Googleによると、ホキ美術館の最寄駅である土気から西へJRで2時間13分。目指すは武蔵境駅。検索したルートは都内の駅2箇所での乗換えを指示していましたが、迷いそうなんで京葉線で東京駅まで行き、そこで中央線に乗り換えました。確かに東京駅での乗り換えにはかなり歩かされましたが。
目的である武蔵野プレイスは、武蔵境駅を降りるとすぐ目の前にありました。
実は武蔵野プレイスを知ったのはごく最近。ホキ美術館同様に社内供覧の雑誌を見ていたら、地元の岐南町庁舎のコンペの当選案が載ってました。
コンペをやってたことすら知らなかったんですが、記事を読むと当選したのは、kwhgアーキテクツという設計事務所で、この武蔵野プレイスでの実績が評価されているようです。
武蔵野プレイス、その機能は一言で言うと、今風の図書館です。その外観はタイトル画像でお分かりのように、長円の大きな開口部が繰り返されたもので、突飛なものではありません。特にホキ美術館などと比べてしまうと、むしろオーソドックス。でも内部を見ると、やはり一味も二味も違いました。
で、内部の写真をご覧いただくわけですが、今回は撮影に絡むアレコレもお伝えします。面倒臭かったんだ、これが。
駅との間にある公園のスツール。かつて見た金沢21世紀美術館にも似たようなスツールがあったけど、ちょっと違う。
エントランス。
武蔵野市立ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス。
何で、ここだけ文字の色を変えるのかって? ちゃんと理由があるんですよ。
エントランスから入って、さっそく吹き抜けを撮っていると、背後から声をかけられました。
「今、撮影してましたね?」
「ハ、ハイ。」
「許可を取っていますか?」
「えっ、許可がいるんですか?」
「まず3階の受付に行って、撮影の許可をもらってから撮影してください。」
こう言われて、3階の受付へ。
「あのぅ、撮影したいんですが。」
「この用紙に必要事項を書いてください。」
用紙には住所、氏名、の他に連絡先なども記入しなければならないが、困ったのが撮影目的。ま、「興味があるから」ってことにしておきました。
で、腕章を渡されてそれを腕に付けます。
「こちらから各フロアには成田さんが撮影に行かれることを伝えておきますから、各フロアで撮影に入る前に受付に行かれて『これから撮影に入ります』って声をかけてから撮影に入ってくださいね。」
「なるほど、はい、分かりました。」
いや、はじめから顔が分かるような撮影は避けるつもりでいたんですが、ここまでとは。しかし、専用の用紙まであるとは、かなりの人数が撮影しに来るようですね。ま、全館撮影禁止よりはかなりマシといえばマシか。しかし面倒臭い。
で、そのとき渡された注意事項の文書の一つに「撮影した写真を使用する際には、必ず、クレジットに『武蔵野市立ひと・まち・情報 創造館 武蔵野プレイス』と記載してください。」てのがあるんですよ。これだけ書いときゃ十分でしょ。係りの人、見てますか~? ちゃんと言いつけ守ってますよ~。見てるわけないか。
まず、入っていきなり驚くのが、1階のド真ん中にカフェがあること。周囲の書架との間に壁やパーテーションなどがありません。メニューを見ると焼肉みたいなのもありましたが、食品の匂いはまったくしませんでした。天井に換気扇や排気ダクトらしきものも見えないし、どうしてんだろ?
外観のモチーフである長円を内部でもしつこく展開していて、あらゆる隅が丸い。
螺旋階段の手摺壁は鋼板を曲げたもの。かなり厚い板でしたが、どうやって曲げたんだろ? 大量生産品じゃありませんからね。
こちらはコンクリートの階段手摺壁ですが、細かい芸が施してあって優美な曲線が美しい。手摺壁の厚みがi一定じゃないんですが、左官の仕事なんでしょうか?
写真中央部に三角形に近い面が見えますが、階段上裏でこのような処理を見るのは初めて。
防火扉だってこんな形。
子供用の図書室。
普通のブラインドに見えたんですが、近付いてよく見るとパンチングが施してあって、芸が細かい。
かつてのiMacを思わせる半透明樹脂の書架。書架のトップには照明器具が仕込んであります。
元々、壁と天井の境がなくてつながった面で構成された空間に生じた穴(吹き抜け)には、妙な浮遊感がある。
壁の隅と天井が交わるところは、1/8球面になるわけですが、どうやって施工したんだろ? 謎だ。
一番、撮影に苦労したのは地下2階のスタジオラウンジ。
勉強してる子もいれば、テレビゲームをしてる子もいるし、パソコンで何やら調べ物してるカップルもいる。未成年の若い人たちが思い思いに過ごしていました。また、照明がわざと暗くしてあって秘密めいた雰囲気。ダンスの練習ができる大きな鏡がある部屋もありました。
このフロアの係りの人に撮影の挨拶に行くと、「顔が写ってしまうときは相手に一声かけてからにしてくださいね。」なんて言われてしまった。声までかけて撮ろうとは思わない。苦肉の策として隣の部屋からガラス越しに撮ったのが下の写真。
確かに楽しそうな施設。この延長線上として岐南町庁舎ができるのなら、また楽しみが一つ増えると言うもの。
ブラナリタ、まだまだ続きます。
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2012/08/20 22:28:43