【スクープだより】で2回ほど関連ニュースを取り上げたゴルフⅦRベースの高性能なコンセプトモデルですが、ネーミングは噂されていた「ゴルフRエヴォ」ではなく、後述するエンジンの最高出力にちなんで「R400」という名が与えられましたね。
ベースは日本未導入の3ドアで、ホイールアーチはベース車よりも20mm広げられたほか、パンパーの構成も新しくなっています。なお、ホイールに関しては19インチに、タイヤは235/35サイズにインチアップされています。
搭載される2リッターのTSIエンジンは、ベース車の300馬力(本国仕様のデータ、日本仕様は280馬力)に対し、出力は400馬力(+100馬力)までパワーが高められたほか、カーボン製のボディパネルを採用することで、車重は1426kg(ベース車に対し-56kg)まで軽量化されています。
この「R400」ですが、今のところ市販化する予定はないとのことです。
③トゥアレグのマイチェンモデル(VW)
今回のショーで公開されたトゥアレグのマイチェンモデルの内外装は、フロントグリルの水平バーがそれまでの2本から4本に増やされたほか、バイキセノンヘッドライトの全車標準装備化やインパネ内に配されたスイッチ類の一部変更などによって、質感が大幅に向上されたそうです。
搭載されるエンジンは、ガソリン・ディーゼル・ハイブリッドのラインナップでこれまでと同じ模様ですが、なかでもV6ディーゼル搭載グレードは、新しい排ガス処理システムの採用により、最新の「ユーロ6」に適合した性能が与えられたほか、ゴルフやup!でもお馴染みとなった自動ブレーキシステムが新たに標準装備されるなど、メカニズムや安全面に関しても徹底的に見直されています。
本国を含むヨーロッパでは今夏にも販売が開始されるとのことです。現在はV6のガソリンエンジンを搭載した2グレード(3.6リッターのNAと3リッタースーパーチャージャーのハイブリッド)が導入されている日本仕様のほうは、恐らく今秋から来年初頭にかけての時期にやってくるのではないかと私は予想していますが、ラインナップは一体どうなるのか気になるところです。
ちなみに兄弟車であるポルシェのカイエンも、近々マイチェンモデルが登場するとのことです。
④TTオフロードコンセプト(アウディ)
この「TTオフロードコンセプト」は、3月のジュネーブショーで公開された新型TTをベースに、“Q”シリーズ風のテイストを与えたモデルのようです。
メカニズムは2リッター4気筒のTFSIエンジン(292馬力)に、2個のモーター(1個目は54馬力、2個目は115馬力)を組み合わせたプラグインハイブリッドが採用され、エンジンとモーターのトータル出力は408馬力を発生しています。
市販モデルとして登場する可能性は、恐らく車格が似ているQ3との兼ね合いもあって低いでしょうが、とくにメカニズムに関しては、今後公開されるモデルにも搭載されるかもしれませんね。
⑤コンセプトクーペSUV(メルセデス・ベンツ)
このコンセプトクーペSUVは、SUV+クーペスタイルというジャンルを切り拓いたBMW・X6対抗のために投入される市販モデルのデザインスタディであるようですね。(ベースはW164 Mクラス)
エクステリアは近年のメルセデス車一流のスポーティな印象が与えられていますが、とくにリアエンド周りのデザイン処理は、C217 Sクラスクーペに初めて導入したのと同じ手法を取り入れたとのことです。
エンジンは333馬力を発生する3リッターV6のツインターボで、ギアボックスは9速ATが組み合わせられ、駆動方式はもちろん4WDの“4マチック”となっています。
このモデルをベースにした市販版の登場は来年以降とのことですが、今夏にも次期型が登場する予定のX6を相手に、どこまで勝負ができるのか楽しみですね。
Posted at 2014/04/29 18:02:04 |
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