本日の超お勧めブログ

…どうもセンスのないタイトルで恐縮ですが。
奈良事件についてのエントリにコメント頂いたのが縁でお友達登録させて頂いた、惰眠さん。

こちらの記者の質がすごく落ちている、　続・記者の質――「虚報」は言いすぎだった――の各エントリが熱いです。
「新小児科医のつぶやき」「勤務医　開業つれづれ日記」「産科医療のこれから」「S.Y.'s blog」など、各有名医療系ブログで紹介されています。
目下、ネット医師が最も注目しているブログと言っても過言ではないかも知れません（笑）

今まで医師の側から「あの報道は不当だった」「医学的には救命し得なかった」という情報の発信はあっても、「なぜあのような報道となったのか」という問題に対する報道側からの答えというのはほとんどありませんでした。

上に挙げた２つのエントリでは、記者であるご友人との会話を踏まえて”誤報”が生じた要因、マスコミの問題点についてマスコミに近い側から鋭く考察されています。医療に限らず、現在のマスコミにまつわる問題点をえぐった名文と思います。現代社会をマスコミに騙されず生き抜くためには必見です。
全容はエントリを実際に見て頂くとして、思わず唸らされた部分を引用しておきます。

前略～
ズーッと気になっていたことが僕の主観に過ぎないのか、中堅記者も同じことを感じているのか知りたかったので、直裁に聞くことにした。「なあ、最近、君が一番下っ端で駆け回ってた頃に比べて、記者の質がものっすごく劣化しているような気がするんだけど、俺の考えすぎか？」と。
　友人である報道記者の答えは、とても残念なものだった。彼は顔をしかめ、全面的に僕の問いを肯定したのだ。「取材する、と言うことが判っていない。だから、掘り下げることも考えることも突っ込むこともできないし、何が問題なのかさえわからない。記者として非常に低いレベルに安住している」。
～後略

前略～
ニュース番組までもが経営上の必然から『数字（＝視聴率）』を求められるようになり、結果として例えば主戦場である夕方ニュースなどは『在宅している奥様方の興味を引くような内容』にどんどんシフトして行き、現場として「これを伝えなくちゃ報道機関としてダメじゃねーか！」と言うような重要な事案ですら最悪取り上げられず、取り上げられても番組幹部が考えるところの（とは言っても実際視聴率によって裏づけは取れているそうだが）『主婦受け』するようなワカリヤスイ図式に組み替えられたようなものにされてしまうのだそうだ。
～後略

この件以外でも「事件・事故」カテゴリでは、その他にも様々な問題について鋭く考察がなされています。ぜひ一度ご覧下さい。