先日のことですが、フォードvsフェラーリを観てきました。
客層は、栄光のルマンを多感な時期に観られたと思われる60~70代の方が多かったです。
なのか、2時間半に及ぶ本編に耐えきれず、最後の最後でトイレに行かれた方が多数。
映画の大まかな内容としては、「車を売るためにルマン24hレースの勝利を目指す巨大自動車メーカー」フォードと、「レース資金のために車を売る中小企業」フェラーリの意地のぶつかり合いと言えばいいでしょうか。
アメリカ映画ですので、フォードの視点に立っての部分が多いですが。
そこに大きく味を加えるのが、キャロル・シェルビーとケン・マイルズ。
ですが、個人的にキーマンと思ったのは、リー・アイアコッカかなと。
映画では、フォードの幹部であり、フェラーリの買収を進言する人物であり、ルマン参戦を推し進める人物でもありますが、後にクライスラーの会長となり、ランボルギーニも買収し、アメリカ自動車界の殿堂入りする人物であります。
僕は、クライスラーがランボルギーニを買収した頃の話を、おぼろげながらに覚えているのですが、その人物の原点が、フォード時代にあり、フェラーリを買収しようとした事実を知り、何か繋がるモノを感じてしまいました。
イタリア移民でもあったアイアコッカは、イタリアのスーパーカーへの憧れが多分にあったのではないかと思ってしまいました。
そこの部分が、妙に映画を興味深く感じてしまいました。
また、ヘンリー・フォード2世vsエンツォ・フェラーリのプライドのぶつかり合いが面白かったです。
かたや泣く子も黙るような巨大企業のフォード、もう一つは、ロマンを追い求めるが、経営はデタラメなエンツォ・フェラーリ。
会社としては死に体状態であったであろうフェラーリの買収劇の中でエンツォ・フェラーリが放った「世の中、金で買えない物がある」的な一言。
また、ヘンリー・フォード1世は認めるが、2世は認めないという態度。
それに対するヘンリー・フォード2世の闘志も興味深かったです。
と、個人的には、レースアクションも良いとは思ったのですが、マシーンがスタートラインに着くまでの政治劇、スタートしてからゴールまでの政治劇が印象に残りました。
クルマの歴史を知っていたり、かじった人はより楽しめると思いますし、知らなくても観る価値はあると思います。
長いので、トイレだけは行っておいてくださいw
Posted at 2020/01/16 20:13:50 | |
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