アウディは今後(当ブログで度々綴ってきた噂どおり)モデル命名規則を見直し、ハイブリッド含むエンジン搭載車に奇数、BEVの“e-tron”系に偶数をそれぞれ与えることが決まっています。
そのリブランディング戦略の第1弾として、従来のA4とA5各シリーズを車種統合させた新しい“A5”と、同車をベースとするスポーティーな“S5”がそれぞれ本国デビューを果たしました。
先代A4・A5は諸事情でモデルライフが長かったぶん、現行Cクラスや3シリーズの進化度合いを間近に見たあとだと設計の古さが如実に表れている
(これまで感じてきたことの本音が出ちゃった…失礼) 部分も少なくなく、新型でどういうアプローチを仕掛けてくるか気になっていたのもあり、今年中のワールドプレミアが噂されていたブランド内のニューモデルのなかで発表をもっとも心待ちにしていました。
気になるアプローチの主な結果は?というと、ボディサイズの拡大もそうですし、Q6 e-tronにも通ずる最新デザインを与えた内外装、BEV専用のPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)と足並みを揃えたネーミングなのが分かる新アーキテクチャーの
PPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバッション) 採用、そして48Vシステムとの相性も考え高効率性を重視したという大幅改良型のガソリン/ディーゼル各エンジンのようですね。
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ちなみにアバントは(旧A4との車種統合が噂された時点で)名称継続が既定路線だったように感じるものの、4ドア版の名称は先代A5と変わらず“スポーツバック”を採るか旧A4から移ってセダン名義を採るかメーカーの最終的判断にドキドキしていましたが、結局はユーザー保護の観点も持たせたからか後者のパターンを採り入れたようですね。そのセダンは従来スポーツバックの美点を引き継ぎつつ、BMWが現行5シリーズで採り入れたような燃費やスタビリティ向上に大きく係わる空力性能を意識してか、あちらでは“2.5ボックス”と称するファストバックスタイルとしたのが新鮮味を覚えました。
新・A5/S5はボディタイプ問わず本国含む欧州で11月より販売開始らしく、日本導入はこれまでの市場ごとの優先度合いを考えれば、早くて来年の今ごろまで掛かりそうではと思われます。A5が2.0TFSI搭載のFF・150hp仕様をボトムグレードに据えた点は旧A4と変わりない模様なので、それは日本仕様になっても踏襲されそうですかね。
なお、海外報道によると先代まで存在した2ドアクーペやカブリオレは継続設定されない見込みなので、4シリーズ及びCLEクラスにとって貴重なライバルが消え残念…というか、従来は日本仕様ですらスポーツバック推しの販促イメージが強かったことからも、グローバルで販売不振に喘いでおり結果として採算性重視でフェードアウトを決めたんだろうと推測できた次第です。
Posted at 2024/07/30 21:29:42 |
ドイツ車(アウディ) | クルマ