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2013年09月27日

神戸で安藤忠雄のおさらい

神戸で安藤忠雄のおさらい 今週の月曜、3連休の最後の日、次女が試験が終わったからUSJに連れて行けとせがみます。USJは6月末に行ったばかりで、夏休み中にはTDRにも行ってるし、どうして試験が終わったくらいで一々テーマパークに行かなきゃならないのか? 一体、次女の思考回路はどうなっているのか? 
ま、いろいろ私が反対意見を述べたところで、私の意見なんて我家では少数意見。結局、行くことになりましたよ。しかし、入園はしないという条件は勝ち取りました。

前々から大阪方面で自由な時間が取れたらしてみたいことがありました。それは安藤忠雄の作品巡り。
女房子供をUSJに降ろしてから、コンビニの駐車場に車を停め、さて、どこをどんな順番で攻めるか、スマホ片手に作戦を練りました。そして見つけたのが、神戸公式観光サイトの「世界を舞台に活躍する建築家 神戸に息づく安藤忠雄の建築めぐり」。なるほど、これは参考になりそう。この順で巡ってみるか。

まずは、タイトル画像の兵庫県県立美術館。この日は気持ちの良い晴天で、しかも休館日。祭日に休館する美術館については思うところが無いわけではありませんが、建築物を巡って写真を撮るには絶好の日で、建築雑誌張りのいい写真が撮れました(自分ではそう思ってるんでそっとしておいて)。



実はこの美術館、私には予備知識なしでした。どちらが先かは知りませんが、安藤忠雄設計の海外の美術館にも似たようなのがあったな。ま、他人の模倣ではないからいいのか。
しかし、コンクリートを打ち終わってから、この長く伸びた庇のサポートを外すときは怖かったろうな。後で高速の上からこの屋根の上面を見たんですが、やはり下からは薄く見せながらも強度を持たせる工夫がしてありました。



運河と言うか海に面して建っていて、そちら側から見ると、何となく競艇場のスタンドのようにも見えなくもない。



地下に降りる階段もちゃんと見せ場になってます。



棟の間の無機的な空間。この辺も安藤忠雄らしい。

上記サイトの教えのままに次に訪れたのは、神戸コロッケ元町店。神戸の中華街、南京街の中にあります。



これも私にとって盲点。敷地面積は7坪。世界最小の安藤建築だそうな。



小さくても、側面もちゃんとデザインされてます。

続いて、安藤建築がたくさんある北野地区。異人館が建ち並ぶ地区です。



安藤忠雄の出世作と言えば何と言っても住吉の長屋(1976年)。このローズガーデンはその翌年の作品です。
コンクリート打ち放しで知られる安藤忠雄ですが、この頃は周辺の景観に合わせようとしたのか、外壁にレンガタイルを張ってますね。



ところが、裏手に回るとちゃんとコンクリート打ち放しやってます。





上のローズガーデンのすぐ近くにある、北野アレイ。1978年の作品。安藤忠雄らしさはあまり感じられませんね。

そこからまた歩いて少しの所にあるのがリンズギャラリー。



1981年の作品です。このあたりの一連の作品は私が多感な建築学生時代の頃のもの。建築設計界の本流はポストモダンに流れを変えようとしていたときに、安藤忠雄は”わが道を行く”でした。まさにスター誕生でした。そして、建築設計界で一段下に見られていた商業建築の地位を引き上げたのも彼の功績でした。
学生の頃、建築雑誌を見ながら、いつかは実物を目にしたいと考えていた作品を、念願かなって見ることがでました。確かに良く考えられています。小さな店舗の集合体ですが、奥の店舗にいかに人を誘導するか、建物全体をいかに回遊させるかに工夫が見られ、さすがだと思います。
ただ・・・、今現在のこれらの建物を語るのはちょっと辛いモノがあります。どの建物もさびれてます。空き店舗も目立ちます。これは安藤作品に限らず、他の有名建築家の商業施設でもさびれていたり、取り壊されているところもありますから、仕方がないのかも知れません。残念ながら店舗の衰退は設計では救えないってことですね。



上記の案内サイトには載ってませんでしたが、いかにも安藤っぽいなと思って撮った上の写真ですが、調べてみるとやはり安藤忠雄設計でした。2011年の作品。さすがにこれはさびれてません。

案内サイトでは、リンズギャラリーで終わってますが、確か六甲山に安藤忠雄設計の教会があったはず。調べてみると「風の教会」という作品。ということで一路、六甲山へ。愛車で久しぶりにワインディングロードを登山。
ところが探して行ってみると・・・、風の教会はホテルの中にある教会なんですが、そのホテルが閉鎖されてる・・・。がっかりして下山するわけですが、私も転んでもただでは起きません。思わぬ副産物がありました。それは次回のブログで。

六甲山を目指していたときに、既にチラチラと見えてたんですよ、これが。







六甲の集合住宅。これが発表されたときは衝撃的でしたね。
この住宅、何階建てに見えますか? 実はこれ、建築基準法的には3階建てです。3階建てまでしか建てられない地域なんです。
この建物が発表されて少ししての頃だと思いますが、安藤忠雄の講演を聞く機会がありました。その時に聞いた話ですが、これが3階建てであることを役所に納得させるまでに半年かかったと言ってました。そして山の斜面の工事ですから、雨の翌日には斜面に近づくなと所員に言っていたなんてことも語って、聴衆を笑わせてました。

一つ成功して世間の評価を得ると、次々と依頼が来るものなんですね。そのすぐ隣の斜面にもっと大きな集合住宅が。



このブログを書くために調べてたら、こんなのを発見しました。

高級賃貸 神戸 パラマウント六甲

お家賃は、226.66㎡ 3LDK 49.1万円、171.12㎡ 3LDK 56.1万円。とても我々が住めるようなお家賃じゃありませんが、面積単価を考えると、そう高くもないような・・・。

二つの住宅はこんな位置関係。



そして、さらに周辺に増殖して・・・・。住宅だけでなく病院まで。下の航空写真が現在の姿。左下が最初の六甲の集合住宅。



というわけで、一日で安藤建築を堪能できました。もういいな。お腹一杯。

ブログ一覧 | 建築 | 日記
Posted at 2013/09/27 23:36:30

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この記事へのコメント

2013年9月28日 0:17
いいなぁ、こういうデザインマンション(でいいのかな?)、住んでみたいですね、一度は。
今度単身赴任になったら、自分で差額を補填してでもこういったオシャレなところを選びたいものです。
しかし、いいですね、建築物というか建築かというか、そういうの。
ビフォーアフター好きの私、息子たちに建築士になってよー、なんて今のうちから啓蒙しているんですけどね。
コメントへの返答
2013年9月28日 18:34
デザイナーズ・マンションなんて言い方をよく聞きますね。

実は我社は、1戸だけですが、そこそこ有名な彫刻家が設計した住宅を建設したこともありまして、当時は結構、雑誌にも載りました。でも、住みこなすにはかなり骨が折れそうな住宅です。そこに比べたら六甲の集合住宅なんて、家賃が高いだけで住むのはそんなに苦労はないかもしれませんね。

ただ、オシャレかもしれませんが、見ていただくと分かりますが、洗濯物を外に干すこともできないし、家の中もなるべく物を置かないようにしないと外観に合わないでしょうね。私だったらそんな生活できるかな?

これから益々人口は減って行くってことは、建築の需要も減って行くってことです。そこで生き残って行くってことは簡単なことではないような気がしますが。
2013年9月28日 6:00
私もおんなじ分野の勉学学生でした~(笑)

安藤建築は、初期のものほど魂を揺さぶられますねえ。私が唯一、見たことのある安藤建築は、神戸のOLD/NEWというレストランで、建築学会の打ち上げパーティーで行ったのでした。25年も前の、学生時代の事です。
コメントへの返答
2013年9月28日 18:41
彦ボーさん、初めまして。コメントありがとうございます。

OLD/NEW、実は六甲山に向かう途中で、これは安藤っぽいなと横目で見ながら通り過ぎてました。やはり安藤作品だったんですね。帰り道に見ればいいやと思っていたら、適当に道を選んでたら帰りにはそこを通らなくて・・・。
ここはまださびれてないようですね。できれば若い頃に憧れた作品はそのままのイメージを保って欲しいものですが、現実は厳しいですね。
2013年9月28日 15:44
なるほど、こらが神戸、六甲山に行かれた理由だったわけですね。
それにしてもテーマパーク通いの都度1人自由行動とは。

神戸って大阪と違いおしゃれな街ってイメージがあるからこういう建築物も似合いますね。
コメントへの返答
2013年9月28日 18:45
そうなんです。これが理由です。バカらしいでしょ。
ま、そうは言っても、私なりに一人の時間を楽しんでますが。

確かにオシャレなイメージはありますね。平地が少ないから高層住宅も多いですね。
今回、見て回った範囲ではどこにも震災の爪跡は感じられませんでしたね。被害を受けたままの建物なんてもうないんでしょうね。
2013年9月29日 22:06
お父さんも娘さんたちも行きたいところに行けてよかったねー。

建築関係、さっぱりわからなくてすみません。
でもその斜面の建物が3階だとは。
5、6階建てに見えます。棚田みたいになってるんかな。

下呂のアルメリアもそんな感じで建ってません?
あそこのエレベーターは斜めに上がって行くのでびっくりしました。

あんまり凝ったデザインの建物は建築家さん泣かせなんだろうなぁ。
コメントへの返答
2013年9月29日 22:35
そう、それぞれ好きなところに行けばいいんですよね。娘達ももう大きいんだし。何も嫌がる家族を巻き込むことはない。

これが3階建てなんですよ。つまり下の方は地下扱いってことですね。建築基準法では時々魔法のようなことが起こります。実は、似たような事例が我社のマンションでもあります。

アルメリアねぇ・・・。一度泊ったことありますが、あそこのコンクリートの精度はひどいものがありましたね。内壁がガタガタ。安藤忠雄だったら激怒しますよ。

凝ったデザインは、施工屋さんを泣かすだけで、建築家は泣きませんよ。建築家は紙の上に好きなことを描いてるだけですから。それを具現化するのは施工屋さんのお仕事。きっと苦労したと思います。
2013年9月29日 22:45
そうそう、壁がひどいことになってました。
古いのか安普請なのか?って思いました。


建築家じゃないですね、建てる方の人たちのことが言いたかったんです。
「けんちくやさん」でした(笑)
コメントへの返答
2013年9月29日 22:53
安普請・・・なんでしょうねぇ。

実はアルメリアは今の名前で、忘れてしまいましたが、できたばかりの頃は別の名前でした。それができたときには「新建築」という、建築雑誌の中では一番有名な雑誌の表紙を飾ったんですよ。
それが、泊ってみたら・・・・、ひどいもんでした。
あそこは斜行エレベーターと眺望だけが売りですね。

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「スポーク張替え後、塗装完了。」
何シテル?   08/06 21:31
昔、メルマガで漫画のコラムを書いてました。
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