
もうずいぶん前、今月の10日と11日のことになります。
大学時代の研究室のT先生が今月で80歳を迎えられ、研究室OB・OGが集まり、傘寿の祝いをしました。場所は、一昨年の9月15日のブログ「
木立の中の設計事務所」でご紹介した新城市の山中にある先輩の設計事務所。
10日の前夜祭から始まり、11日が本番。私はその日の午後に帰りましたが、連休だったこともあってその晩もそこに泊まって12日まで居続ける人もいるという長丁場。
11日の本番では、先生が携わった瑞穂区内の木造邸宅の有形文化財登録の顛末の報告やら、後輩の博士論文の概要報告(コミュニティー形成の話なのに、正直、さっぱり分かんなかった)などがあって、久しぶりにアカデミックな雰囲気に浸れました。
そして傘寿の先生だけでなく、今年、60歳、40歳の切りのいい年齢を迎える3人にも記念品が贈呈されました。その記念品というのが後輩の陶芸家(女性)が焼いた陶器。
何で後輩が陶芸家?と疑問に思われるでしょうね。この人、卒業後暫くは建築関係の仕事をしていたようですが、自分には才能がないと早々とその職を捨てて、陶芸の道に進み、いまやそこそこの人気作家らしい。
先生に贈られたシュガーポット(?)と湯飲み(?)。なかなか渋い色合い。
還暦を迎えた先輩に贈られた皿。
40歳を迎えた後輩(女性)に贈られた小鉢(?)。ピンボケで恥ずかしい。
同じく40歳を迎えた後輩(男性)に贈られたコップ。スタックできます。
こんなことなら、私も今年60歳になっておくんだった。
この陶芸家になった後輩の作業場というか工房を、私の一級下の後輩が設計したとかで、その写真も見せてもらいました。上のコップを贈られた後輩も、木造の福祉施設の設計では日本一という呼び声もあるとかで、皆さん活躍していらっしゃいますなぁ。
今時というか、昔ながらの木組みにこだわって木造を設計している後輩やら、この設計事務所の主である先輩も口をそろえて言ってましたが、国産木材はいまやタダ同然なんだそうです。国産材の市場価格のほとんどは運送費。先輩の親は材木屋で、親から引き継いだ山も持っていて、最近、樹齢100年以上の木を見積もってもらったら、本当にタダだったとか。このままでは木を切れないし、切っても次を植えれないと嘆いていました。いつの間にか日本の林業もそんなことになっていたんですねぇ。深刻なのは農業ばかりじゃないのか。
同窓の活躍に元気付けられながらも、ちょっと考えさせられたお祝いでした。
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Posted at
2015/10/23 00:30:16