
前回のブログ「御嶽山」の帰り道の話になります。
登山の後には温泉に浸かって疲れをいやしてから帰るのが恒例となっておりまして、帰り道沿いにあったひなびた温泉に入ることに。
どれくらいひなびているかと言うと、まず建物が平屋で普通の民家のよう。風呂も広いとは言えず、ふろ上がりに冷たいジュースでもと思って自販機を探してもないという、そんな温泉でした。
で、することもなく、先に上がった私は連れが来るまで狭い廊下の片隅のソファに腰を降ろして待っていると、テーブルの上に置かれた署名用紙に目が留まりました。
どうやら近所のゴルフ場跡地にできる予定のメガソーラーに反対する署名のようでした。そう言えば、来るときも、メガソーラー反対ののぼり旗をいくつか目にしたのを思い出しました。
用紙を見ると、かなり遠方の方お二人が既に署名してありました。
私もメガソーラーには反対する者の一人です。一体どこから”メガソーラー”と呼ぶのか知りませんが、実家の近所でもソーラーパネルで覆われたかつては田や畑であった場所を見るたびにやるせない気持ちになります。ましてや山の斜面を覆うなんて!
30代の頃だったかな? 私も太陽光発電装置付きの分譲住宅団地の建設を担当したことがあります。その頃は太陽光発電装置付きの住宅もまだ走りの頃で、10戸ほどのまとまった規模の太陽光発電装置付きの分譲住宅は珍しくて結構話題になりまして、マスコミの取材も受けたし、市長まで視察に訪れるという反響がありました。
計算すれば元は取れないことは分かっていましたから、これから太陽光発電が本当に伸びていくのか、はたまた一時のあだ花として消えていくのかすら不透明な時代でした。
それがここまで増殖するとはねぇ・・・。
署名の話に戻ります。
ペンを取りかけて改めて用紙を見ると、欄外に
「東京ドーム〇〇個分、中国資本」
などと手書きで書いてあります。
「中国資本!それはけしからん!」と一瞬でも思ったことは否定しません。
でも、待てよとペンを取りかけた手を戻しました。
中国資本て本当にそうなのか? それを確かめる手段は私にあるのか? そもそもこれを書いた人は、中国資本じゃなかったら反対しないのか? 中国資本と書いておくと署名を集めやすいと思ってこれを書き足したわけだよな。それってヘイトってやつじゃないのか?
結局、私は署名を見送りました。
そもそもなぜゴルフ場は潰れたのか?
手書きの添え書きが事実なら、なぜゴルフ場の跡地は日本人ではなく中国人に買われたのか?
ゴルフ場跡地はおそらく買い叩かれて二束三文だったと思われるが、それでも旧権利者はいつまでも塩漬けで持ち続けるよりも、売れたことを喜んでるんじゃないのか?
ただ、ただ、日本経済のふがいなさがここに至ったという、それだけのことじゃないでしょうか。
ま、誰のであろうと、メガソーラーは今すぐにでも規制して欲しいです、ホント。
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Posted at
2019/10/01 23:46:44