
今回は、現地時間7月11日の午後に行った王立空軍博物館(Royal Air Force Museum)のご紹介。イギリス旅行ネタはまだまだ引っ張りますよ~っ。
マック・ループ二日目でF-15Eとトーネードを撮った私は、もう来ないだろうと決め込んで、お昼ごろに下山してコスフォードにある王立空軍博物館へ向かいました。(ま、後になってオスプレイが来たことを知って悔し涙に暮れるわけですけどね。)
コスフォードがどこかってぇと、上の地図のDのあたりです。(Cがマックループ、AがRIAT会場のバーフォード、Fがヒースロー)
マック・ループからは車で2時間弱かかります。
途中で道路の舗装工事をしていて、敷いたばかりの砂利を跳ね上げながら走らなければならない区間があって、パチパチと砂利がボディに当たる音を聞きながらのドライブは心臓に悪かった。何せ、レンタカーですからね。ハッキリと分かるすり傷や凹みでもできたらどうしようかと気が気じゃありませんでした。
で、コスフォードに着くわけですが、田舎です。別稿で触れるロンドンの美術館もですが、基本的にイギリスのこういった施設は入場無料! エントランスらしきところに行って戸惑っていると「Free」と言われて、ああそうかと納得。ところが、駐車場は有料と来てる。どうなってんの?
RAF100周年ですから混んでるかと思いきや、平日だからか観客はまばら。
銀色の屋根は比較的新しい建物。
まずは野ざらしの屋外展示機から。
日本も使っていた対潜哨戒機P-2。
ハセガワのキットはもちろん持っていますが、それはP-2V。見慣れたP-2Jに改造するためのNMCのレジンも持っています。手つかず。
同じく対潜哨戒機ニムロッド。
今の赤箱になる前のエアフィックスが発売したキットを持ってます。手つかず。
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模型マニアしか喜ばないニムロッド写真集
カタリナ。もちろん、見るのは初めて。この機体はデンマーク空軍で運用された機体のようです。
これもアカデミーのキットを抱えてます。もちろん、手つかず。
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模型マニアしか喜ばないカタリナ写真集
では、館内へ。展示機はたくさんありますが、興味があるものをかいつまんで。
垂直離着陸機ハリアーの原型機。世界初の実用垂直離着陸ジェット機として画期的だったのに、イギリスも後が続かず、アメリカを頼ってB-35Bを導入。
TSR-2!! こいつとバッカニアが見たくてここに来た。
しかし、いざ実物を前にしても、なぜか込み上げてくるものがない。なぜだ?
試作機が2機だか3機だか作られただけで、政治的な理由で開発中止。悲運の機体です。
エアフィックスが世界1万個限定でキットを出すと聞いたときはすかさず予約。レジンアクセサリーパーツもいくつか揃えてます。手つかず。
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模型マニアしか喜ばないTSR-2写真集
何だかスターウォーズに出てきそうな、Bristol Type 188。
ピカピカのオールステンレスの機体。
ターフーンの原型機。
ここからは大戦機。
おお、世界初の実用ジェット戦闘機、Me262ではないか!
こいつはハセガワのキットを作ったことがあります。
おお、山荘に幽閉されたムッソリーニを救い出したと言う、フィーゼラー・シュトルヒではないか! この目で見る日がこようとは。
おお、木製機、モスキートではないか! 日本軍のように金属が無くなってから木製機の研究をしてちゃ遅いよね。
おお、桜花! ここにあったのか。言うまでもなく、日本軍の特攻に特化したロケット機。
五式戦闘機。大戦機に詳しい方には説明の必要もないことですが、液冷エンジンを乗っけるはずの三式戦闘機の胴体に空冷エンジンを乗っけたヤツ。
百式司偵。武装なしの偵察機。当時の戦闘機よりも早かったそうな。ま、見た目も速そう。
「世界のダッ作機」としてよく紹介される、デファイント。戦闘機の弱点である後方を守るために旋回機銃を取り付ければいいんじゃね?と、誰もが思いつくことではありますが、抵抗と振動が大きくて思うような性能は発揮できなかったそうな。
メッサーシュミット。多分、G型。所狭しと機体が並んでるせいでもあるんですが、私、機体の全体を撮ってないね。クローズアップばかり。ま、模型の資料として撮ってるからこうなる。
ドイツの爆撃機、Ju-88。これも実物を見られて感激。エンジンカウリングにはBMWのエンブレムも。
フォッケウルフ。これも見たかった。大戦欧州機では珍しく空冷。
ここからは、銀色の屋根の博物館の展示機。冷戦期の機体が所狭しと並べてあります。
3Vボマーと呼ばれたイギリスの爆撃機の一つ、バリアントのエアインテイクと機首。大きすぎて部分しか撮れません。
なぜ塗装が白いのかってぇと、核爆発の閃光を反射するため。そう思うと白も不気味に見えてくる。
変わり果てた姿の英海軍のファントムと、見たかったバッカニア。確か、ここには湾岸戦争に参戦したバッカニアがあると思って来たのに!
ファントムは最近エアフィックスから出た。バッカニアはトルコのタンモデルが出すと言ってますな。
RIAT会場で見られるはずだったMIG-21をここで見ることに。
最近、eduardからキットが出たばかり。もちろん確保してあります。全部で5社のキットを持ってるかな。
これも見たかった米空軍のF-111。どうしてここに? キットはハセガワのを持ってます。
朝鮮戦争で活躍したMIG-15。これもeduardのを完成させたい。
空軍博物館なのに、装甲車サラディンが。これもACEのキットを持ってます。ちょっとだけ手が付いています。
館内はドン・キホーテもかくやというくらいの立体展示。ライトニングがこんな風に吊るされてます。お陰で近くで見られない。並べりゃいいってもんじゃない。
これまた3Vボマーの一角、ビクター爆撃機。エアフィックスの新しいキットがあります。組み立てるだけでも苦労しそうなキットです。
3Vのもう1機、バルカンももちろん展示してあります。
他にもご紹介しきれない機体がたくさん展示されています。核戦争と隣り合わせの冷戦期の緊張が感じられました。
全ての展示機を見終わってミュージアムショップへ寄ってお土産を物色。
孫にはこれ。ゴーグルをしたクマさん。
自分へのお土産は、RAF100周年のエンブレムがプリントされたTシャツ。
このブログからリンクを張るために、「模型マニアしか喜ばない〇〇写真集」を先にこさえました。タイトル通り、特定の方にしか需要はないと思っていましたが、意外なことに初めての方を含め多くの方に「イイね!」をいただき、ありがとうございました。