
緊急事態宣言が解除されましたね。一昨日の通勤電車はこれまでより混んでて、解除初日から身をもって解除を実感しました。
緊急事態宣言が明けたら久しぶりに飲みましょうと、2・3のお誘いをいただいておりますが、コロナ以前のように遅くまで飲めるわけでも無さそうで、なんだか中途半端な状態ですね。早くも第6波の流行を予想する人もいて、こんなのいつまで続くんでしょうね。
そう言えば昨日は東京に住む小学一年生の孫娘の運動会でした。新型コロナのせいで現地で応援できる父兄は一人のみ。そこで、今は運動会がYouTubeで配信される時代なんですね。娘からのLINEで「これから始まるよ」と教えられてスマホで見ましたが、カメラも複数あってそれを切り替えながらアップも交えての中継で、さすが東京。これも新型コロナのせいだと思いますが、運動会は午前中だけで6年生以外は1種目だけとやや寂しい内容。種目はほとんどがかけっこだけ。しかも、かけっこをする生徒も全員マスク着用。大丈夫なのか?
さて本題。
毎年、数人の方に私が作った飛行機模型の写真を背景と合成して年賀状にしてしてお出ししております。昨年後半には年号に合わせてMiG-21を製作しておりましたが、親父を亡くしたために出せませんでした。MiG-21はまたいずれと言うことで、気を取り直して来年用に、おそらく現時点で世界最強のステルス戦闘機 F-22 ラプター の製作に取り掛かることにしました。
そこで、久しぶりの「箱を開けたら」シリーズの17回目。
今回は1/72スケールのF-22を比較して、実際に製作にかかるキットを選定します。前回のブログでご紹介したように1,000個を超えるキットを抱えていますから、その中の手持ちのF-22のキットの比較です。
比較するキットはいずれも1/72スケールの、(左上から右下に)イタレリの YF-22A ライトニングⅡ、同じくイタレリの F-22 ラプター、レベルの F-22A ラプター、フジミの F-22 ラプター、アカデミーの F-22A ラプターの4社、5種のキットです。
イタレリのYF-22Aは試作機段階のキット化ですので頭にYが付いています。そう言えば当初はラプターではなくライトニングⅡと呼ばれていたのを思い出しました。ひょっとしたらイタレリのもう一つのF-22と同じキットなのではと疑っておりましたが、別物です。タミヤからもウォーバードコレクションシリーズとして F-22 ラプター が販売されておりますが、中身はイタレリのと同一のはずです。
まずは、イタレリの新旧F-22を比較します。古い方の YF-22A の発売は1991年。YF-22の正式採用決定が同年ですから、イタレリ、仕事が早い! 一方のF-22の発売は2000年。これも他社よりはかなり早い。
左がFA-22A、右がYF-22です。F-22は胴体上面の機首が別パーツになっております。
↑YF-22Aの実機写真です。量産型に比べると機首が尖ってる感じですので、キットはよく再現されてると言えるでしょうか。
ところが、このYF-22Aは・・・。
まずは実機の下面を見ていただきましょうか。
F-22のようなステルス機は不自由な面もありまして、これまでの機体のようにミサイルや爆弾等の兵装を胴体や主翼の下にぶら下げるわけには行きません。レーダー波の反射をできるだけ抑えなければなりませんからね。そこで兵装類は胴体内の兵装庫に収納し、必要な時に兵装庫の扉を開けてそれらを発射したり投下したりします。その時の扉の開閉速度もステルス機のノウハウの一つです。とにかく素早く開閉する機構が必要になってきます。
F-22は胴体下面の中央部(左右のエアインテイクに挟まれた部分)と左右の機体側面に兵装庫を持っています。F-22は外観だけなら意外とシンプルな機体です。そこで模型メーカー各社は見せ場としてこの兵装庫の内部を再現しようとしますが、このYF-22Aは機体側面の兵装庫を再現しようとしていません。
そして再現された胴体下面の兵装庫の内部の表現もアッサリとしたもの。
試作型であることもありますが、この辺でイタレリのYF-22Aは製作候補から脱落。
次にイタレリの新しい方のF-22と他社の兵装庫を比較します。
左がイタレリのF-22で右がアカデミーのF-22A(右の兵装庫は既に塗装してあり、見やすくするために画像を加工して暗めにしてあります)。
実機ではエアインテイクと干渉するので兵装庫の前の方は斜めに処理されています。ところが、イタレリのキットは単純な箱型で内部の再現も実感にかけるアッサリとしたもの。ここで、イタレリF-22も候補から脱落。
残るはレベル、アカデミー、フジミの3社のキット。
胴体上面パーツの比較です。左からレベル、アカデミー、フジミの順。
似たり寄ったりに見えますが、尾部の長さに違いがありますね。それに気づいていながらどれが正しいのか、情けないことに私には分りません。(もちろんF-22の全長は調べればすぐに分かりますが、胴体最後端より尾翼の方が後ろに突き出ているので胴体長の計測だけでは判断できません)
仕方なく、他の部分を比較します。
上の写真の胴体上面パーツの比較ですが、他の2社と比べるとレベルのキットはパネルラインの数が少なく、メリハリもなくて何となくのっぺりとした感じ。ステルス機ですからそれでいいのかも知れませんが、模型としてちょっと物足りない。
<コクピットの比較>
同じように左からレベル、アカデミー、フジミ。
レベルがあっさりとしてますね。ただ1/72だと計器類のモールドがあっても塗り分けは至難の業で、デカールに頼ることになりますからこれでいいのかも。
<主脚の比較>
左からレベル、アカデミー、フジミ。
レベルが繊細で華奢な感じ。アカデミーは塗装してあるので分かり難いですがこれもなかなか立体感があります。フジミは比較的あっさりめ。
<主輪の比較>
同様に左からレベル、アカデミー、フジミ。
今度はレベルがメリハリが少なくのっぺりとした感じ。アカデミーとフジミは彫りの深さは似たレベル。この写真では分かり難いですがフジミはタイヤの自重変形を表現しています。芸が細かい。
因みに実機の主輪
やはりレベルの表現では物足りない。
<クリアパーツの比較>
レベルは普通のキャノピーのクリアパーツが入っているだけなので撮影していません。
左がフジミ、右がアカデミー。
レベルのキットの発売が2007年、アカデミーとフジミは2010年。おそらく後発であるアカデミーとフジミは先行商品との差別化を模索したのではないでしょうか。フジミはキャノピーのパーツをクリアとスモークの両方を用意した。アカデミーはそれに加えて兵装庫の扉もクリアとスモークでってところでしょうか。
因みに実機のキャノピーもスモークがかかった色ですが、これは日よけではなく、レーダー波よけ。何と金が蒸着してあります。コクピットやエアインテイクなどの袋状になった部分はレーダー波を最も反射しやすい部分。ですからキャノピーの表面でレーダー波を拡散反射させたいわけですね。
しかし、兵装庫扉をクリアやスモークで組みたい人なんているかなぁ?
更にフジミには・・・
2基分のエンジンとそれを乗せる台車のパーツも! お買い得かも?
あ、アカデミーのデカールはイタリアのカルトグラフ製。これもポイント高い。
< 総 評 >
総評だなんて偉そうですが、アカデミーとフジミはいい勝負。どっちも良さそう。気がかりは胴体の長さをどちらかあるいは両方が間違えてるってことですが、できてしまえばそう気にはならないでしょう。
レベルはそれより少し劣る。イタレリは今更手を出したくない・・・てところですね。
で、結果は先に言ってるようなもんでしたが、アカデミーを作ることに決めました。
さて、年末までにできるかな?
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Posted at
2021/10/03 22:50:42