
BMWグループが予てより協賛しているイタリア・コモ湖畔で開催のカーイベント「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ」。
今年はBMWより前回('24)の同イベントでお披露目した「コンセプト・スカイトップ」のシューティングブレーク版といえる
『コンセプト・スピードトップ』のほか、ベース車のLCIを経て登場が噂されていた
新型M2 CSクーペ、そして二輪(モトラッド)の
コンセプトRRをそれぞれワールドプレミアさせました。
しかし同社絡みの初公開は以上3台に留まらず、来年より商標権譲渡が決まっているアルピナ創業家の名を冠すとともに、外装デザインをザガートが手掛けた
『ボーフェンシーペン・ザガート』なるモデルもお披露目させた模様です。
同時にボーフェンジーペン家はアルピナの譲渡決定に伴い、予てから宣言していた新会社設立を発表。事業内容は旧体制下のアルピナ車の部品供給やレストアを中心に“新たなモビリティ”への投資も行うことだったため、その新たなモビリティの答えがコーチビルダー事業。それがまず『ボーフェンジーペン・ザガート』として形になったと思えば伝わりやすいでしょうかね。
日本向けはすでに特仕発売とともに生産終了となった8シリーズ/M8クーペを彷彿とさせるダブルバブルルーフを備えてはいますが、その特徴を存分に生かす狙いもあってか、ベースはなんと昨年LCIを受けた現行M4カブリオレとのこと。
ただ前後ライトやインパネなどでベース車の面影を残してはいるものの、BMW繋がりでは'12公開の
こちらも手掛けたイタリアン・カロッツェリアらしい美しく官能的な造形で、なおかつキドニーグリルを廃したことで他ブランド車?と思わせる顔つきに仕立てたため、人によっては「ベースはBMWだよ」と言われなければ気づかないほどのデザイン効果には“さすが”の一言に尽きます。
搭載するS58系直6は530hpのM4はおろか、そちらより数値が1馬力しか違わないアルピナB3/B4 GTよりもパワーアップされて611hpを発揮。加えて最大トルクは700Nmを発生、さらに最高速度は300km/hとのことで、サーキット走行を主眼に置くMハイパフォーマンスモデルとは対極にある、一般道での高速巡行を主眼に置く現体制までのアルピナ車が持つ特徴をそのまま引き継いだのは想像に難くないといえるでしょう。
生産は伝統ある本国ブッフローエ工場にて行われ、つまりこの点も現体制までのアルピナを引き継ぐかたちではありますが、熟練職人の手作業で組み立てられる少量生産車というニュアンスも含まれているようなので、今年後半に発表予定とした価格はどうなるのか気になるところです。
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ドイツ車(BMW/BMWアルピナ)&BMWミニ | クルマ
Posted at
2025/05/27 19:41:11