
予てより
6月発表を予告していた、開発コード:G45の4代目・新型X3が先週19日に本国ワールドプレミアされました。
新型は先代・G01で使われたCLARアーキテクチャーの改良版を使用するものの、先代のモデルライフ途中より加わったフル電動の“iX3”が次期型では
(3月のBMWグループ年次総会にて発表された「ビジョン ノイエ・クラッセX」がベースと言われている)デザイン上の観点や専用開発したメカニズムの搭載によりエンジン車ベースから脱却することが決定的なため、マイルドHVおよびPHEVで電動化されたエンジン搭載モデルに絞られることになりました。
先代は全長で4720mm(日本仕様値、xDrive20dの場合)だったのが3.5cm拡大され、全幅も同じく先代の1890mmに対し3cm広げられたのが新型の主な寸法らしいですね。これは従来に引き続き生産国の一つであるアメリカ市場をも主眼に置いたと思われるので、そのぶん新型で5m越えの全長と1.9mジャストの全幅になった5シリーズ同様、今までより適した駐車環境を選びそうな日本においては…)以下略
昨年にはグローバルにおける初代・E83からの累計販売台数が35万台を突破したベストセラー車たる所以の難しさからか、フォルムは大胆に変えず先代のそれの延長線上にあるものだと感じた次第です。その割にフロントマスクは標準モデルのベースグレード
(しかしそのぶん「xLine」とは言っていないようで…)及びMスポーツだと、キドニーグリル内部がいつもの3~4本以上のバー形状を奢らず幾何学模様っぽい特徴的なデザインになり、MスポとM Performanceモデルたる“M40i”改めM50 xDriveでは迫力ある見た目とワイド感を演出させたかったからか、キドニーグリル下部に黒パネルを奢ったことで結構攻めた顔つきになったなと思います。
内装はプロトタイプの画像で想像できていたものの、例のカーブド・ディスプレイも採用した最新の7や5シリーズあたりに寄せたデザインのインパネで、現行X1などのエントリー系では(まもなくフルチェンジを控えた2シリーズグランクーペを除き)廃止されている利便性に優れたiDriveコントローラーが残されたのも好印象ですかね。上記画像ではiDriveが第9世代になったという説明書きがありますが、これまで同世代は本国ワールドプレミアから間もない新型1シリーズも含めたエントリー系にのみ実装されてきたため、後輪駆動プラットフォーム車での採用は意外にも初だったりします。あとはSDGsへの配慮として、一部デザイン・ライン向けの内装に再生可能素材を採り入れたり、最近登場の一部車種に準ずる合成皮革のヴェガンザ
(植物由来の素材を使った、俗にいう“ヴィーガンレザー”)シートを本国オプションで設定したことも新しいですね。
ちなみに最近の例に漏れず、日本仕様のティザーサイトが早くも開設されています。X3もサイトによると、国内へは新型1シリーズ同様に『年末導入予定』という但し書きがありました。ただし販売開始は本国プレスリリースによると、まずは欧州とアメリカ市場で今年第4四半期より、それ以外の市場は来年1月から順次という話らしいので、恐らくは先に導入グレードや装備・価格等々こそ公表するけど、全国の各正規ディーラーへの配備やデビューフェア開催は後から…といういつもの流れになりそうな気がします。
新型では1シリーズ同様のグレード命名規則見直しにより“xDrive30e”改め「30e xDrive」を名乗るPHEVがティザーサイトに反映されていない…ということは、
とくに現行5シリーズ/i5セダンの国内導入時に散々聞いた2030年までにグローバルでのBEV販売シェア50%達成を目的とした本国主導の販売方針から、本来担うべき需要を前述の次期iX3に任せようという姿勢が見え見えな気がしたのは私だけでしょうか。
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ドイツ車(BMW/BMWアルピナ)&BMWミニ | クルマ
Posted at
2024/06/24 21:18:35