
暑いっすねぇ。今、私がパソコンに向かっている部屋にエアコンはありません。あるのは扇風機のみ。もうね、生ぬるい空気をかき混ぜてるだけ。昼間も外に出る仕事はしていないというのに、一日にペットボトルを3本は消費してます。
さて、例年、模型仲間に飛行機キットと背景を合成して年賀状を出していると言う話は何度かしましたが(もう面倒くさいのでリンクは張りません。興味のある方は私のブログを「年賀状」で検索してください)
その年賀状が暑中見舞いになってしまったと言うと・・・・さすがにあきれられるでしょうね。でも、それが現実なんです。本来は2014年のお正月にF-14の年賀状を、そして今年2015年の年賀状にはF-15をと構想していました。ところが、一昨年、義母が他界したことや私のズボラが原因となり、一年以上のズレが・・・・。それでもちゃんと年賀状として出せてればまだ言い訳もできそうですが、暑中見舞いになっちゃったてのはさすがに笑えないレベル。でもね、趣味って、何かに強制されてやることじゃありませんから・・・・ってことにしておきましょう。
で、F-14。既に退役して9年近い機体ですが、その人気は衰えません。「超時空要塞マクロス」なんてアニメに出てくる変形ロボットは明らかにこのF-14を原型にしていました。可変翼ってのは男の子を虜にしますね。最近もモデルグラフィックスと言う模型雑誌に3号連続で(3分割して)1/72のキットが付録に付くくらい。それを契機に何度目かのF-14ブームが再燃しています。
【実機について】
F-14は近代的と言うか未来的なカッコをしてますが、結構古い機体で、初飛行は1970年。ベトナム戦争にも参戦履歴があると言えば私と同世代にはその古さがお分かりいただけるでしょう。
F-14を特徴づけているのは可変翼とフェニックスミサイルでしょう。レーダー・火器管制装置AN/AWG-9は24の敵機を識別し、その内6機に同時にフェニックスミサイルで攻撃できるとされていました。
そのフェニックスミサイルは米軍でF-14以外で運用できないと言うのに、2004年にF-14より先に退役してしまいます。フェニック(不死鳥)は不死じゃなかたんですね。
高価(約5億円)・重い・機動性が悪い。冷戦時代にソ連の爆撃機から艦隊を守るために開発されたフェニックスミサイルは、爆撃機のような大きくて機動性の劣る目標には有効だったようですが、冷戦が終わると無用の長物になってしまったようです。イラン・イラク戦争や湾岸戦争で実際に使用されたようですが、はっきりとした撃墜記録も無いようです。
左の写真は、同じ1/72スケールのフィギュアとフェニックスミサイルを並べたもの。フェニックスミサイルの大きさがお分かりいただけるでしょう。何せ3.9m、460㎏ですからね。キットは別売の eduard BRASSIN のもの。4発入りで1260円。一体成型で、組み立ての手間いらずでフィンも薄くできてます。ただ・・・・反ってます。デカールも付属してますが、水につけるとすぐに丸まり、張りにくい。それに文字がちょっと主張し過ぎかな。
この eduard BRASSIN のフェニックス、1/48でも出てて、それは検索するとその姿を見られますが、1/72では見つかりません。ひょっとすると、1/72ではこれが世界初の作例?
【キットについて】
人気のある機体ですから、昔から各社でキット化されています。1/72スケールで一番古いのはアメリカのモノグラムのキットだったと思いますが、一度、模型店で箱を見た記憶があるくらいで、めったにおめにかかれませんでしたが、エアインテイクが塞がっているとかで、まともなキットではなかったようです。
左の写真はエアフィックスのキットのボックスアートですが、これは持ってました。大学生の頃だったと思います。コクピットの計器盤だけはやたらと出来がよかったキットです。間もなくハセガワのキットがでたので、弟に売りました(せこい!)。
これは1977年に発売されたハセガワの旧版のボックスアート。パネルラインが盛り上がった線で表現されている、いわゆる凸モールドのやつ。
でも、このボックスアートがいいんですよね。今回の暑中見舞いはこれの再現を目指します。
これは1988年に発売されたハセガワの新版。凹モールドに進化。キットはこれを使いました。バブル期のキットでエッチングパーツも入ってますが、今回は使いません。
上のボックスアートもこれも小池繁夫氏による作品で、しかもどちらもVF-1(第一戦闘航空隊、通称ウルフパック)の機体を描いていますが、やはり上の旧版の方が構図がいいですね。
【制作記のようなもの】
ハセガワのF-14は難物として有名です。/48は特に。でも、1/72はハセガワならこんなもんだろうってのが私の感想。1/72のハセガワF-14の制作記は雑誌にもネット上にも山のようにあるので、コクピットを中心に。
例によって別売の AIRES のレジンパーツのコクピットを投入。この制作にかなりの制作時間を費やすことになります。一通りの塗装を終えて墨入れをした後の状態です。
一昨年静岡ホビーショー行ったときのおみやげのこの本(通称ダコ本)が大いに役立ちました。
エジェクションシートです。ファイスカーテンハンドルは0.2㎜のステンレスワイヤーで。ベルトはエッチングパーツのランナーに相当する部分を短冊状に切って使用。
もちろん、こうした作業はヘッドルーペ無しではできません。
毎度のこととは言え、レジンのコクピットを機体に納めるのに一苦労。かなりの時間を要しています。
パソコンが普及してからは誰もが実機の画像を検索してから制作にかかると思います。もちろん私も同様。
ハセガワ旧版のボックスアートに似せて画像を作るのが目的ですから、塗装はVF-1のウルフパックに決定。ハセガワの新版にはVF-1の機体番号100と111のデカールが入っていますが、そのままも面白くない。ちょっとヒネリを入れたいと思っていた時に見つけたのが上の2枚の画像。第一風防と言うか、ウインドスクリーン部分が黒く塗られています。これが珍しい。「よし、101番機で行こう!」ということに。と同時に、パイロットのヘルメットがただの白じゃないことにも気づきました。これは何とかして再現せねば。
ところで、右の写真を拡大してキャプションを読んでいただくと、後席の乗員がミラマー基地の墜落事故で亡くなったと書いてあります。軍人が命を落とすのは戦場だけではないってことですね。
VF-1ウルフパックのヘルメットを検索して出てきたのが左の画像。赤いストライプはともかく、側面のオオカミの横顔の再現は無理。その辺は適当に。
最初はパイロットを乗せないつもりでシートなどを作っていましたが、飛行状態の合成写真を作るのが目的ですから、パイロットがいないのはおかしい。そこで、フジミのF-14から調達。ハセガワのキットにはパイロットは入っていません。フジミのパイロットフィギュアはできがいいです。
右の方にぼんやり見えるのはボールペンのキャップ。
ところで、このVF-1の赤と白のストライプ、どこか見覚えのある柄だと考えていたら、思い当たるものが。何てことはない、毎日のってる名鉄バス。VF-1を選んだ理由はこんなところに?
途中はすっ飛ばして、コクピット周辺だけご紹介しておきましょう。
ほぼ全体の塗装を終えた状態。
シートは接着してあります。ところがこれがいけなかった。気付いた時は自分で笑ってしまったんですが、後からではパイロットがシートに納まってくれない。しかたなく、フィギュアの足首切断 → ダメ。膝下切断 → ダメ。最終的に腰から下を切断。ついでに両手首も・・・。大手術を経て、やっと2名のパイロットは着席してくれました。
適当な背景のフリー画像を見つけ、自然光の下で機体の写真を撮って合成したのが左。背景としっくりと馴染んではくれませんでしたが、こっちの方がくっきりとしてていいという意見もあるでしょうね。
今回は小池さんのイラストに似せるのが目的。広告界出身の小池さんのイラストはパステル風で花があるんですよね。いろんな色が混ざってて、大げさかも知れませんが、ちょっとモネを思わせるような色合い。ソフトで弄って近づけようとしてみましたが、あまりうまく行ったとは言えませんね。しかし、この辺がいろんな意味で限界。
さ、今度こそ年末までにF-15を間に合わせるぞ! 今度は岐阜基地所属機だ!
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2015/08/04 00:21:11