
1年に1度あるかないかの車ネタです。
2・3か月前にみんカラ内でも広告があったような気がしますが、BMW i3の30日間試乗の募集がありました。勢いでそれに応募してみました。何の連絡もないので外れたんだと思い、すっかりそれを忘れてしまった頃、BMWから電話がありました。それも東京の女性から。
24時間試乗のお知らせのメールを送りましたが・・・とのこと。きっと他の広告メールと一緒にゴミ箱に放り込んでしまったんでしょうね。気付いていませんでした。しかし、その電話ではっきりしました。売れてないとは聞いていましたが、やはり売れてないようですねi3。
それで先日、地元のディーラーに試乗を申し込み、丸一日以上借りて、試乗させてもらいました。
BMWに限らず、自動車メーカーはみんカラくらいはチェックしてるでしょうね。このブログもチェックされる可能性は高いわなぁ・・・。私が誰だか特定されちゃうかもなぁ・・・。
無料で貴重な体験をさせていただいたことには感謝しますが、ちょうちんブログを書くつもりはありません。ディーラーさん、ごめんなさい。
ディーラーでセールスさんから一通り説明を聞いてから、セールスさんの運転で近所を一周。
ディーラーを出てすぐのところで、セールスさんはアクセルペダルを一気に踏み込みます。「オオッ! 背中をシートに押し付けられるとはこのことか!」と思うくらいの加速! やはりモーターのトルクは違う! セールスさんとしては、まずこれを印象付けたいんでしょうね。
家に乗って帰ってさっそく各部を点検。上は助手席側から撮ったコクピット。オーディオ、エアコンの操作パネル以外の計器は大小2枚の液晶モニターに。これが・・・・安っぽい。こういう時代なんでしょうか。
ハンドルの向こう側にある、小さい方の液晶モニター。速度や走行可能距離などが表示されています。電池であと74㎞、エンジンで78㎞走れることを示しています。
あ、説明が遅れましたが、借りたのはレンジエクステンダー(以下REX)付きのi3。REXとは充電用のエンジンのこと。BMWのバイクの650ccエンジンをリアに積み、電池が無くなりかけるとエンジンが起動し、充電を始めます。i3は電気自動車です。プリウスのようにエンジンが走行も助けるようなハイブリッドではありません。
当然、REX付きの方がREX無しに比べれば長距離を走れるわけですが、それだけ重くなり(約100㎏)、電費も加速も低下します。
オーディオとエアコンの操作パネルは昔ながらってところでしょうか。ただね、この車、500万円を超えるってことを考えると、これでいいかどうかは意見が分かれると思いますが。
観音開きのドア。これは新鮮ですね。後席の乗降性を考えた結果だそうです。ピラーがないので、前席のドアを開けないと後席のドアは開きません。後席はドアノブすら外にはありません。
ただ、ご覧頂いて分かる通り、後席は広くはありません。
車幅は1800㎜以上あり、ドアは厚いですね。この辺がBMWの安全性?
運転席のシートバック。薄いです。軽量化を追求しているようですね。
後席。センターに縦に並んだカップホルダー。そう、これ、4人乗りなんです。
タイヤは専用のブリジストンの19インチ! でかい! ただ、幅は狭い155.
トランクは広いとは言えません。この下にエンジンとモーターが納まっています。
REX付きはオイルの交換も必要なわけですが、そのときはリアバンパーも外して、結構おおげさなことになるそう。
フロントは、まあ、カッコ悪くはないかな。BMWの象徴であるキドニーグリルはデザインのみ。機能的には何の意味もありません。
そして、軽量化を追求した結果、ボディーは全て樹脂製。鋼板はどこにも使われていません。その樹脂パネルを特殊なシール材でとめているんだとか。
そうそう、成田ナンバーでした。空輸で来て、成田市で新車登録ってことでしょう。試乗車はすべてそうなのかな?
家族を乗せ、名古屋のイオンまで買い物に行くことに。で、さっそくやってみました。アクセルべた踏み! 次女が私と同じように感嘆の叫び声。電気自動車ならではの加速だと説明すると納得しておりました。そして回頭性の良さ。ハンドルを切るとスッと曲がります。この辺はホンダ車のそれと良く似ています。これも同乗する次女にも分かったようです。
乗り心地は、良く言えば欧州車的。サスは固めで、私の愛車より固く感じます。
イオンに着くと充電スタンドを探して、さっそく充電。これをやってみたかった!
急速充電は250円かかりますが、普通の充電なら今のところ無料。ありがいたいなぁ。ガソリンをタダで入れてくれるショッピングセンターなんてありませんからね。電気自動車ならでは。
ところが、帰る段になってインジケータを見ても充電量は分かるかどうかくらいしか増えてない。フル充電に7時間くらいかかるそうですから、ショッピングセンターにいる時間程度では大して充電できないってことですね。
帰り道にはREXが動き始めました。しかし、わずかに振動も感じますが静かです。
上の表示は、電池であと3㎞、エンジンであと65㎞走れますってこと。
速度を示す0の左がCHARGE、右がePOWERとなっています。左が減速時の回生ブレーキで得られる充電量、右は走行での消費電力量を示しています。
ガソリンエンジン車等は、アクセルを離すと空走していく感じですが、電気自動車はアクセルを離すとすぐに減速して充電にエネルギーを回します。子供の頃、デパートの屋上などで乗ったカートに似ています。ですから急ブレーキ以外はブレーキいらず。
興味深いのはセンターコンソールにあるこのボタン。COMFORTとECO PRO。ECO PROを2回押すと正面の液晶モニターにこう表示されます。
ECO PRO+だとエアコンは働かなくなり最大速度も90㎞/Hに制限され、航続距離を最優先させたモードに入ります。充電スタンドまでぎりぎりの時などにはこれを使うんでしょうね。
岐阜から名古屋のショッピングセンター程度でREX無しでは帰ってこれなかったってことです。ディーラーに返す前にスタンドでハイオクガソリンを足しましたが、5Lも入りません。満タンでも9Lしか入らないそうです。REX付きでもここから東京へ行くには何度も給油の必要がありそう。
セールスさんは、盛んにセカンドカーとしても価値を力説していました。確かに近場の日々の買い物に特化した利用に限定し、毎晩充電すればガソリンの1/10程度の電費でお得感も大きいでしょうし、環境にもやさしいんでしょう。しかし、そのセカンドカーに500万以上出せる人がどれだけいるか・・・?
最後になりますがもう二つ。
ハンドルの右に写っているのがシフトレバーなんですが、慣れればどうってことないのかも知れませんが、見にくくて使い難い。
そして・・・・
ドアの内張りのクローズアップです。不織布のようなテクスチャー。ケナフなんだそうです。そう、あらたな紙の原料として注目されている植物の繊維です。セールスさんによるとi3は廃車にするときも95%がリサイクルできるとか。なるほどケナフならリサイクルは問題ないでしょうね。
このケナフ、ドアの内張りだけでなくダッシュボードなどにも大きな面積で使われています。私にはこれがトランクの内装にしか見えません。トランクの中に座らされて運転はないでしょう。エコも結構だけど、価格なりの内装にしない限り日本じゃ売れないんじゃない?
実は今日もメールが来てました。2ヶ月間無料試乗ですと。興味がある方は是非。