現在の職場は、現役時代も含めて言うと3つ目の職場になりますが、実は3つの中で最大規模の会社になります。で、現役時代の勤務先にもあったことですが、各種の年中行事の研修がありまして、その一つに人権研修があります。
人権研修と言うと最近のLGBTQ問題やら障害者差別やら同和差別やら外国人差別やらといろいろとテーマがあるわけですが、その重要性は分かるものの(私も現役時代は社内で人権研修ファシリテーターなる役割を引き受けていました)、ハッキリ言って仕事の時間を削ってグループディスカッションなどをさせられるのは面倒くさくてかなわん。しかも現在の職場は、毎年研修に先立って人権標語を作れと言うんですよ。
グループディスカッションは適当なことを言ってればやり過ごせますが、標語はとにかく作って提出しないことには終わらない。でも簡単には捻りだせません。今年は忘れたふりして期限まで出しませんでした。そしたらさすが大企業、総務から「まだ未提出ですよ」とメールが来るし。
そこで思い出したのがChatGPT! こいつにやらせよう。
会社から出された条件は以下の通り。
【標語内容】
・人権に対する意識の向上、啓発を呼びかけるもの
・感性に訴えかけるもの
・標語としてふさわしいもの(語調、文章の長さ等も考慮)
・研修の成果がうかがえるものや時代を反映したもの
この条件を提示してChatGPTに標語を5つ作るように指示しました。
出てきたのが以下の5つの標語。
「差異を育て、尊重を収穫。共に輝く人権の花。」
「心の壁を取り払い、理解の橋を築こう。人権の架け橋。」
「小さな行動が大きな尊厳を紡ぐ。人権の糸、私たちの手で。」
「違いが彩る世界、尊敬が結ぶ絆。人権のパズル、共に完成させよう。」
「過去の痛みを背負い、未来の平等を育む。人権の樹、新しい時代を枝豊かに。」
ちゃんとこちらの要求を理解できるだけでも凄いことだし、それに対してちゃんと意味の通る標語を提示してくるのも凄いと思いますよ。でも何と言うか、感性の古さが漂ってませんか。
育て→花、紡ぐ→糸、樹→枝 のようにわざとらしいレトリックを繰り出してくるところが、かえって加齢臭。少なくとも今時感は皆無ですよね。
つまり、ChatGPTの感性は古臭くてジジイっぽいんですよ。
でも、考えるのが面倒臭くて選んだ手段ですからね。良作とは言えないことは承知の上で一番上のを提出しました。
大企業ですからね、まず支店で幾つかの良作を選びそれらを本店で競わせて選抜するというトーナメント方式。最終的に選ばれた数点をポスターにして全国の支店に張り出すという寸法です。
支店内で選ばれた標語がメールで配信されましたが、さすがによくできた標語ばかりでした。
ChatGPTの感性、もう少し若返りできんかな?
Posted at 2023/09/11 21:56:51 | |
トラックバック(0) | 日記