
先週開催のニュルブルクリンク24時間レースを制したのは、D.バンスールら4名がステアリングを握ったSP9クラスのアウディR8 LMS(2019年モデル)4号車でした。
その4号車ですが、R8にとっては今回もエントリーのアウディスポーツ・チーム・ランドが勝利を挙げた2017年大会以来2年ぶりの総合優勝+クラス制覇で、走らせたチームフェニックスにとっては旧型R8で参戦した2014年大会以来5年ぶりの優勝となりました。
今回は(スーパーGTなどでもお馴染みの“マッチ”近藤真彦監督率いる)KONDO Racingの走らせた日産GT-RニスモGT3が総合10位+SP9クラス9位、スバルワークスのWRX STIが総合19位+SP3Tクラス優勝を決めるなど日本勢の健闘も光った一方、SP9の地元ドイツ車勢はトラブルなどに限らず、単独クラッシュや他車との接触に巻き込まれたマシンが続出し、メーカーごとで明暗が大きく分かれました。
予選P.P.からスタートしたチームブラックファルコンの2号車AMG、チームシュニッツァー42号車やROWEレーシングの2台を含むBMW勢の大半、予選2位に付けていたHTPマンフィルターの48号車AMG、チーム・ランドの29号車アウディなど優勝候補のマシンが上述を理由に相次いで戦線離脱していくなか、序盤からトップを走っていたマンタイレーシングの911号車ポルシェが、23日PM3:30(ドイツ現地時間)のチェッカーまで残り3時間を切ったところで黄旗無視による約5分30秒の長いペナルティーを受け、これにより同車は2位へ後退し、変わって4号車のアウディが首位に立ち、911号車の追撃も何のそのでフィニッシュした…という幕切れになったようですね。
911号車は当時のドライバーが黄旗無視さえしてなければ、昨年に続くチーム2連覇は確実だったんですけどね…逃げ切って優勝を目指したがゆえに犯したミスだったんでしょうけど、この想定外な結末に他のドライバーもチームスタッフも観客もポルシェファンたちも相当落胆してしまったはず…。
今回も2台のBMW(M6 GT3)を走らせたROWEレーシングですが、耐久ラウンドのみエントリーしているブランパンGTシリーズでは、すでに今季からの参戦マシンを911号車マンタイと同じく
新型のポルシェGT3Rにチェンジさせている関係もあり、BMWでの参戦はこのニュル24時間が最後だったようです。双方とも時期早々にリタイアを喫し、ラストランを入賞で飾れなかったことはファンとして残念ですが、来年はブランパンGT同様にポルシェで参戦する可能性もあり得るので、その時は最強のドライバー陣でリベンジを果たす活躍を見せてほしいところです。
波乱含みで幕を閉じた今年に対し、来年はどのマシン、どのチーム、どのドライバーが栄冠を手にするのか楽しみにしたいと思います。
Posted at 2019/06/27 21:00:22 |
ドイツ車その他・総合・語り事・DTM速報 | スポーツ