初めて訪れる場所を、一人ブラブラと歩き回る様子を ブラナリタ と称してお届けしております。
今回は初の海外編。ロンドンは初めてではありませんが、新婚旅行以来30年振りですから、初めてみたいなもんです。
日付としては、イギリス滞在の最終日、現地時間の7月15日です。滞在中の最もきれいに晴れた日でした。ホントに雲一つありません。イギリスでこんな日は珍しいのでは?
実は、実際にブラブラできたのはこの日の午後だけで、午前中はお土産探しで奔走してました。
まずは、その前に重いスーツケースとカメラリュックを手荷物預かり(イギリスでは left luaggege )に。とにかく身軽にならないと、ロンドン市内を歩き回れません。イギリスでは日本のようなコインロッカーは充実しておらず、ここに預けるしかありません。
事前に調べた情報では、ロンドン市内の8か所にこの left luaggege があります。その中で買い物に便利な都心に近そうなのはチャリングクロス駅のleft luaggege。
ホテルから最寄りの地下鉄駅を探してチャリングクロス駅を目指すわけですが、ロンドンの地下鉄って、ほとんどの駅にエレベーターがないんですよ。ですから重いスーツケースを持って不安定なままエスカレーターに乗せて改札まで降り、同じようにしてホームに降りることになります。
30年前、ロンドンに来た時、当時の日本に比べると車いすの人を目にする機会が多くて、さすが福祉先進国と思ったものですが・・・・
少なくともハード面では、イギリスは福祉先進国とは言えない。
今の日本じゃエレベーターが設置されていない地下鉄駅を探す方が難しいでしょうね。
ま、イギリスに好意的に推察すれば、古い建物が多くて自由に改修工事ができなくてエレベーターの設置が遅れているのかも知れませんが。
で、改札で切符を買うわけですが、何度も乗り降りすることが予想されるので一日乗車券を買います。これも事前に調べてはおきましたが、結構複雑。都心のみで使える”ゾーン1”から郊外まで行ける”ゾーン6”まで区分があって、さらに平日の9時半前から使うか否かの区分もあります。その日の夕方にはヒースロー空港に行く私は”ゾーン6”を購入。今改めて調べると18.1ポンドしますね。日本円で2,680円ですよ。たっけぇ~! 実は、とある駅でこの券が自動改札に吸い込まれたまま出てこなくて、もう一度買い直したんですよ。地下鉄に5,000円以上払ってたのか! 今になって腹が立ってきた。英語が達者なら駅員に文句の一つも行ったんでしょうが、そんな語学力もなく、大人しく一日券を買い直した私でした。
で、迷いながらもチャリングクロス駅に着き、left luaggege を探しますが、なかなか見つからない。もう一度日本人の旅行記を読み返して気づきました。こりゃ同じチャリングクロス駅でも、地下鉄の駅じゃなくて地上の駅だ。そしてみつけました。
改札側から撮った写真です。黄色の丸で囲った看板が目印。
料金は荷物の大きさや重さは関係なく、1個当たり3時間までは6ポンド、24時間までは12.5ポンド=1,
852円。私はスーツケースとカメラリュックの二つなので、3,700円くらいか。安くはない。
店員は30歳くらいのお兄ちゃん。で、ここでも荷物のセキュリティーチェックですよ。イギリス人は用心深い。モバイルパソコンやカメラが入ってるなら出せと言われて、リュックから望遠レンズ付きのカメラを取り出すと、とたんにお兄ちゃんの目が輝きだして・・・
"Beautiful Camera ! Beautiful Camera !"
と食いつく、食いつく。
「どこから来たんだ?」
「日本だけど。」
「これなんてカメラだ?」
「D500だけど。」
「レンズは何ミリだ?」
「200-500だけど」
「3,000ポンド(44万円強)くらいするのか?」
「そんなにしないよ、日本だとね。」
「いいなぁ。実は俺もニコンD750を持ってるんだ。」
なんて言われるとこっちも嬉しくなってきちゃって、前日のRIATで撮った写真をモニターで見せてやると食い入るようにのぞき込んで喜んでました。
この話を帰国後に職場でしたら、軽率だと言われました。カメラを盗んだらリュックの重さだけでバレちゃいますからそれは無いとしても、SDカードだけ抜かれる可能性はありますからね。ま、そんなことにはなりませんでしたが、確かに用心した方がよかったかも。でも、同じ趣味の人と共感できたのは嬉しかったなぁ。
やっと重い荷物から解放されて、向かった先は高級デパート、ハロッズ。おそらく新婚旅行の時にも行ったんだと思いますが、その時の記憶は全く残っていません。
とにかくここで、家族へのお土産のノルマを達成せねば。
次女の指定のお土産が一番面倒臭いヤツで、バーバリーのコスメ2点、リップとベース。バーバリーと言ったらコートですよね。コートでなくても衣料品のイメージ。次女に言われるまで、まさかバーバリーにコスメがあろうとは思いもしませんでした。で、ハロッズの店内を探し回りました。店内には2か所にバーバリーの売り場がありましたが、いずれにもない。そもそもバーバリーのコスメなんて置いてない。仕方なく、店内の案内係のお姉ちゃんに聞いてみると、バーバリーの本店が近いからそこに行ってみたら、とのお勧め。
ハロッズから歩いて行ける範囲にそれはありましたが、いかにも敷居が高い。意を決して入店してすると、長身のほっそりしたモデル体型の黒人のお姉ちゃんと目が合って、「これありますか?」と聞いてみると、ロンドン市内の他のバーバリーを紹介された。そこには地下鉄でないと行けない。また地下鉄に乗ってやっと見つけた店で尋ねるとリップだけはあった。それも”Last One" ベースの方はもうないとのこと。
私の推測でしかありませんが、バーバリーはコスメから撤退しようとしているように感じられましたが
どうなのかな?
これで頼まれた二つの内一つだけとは言え、次女のお土産は確保。女房はバッグに着けるチャームでもと言ってましたが、キーホルダーが2万円以上するんですよ。これは私の価値観から大きく乖離してます。ただ、バカバカしくて買う気にならなかったからといって手ぶらで帰ったら、その後の展開は・・・・・・・・・・・・・・。
再びハロッズに戻り、ハロッズのパディントンベア柄のトートバッグをいくつか確保。ま、これでお茶を濁そう。
そしてここからが、やっと本格的なブラナリタ。
この日は、ひょっとしたら祝日だったのかな? 町中祝祭的ににぎわってました。
クソ暑いのにマラソン大会をやってました。
テムズ川を渡る。
ロンドンの中心部は建築の規制も緩いようで、東京以上に思い思いの形のビルが並んでいます。
2階建てバスとロンドンの新名物、ロンドンアイとビッグベン。ロンドンアイは後でご紹介するミレニアムブリッジと共にロンドンのミレニアム事業の一つです。
橋を渡り終えるとそこにはNational Theater (国立劇場)。
橋を振り返る。
ガラスの屋根が乗った橋ですが、帰国後すぐに見た映画にこの橋が登場していました。
VIDEO
冒頭部分です。この橋の屋根の上をトム・クルーズが走ります。
ずっとテンションかかりっぱなしのジェットコースタームービーです。お勧めしておきます。
ミレニアムブリッジが見えてきました。
で、テムズ川の堤防沿いに歩くと、テイトモダン。昔の火力発電所を改装した現代美術館。
そのテイトモダンとセントポール大聖堂を結ぶのがミレニアムブリッジ。設計は北京国際空港も設計したフォスター。
橋の上からの風景。
奥の方にロンドンブリッジが見えます。
セントポール大聖堂。
その前のインフォメーションセンター。なかなか攻めたデザイン。
セントポール側からテイトモダンを望む。
テイトモダンのテムズ川側全景。
ホントにやりたい放題のデザイン。
テイトモダンのテムズ川と反対側の増築部分。増築部分もいいですね。
ちょうどピカソ展をやってまして、イギリスは無料ですからね、ちょっと見てやろうかなとも思ったんですが、時間がないことと、例によって面倒なセキュリティーチェックがあるのでパス。
その近くにはこんなお店も。
ワガママ。
傍若無人な土産物店。北の人はともかく、日本じゃ皇室は弄れないもんなぁ。
建物名は分かりませんが、明らかにフォスターの作品だと分かる建物がここにも。
スラブは厚そうだけど、梁が見当たらない。いいなぁ、地震の無い国は。
歩道にあった電気自動車用充電器。日本じゃ公道上にはないですね。
こんなのも。
広告塔、Wi-Fi、USB充電器、公衆電話を集約したもの? これも日本では見当たりませんね。
レンタサイクル。
この橋もきれいだった。ゴールデン・ジュビリー橋でいいのかな?
奥はチャリングクロス駅。
もう一度、ロンドンアイ。
トラファルガー広場。ここでもバンドが演奏してました。有名アーティストだったかも?
とにかく、この日はそこら中ホコテン。
喉が渇いたんで、露店でアイスオーレを買ったら、850円くらいしました。
そして、バッキンガム宮殿。
振り返ると、こんな豊かな自然があるんですよ。
さて、このお店、何だか分かりますか? ユニクロです。
歩き疲れてチャリングクロス駅に戻って、荷物を受け取りましたが、あのお兄ちゃんは交代しててもういませんでした。
この日は好きなように歩けて、気ままな一人旅の良さを漫喫できました。複数だとこうは行きませんからね。