
この夏二度目の日帰り登山に行ってきました。南アルプス、栗沢山2174m。
日帰りと言っても深夜1時半に家を出るわけですから、どうにか日付を跨いでいないだけってところですが。
前回の宝剣岳も今回の栗沢山も元同僚のYさんと出掛けた登山ですが、Yさんが加入している登山のカルチャースクールが企画した登山に私も混ぜてもらっての登山という格好です。で、どこに登るかを決めているのはカルチャースクールの引率者の方なんですが、受け狙いと言うか話題性と言うかそんなことも含めて山を決めていらっしゃるのか、前回の宝剣岳は三浦大知がCM撮影でここで踊ったとか、今回の栗沢山だと宇多田ヒカルが"南アルプス天然水"のCM撮影で登った山だそうで、正直、私はそんなことどうでもいいんですが、帰ってからYouTubeでその動画を探して観てみると、見事にそれをトレースしたような登山コースでした。
まずはそのCMを見ていただきましょうかね。
さて当日は、上の地図の左端の方にある仙流荘バス停駐車場に着いて少しだけ仮眠。そして5時頃からバスに乗って登山口の北沢峠まで移動。普通は1本のバスで登山口まで行けると思いますよね。ところが、北沢峠の少し手前のところが土砂崩れの復旧工事中でバスが通過できない。どうするかってぇと、最初のバスは工事現場の手前で降りて工事現場の横を歩き、別のバスに乗り換えて登山口まで行くという寸法。合計で1時間くらいバスに乗ります。
そうそう、マスクをしてないとバスに乗せてくれませんでした。
上の動画の最初の方は川に沿って登っているようですが、今回のルートにそんなところはありませんでした。天然水のCMですからおそらく別のところの撮影を繋げたものだと思います。
↓動画の35秒あたり、「うわ」とか言いながら大きめの砂利のような岩を登ってるところ。
↓私が撮影した同じところ
引率者からは、「宇多田さんは特別な許可をもらってここを登ったらしいので、皆さんは入らないように」とのこと。見るからに崩れそうなところで、ここを登れと言われても登りません。しかし、撮影とは言え、よく登らせたな。許可って誰の? 南アルプス市?
地図を二つ並べます。上の地図は人様のページから拝借しました。
仙水峠(上の地図だと地図の上の方に青い小さな文字で書いてあります)までは両側に斜面が迫っていますが、峠に出ると一気に四方に視界が開け、目前に摩利支天がそびえます。
そこで彼女は摩利支天を見上げます。
「摩利支天って何?」でしょうね。日本語っぽくないし。私も今夏の登山で初めて知りました。
Wikipediaによると・・・
原語のMarīciは、太陽や月の光線を意味する。摩利支天は陽炎を神格化したもので、由来は古代インドの『リグ・ヴェーダ』に登場するウシャスという暁の女神であると考えられている[2]。陽炎は実体がないので捉えられず、焼けず、濡らせず、傷付かない。隠形の身で、常に日天の前に疾行し、自在の通力を有すとされる。これらの特性から、日本では武士の間に摩利支天信仰があった。
仏教用語なんですね。調べると摩利支天と呼ばれる山はここだけじゃなくて全国あちこちにあるようです。いずれも信仰の山のようです。
その峠で私が撮った同じ方向の写真↓
CM撮影の季節がいつだったのか分かりませんが、お天気は確実に私たちの方が恵まれてました。
甲斐駒ヶ岳と摩利支天は隣り合っていますが、CMでは奥の甲斐駒ヶ岳は雲に隠れて手前にある摩利支天しか見えません。摩利支天の山肌がソフトクリームのように斜めにねじれています。
この仙水峠を右に行けば今回の目的である栗沢山、左に行けば甲斐駒ヶ岳や摩利支天にということになります。
2枚の地図の上の方を見ていただくと、仙水峠から下に伸びる線に「樹林帯急登」と書いてあります。そう、ここからかなり急な勾配になります。こんなしんどさは久しぶり。
そして山頂。
自分の姿を晒すのは久しぶり。
彼女は山頂で甲斐駒ヶ岳に向かって「ありがとー!」と叫んでいます。
お天気はよかったのですが、お昼ごろからガスが増えてすっかり麓は雲海の下に。
先ほどの峠からでは、甲斐駒ヶ岳と摩利支天の高さの違いは分かり難かったですが、こうして栗沢山の頂上から見ると甲斐駒ヶ岳の方が高いことが分かります。甲斐駒ヶ岳が2,967m(日本の山で24番目の高さ)、摩利支天が2,820m。
いつかあっち側にも登ってみたいですね。
山頂から東の方を望むと鳳凰三山。ちょこんと飛び出してるのは地蔵岳のオベリスク。これを登る人もいるんだよなぁ。
南を望むと
私もかつて登った、日本で二番目に高い北岳。
CMでも同じような場面を撮っています。
南西を望むと前回登った宝剣岳の千畳敷カールがすぐそこに。
登ったことのある山々が方々に見えるのは気分がいい。
CMの締めは、宇多田ヒカルが突き出した岩の上に座るこんな場面で終わります。
私はこのCMを見た覚えが無いので、同行の女性がこうしてる意味が分からなかったんですが、思わずパチリ。
秋の内にもう一山くらいあるかどうか? Yさん次第ですが。
来年でいいから、やはり山小屋一泊の登山がしてみたい。
ブログ一覧 |
山 | 日記
Posted at
2021/09/09 20:09:05