前回の工程の後に、機体全面にシルバーを吹きました。B-17Gも様々な塗装のバリエーションがありますが、私のイメージするB-17Gは全体がシルバー。それ以外ない。
実は、ここまで、それだけで進めて来ました。つまり具体的にどの機体にするかまでは決めずに来たってことです。
私の好みとしては、言葉として矛盾してる気もしますが、派手で渋いのがいい。B-17ともなれば、探せばそんなのは楽勝で見つかると思ったんですね。
ところが、なかなか「これは!」と思うような機体が見つからない。
半ば諦めも含みつつ「ま、これでいっかぁ」と選んだのが A BIT O'LACE。
AIRFIX社は1962年に初めて1/72のB-17Gのキットを発売しますが、その時から A BIT O'LACE ですね。それからボックスアートを何度か変更しながら A BIT O'LACE を50年以上販売し続けるわけです。
1960年代に日本でエーダイブランドで販売されたし、1970年にはアメリカのMPCブランドでもこのキットが販売されたようです。これらも A BIT O'LACE。ただ、MPC版は著作権絡みなのか機首のイラストは描かれていません。
一つはやはり機首に描かれたイラストでしょうね。USAAF Nose Art Research Project によると、当時人気があった漫画に登場する strip personality "Miss Lace" を機体に描くために、作者である Milt Caniff に頼み込んで了解を得るだけでなく、スケッチまで描いてもらったとのこと。
7分25秒あたりから、それらしい機体が出て来ます。そして9分29秒あたりでは、はっきりと機体に描かれた A BIT O'LACE のイラストを見ることができます。
更に、11分24秒あたりをご覧いただくと、あるはずの垂直尾翼がないことに気付かれるでしょう。おそらくは損傷を受けた尾部を修理していた時期ではないかと思われます。