
くどくなるけど、何度も書こう。私はフォークが嫌いだ。でも私の中学・高校時代、それしかなかったからそれを聞くしかなかった。
その頃は毎晩、ラジオの深夜放送を聞きながら、落ちこぼれの私は半分船を漕ぎながら、はかどらない勉強をしていた。
高校2年の頃、私は山下達郎のオールナイトニッポンを発見した。これも前に書いたが、この地方の民放ラジオ2局は、深夜3時からは2局とも深夜便トラック運転手向けの演歌中心の番組を流していて、オールナイトニッポンの2部は、この地方ではネットしていなかった。演歌はフォーク以上に嫌い。どっかで自分好みの曲がかかる番組はないかとチューニングダイアルをいじっているうちに、ノイズの中からその頃珍しいアメリカンポップが流れてきた。それが山下達郎のオールナイトニッポンだった。まさに発見だった。
自慢じゃないが、少なくとも私の周りでは誰よりも早く山下達郎を知っていたと自負している(自慢か)。それが徐々に知られ出し、1980年の「ライドオンタイム」で一気に知名度が上がる。今は絶滅したカセットテープのCMとのタイアップ曲で、信じてもらえないかも知れないが、小さくではあったが本人も出演していた。気持ち悪い言い方だが「俺だけの山下達郎」が一般化していくのが悔しくもあった。
考えてみれば、彼とも長い付き合いだ。NHKのFMで番組を持っていた頃は、発売したばかりの自分のアルバムを、トークもかぶせずに惜しげもなくフルコーラス流したりして、(当時はエアチェックと言って、ラジオで流れた曲をカセットテープに取って聴くのが普通のことだったので)こちらが彼のアルバムの売れ行きが落ちるんじゃないかと心配したりもした。
民放FMでは、「サンデーソングブック」という彼のお化け番組がある。ちょうど今月7日が番組放送開始20周年! 一人のアーティストが20年も番組を続けるなんて、他には絶対にない。
そして、つい最近、3枚組み(正確には初回限定版にはボーナスディスクが付いているので4枚組み)のベストアルバムが発売された。そのジャケットがタイトル画像。
彼のアルバムジャケットのデザインは、一貫性はないもののどれも凝っていた。アルバム「FOR YOU」の鈴木英人のイラストも懐かしい。
それが今回のジャケットと来たら・・・・・「ああ、ついにここまで来たか」てのが私の率直な感想。明らかに万人受け狙いのイラスト。ま、ベスト盤だし、多くの人に受け入れられているのも事実なのでそれでいいと言えばいいのだが・・・、それにしてもね。
このベストアルバム、もちろん買ったと言いたいところだが、買ってはいない。私は彼のに限らずベストアルバムと言うものが好きじゃない。いくら好きなアーティストだからといって、既に持っている曲を二重に買う必要を感じないからだ。比較的古い曲が中心だが、彼の多くの曲が既に私のiTunesに入っている。日本人アーティストで一番多いのは彼か小野リサだと思う。
私が車で移動するときはカセットアダプターを介してiPodを繋ぎ、ランダム再生で好きな曲を流している。もちろん山下達郎の曲も多い。ただ、それは私だけが車に乗っているとき。娘達が乗るときは、遠慮なく、断りも無く、曲の途中だろうが、私のiPodのケーブルを引き抜き自分達のiPodに繋ぎ替える。そしてジャニーズのヘビーローテーション。私には耳にタコ。
しかし、山下達郎はそのジャニーズとも無縁ではない。キンキキッズのデビュー曲「ガラスの少年」は彼の作品である。そして彼が歌う「ガラスの少年」が今回のアルバムのボーナス盤に収録されている。
先程、ベストアルバムは買わないと言ったが、(大きな声では言えないが)録音はした。実は娘が友達から(正確に言うと、友達のお母さんから)借りてきたのだ。(そのお母さんと友達になりたい)
車の中で彼の曲が流れると「また山下達郎」などとしか言わない娘だが、テレビ番組の主題歌になった曲が気になるらしい。持つべきものは娘か?
話はラジオの深夜放送に戻る。このベストアルバムのテレビCMをご覧になっただろうか? 鶴瓶が山下達郎に電話をかけるバージョンがある。最初にこの二人の取り合わせに驚いたが、何と二人の最初の出会いは、9月2日のブログ「
山平和彦」でも触れたミッドナイト東海。山下達郎が初めての地方プロモーションで全国を回り、ミッドナイト東海に出演して意気投合して以来の付き合いだと言う。そういえば二人は同世代か。
残念ながらこのときの放送は聞き逃したんだと思う。聞いていればはっきりと覚えているはずだ。
CMは・・・・
ココ で見られます。
ブログ一覧 |
音楽 | 日記
Posted at
2012/10/05 00:14:20