
長年BMWのワークス部隊として、DTM(ドイツツーリングカー選手権)など多数のレースカテゴリーに参戦してきたチームシュニッツァーとチームRBMが、このほど急転直下でメーカー側との契約を解除されたというニュースが入ってきました。
この発表も
フォーミュラEへのワークス撤退発表と同じく、コロナ不況による事業再編という裏事情もあっての決断かと思いますが、恐らくシュニッツァーとは近年M6でGT3カテゴリー
(IGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ、FIA GTマカオW杯ほか)に参戦していたものの、
昨年初頭にチーム代表を務めていたチャーリー・ラム氏が急逝した影響もあり資金面などに問題が生じてしまったこと、一方のRBMとはDTMにおける折からの成績不振
(参考までに今シーズン在籍したドライバーのランキングはS.ヴァン・デル・リンデが6位、J.アバーデインが11位、F.エングが13位、チームランキングでは5位となりました)も関連付けてのワークス契約解除に繋がったのではないかと私的にはそう予想しています。
VWにモータースポーツ完全撤退の声明も出されたほど、市場環境が刻々と変わりつつあるとはいえ、フォーミュラEへのワークス撤退といい、今回の主力2チームに対する契約解除といい、BMWモータースポーツが下した苦渋の決断は、(同じく最近の話題でいう)AKB48のNHK紅白歌合戦落選よろしく、名残惜しさも感じられる一つの時代が終わったと解釈したほうが良さそうですかね。
また2チームの契約解除と並行し、以前はシュニッツァーが主幹となり行うとされていたM4 GT3
(日本へは来春導入予定の新型M4クーペをベースとした、現在のM6に代わる次期GT3マシン)の開発を、今後はチームRMGに引き継ぎ担当することも明らかになったようです。
RMGといえば、これまでDTMでM.ウィットマンらを擁し、優勝(ないしチャンピオン)争いに必ず絡む活躍を見せてきた主力チームであり、そのDTMは
来季よりGT3車両で争う新カテゴリーに鞍替えされることが決まっていますが、M4の本格投入は
(1年間の開発期間を経た)'22シーズンを目処に始まる予定のため、シュニッツァーからRMGへの開発移管はその参戦計画を理由に絡めてのバトンタッチといえるかもしれません。
Posted at 2020/12/13 09:35:49 |
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