
みん友様限定で公開します。
ある程度、野鳥撮影を経験された方ならタイトル画像に感嘆の声を上げられたのでは? そう、ヤイロチョウを撮影することができました。
初めてヤイロチョウの話を聞いたのは、サンコウチョウが巣立ったことを知った翌週でした。運よくサンコウチョウの飛び込みでも撮れたらいいなと、いつもの森に。
実際、サンコウチョウの声は聞こえましたし、メスだけど飛び込みを撮れたとおっしゃる女性カメラマンがいらっしゃいました。その方とお話していると、近くにヤイロチョウがいるとの話題が! 先週はそれをめがけてカメラマンが100人くらい押し寄せたとか。そんなこと私は全く知りませんでした。またしても自分のネットワークの無さに嫌気がさしましたが、もうサンコウチョウなんてどうでもよくなりました。ヤイロチョウなんて人生で一度撮れるかどうか。聞いた以上は行かねば!とすぐさま移動。
きっと今日もカメラマンがひしめきあっているに違いないと思いつつ、教えられた場所に行ってみると、意外なことに駐車場は空いてるし、それらしき数人のカメラマンが当てもなくうろうろとしているだけ。知り合いは誰もおらず、どの辺に出現したのか聞ける人もいません。仕方なく周辺を一周して帰宅。
翌週の土曜日。早朝から行ってみると、カメラマンはいるものの、人数はまばら。二人のカメラマンが陣取っているところを見つけ、便乗させてもらうことにしました。話を聞くとその周辺で鳴き声がしたとのこと。昼まで粘りましたが、ヤイロチョウは表れず帰宅。
翌日曜日にも朝から同じ場所に。車の中にいて窓を少し開けて耳を澄ませつつ、時々カメラを抱えて周辺を偵察。近くに陣取っていた男性カメラマンが面白い話を聞かせてくれました。
その人によると、この辺の鳥屋さんなら知らない人はいないバードウォッチャーのRさんて方がいるんですが、その方は3年くらい前からそこにヤイロチョウが来ていることを知っていたようですが、今年初めてそのことを地元の野鳥の会に話した。そしたらあっという間にその情報が全国に広まったということらしい。
野鳥の会と鳥屋は利害が一致する部分もありますが、
かつてのオオタカの騒動のときのように、利害が対立するときもあります。鳥屋の中には確かに自分さえ撮れればそれでいいと考えてる人もいることは否定できません。一方、野鳥の会は野鳥の保護が第一目的のはず。ところが今回は野鳥の会が発信源となって情報が拡散されて遠方を含む多くの鳥屋を呼び寄せてしまい、その結果その男性カメラマンの話では、多数のカメラマンに追い回されてヤイロチョウが巣を放棄してしまった可能性があるとのことでした。その方も岐阜ナンバーの車で来てましたから地元の人だと思いますが、ヤイロチョウの情報を何と関東の知り合い経由で聞いたとか。
まあ、私も結果的には野鳥の会経由の情報で知ったようなもんですから、人様のことは非難できませんが、「野鳥の会何やっとんねん」て気はしますね。
しかし、このまばらなカメラマンの数から考えると、これまでに成果があった人はほんのわずかで、諦めた人がほとんどだってことを示していると思われます。
知ってしまった以上、私だって粘りますよ。ヤイロチョウの存在を聞いてから毎週土日に通い、それに有休を取った1日も加えて計6日目か7日目になると思いますが、先日の日曜日にやっと巡り合えました。
カメラを抱えて車を降りてすぐ。「あれ、森の中に木漏れ日で反射してるメタリックグリーンがあるぞ。もしや?!」とレンズを向けてみると・・・
最初に撮った1枚。トリミング無し。
ぽっかりとそこだけに木漏れ日が当たり、浮かび上がっていました。光が当たっていなければ見落としていた可能性大です。それまでに鳴き声は全くありませんでした。もう感激し興奮しました。
同じような写真が並ぶことになりますが、何せ初めて撮れた珍鳥、お許しください。
なぜ同じような写真ばかりなのかと言うと、それはヤイロチョウがほとんど動かなかったから。
自分で十分にと撮れたと感じ、しかもヤイロチョウはまだ動きそうにないと察した私は50mほど離れたところで陣取っている見知らぬカメラマンに教えることにしました。走って行って手招きしましたが、相手はキョトンとするだけで分ってくれない。近くまで行って「ヤイロチョウがいますよ!」と告げると飛んできました。その方も十分に撮れたと思う頃になってもまだ動かない。それで更に別のカメラマンにも教えに走りました。
3人で撮りまくっていると、「お腹の赤い部分が見えないね」との声が。そうは見えないかも知れませんが、今回の写真は山の斜面にいるヤイロチョウを見下ろしで撮ったものばかり。お腹が見えないのも当然。最後の方になってやっとお腹を見せてくれました。
やがてヤイロチョウは森の奥に消えていきました。
撮影データを見ると、撮り始めからいなくなるまで約50分。移動範囲は1mかそこら。その間、一声も発しませんでした。
もちろん、今週末も行くつもりですが、私も松尾池の知り合いに話しましたし、一緒に撮影した人達も拡散させている可能性は大。不安ではあります。
このブログは秋になってから全体公開にする予定です。
【9月1日追記】
9月になりましたので、公開範囲を全体公開に切り替えます。
撮影できた日の翌週が、私が実際に見た内ではカメラマンの数が最大で、関東方面のナンバープレートの車もいました。その後、徐々にカメラマンは減り、ついにカメラマンは私だけの日も。撮影できた日以降、10回以上足を運びましたが、結局一度も出会えませんでした。一度だけとは言え、奇跡的な運に恵まれたとしか思えません。
果たして来年も来てくれるのか? 期待せずに待ちたいと思います。
Posted at 2024/07/25 00:06:13 | |
野鳥 | 日記