どうも(^^)v
今回は自身でチョイスしました「軽除くアンダー1500㏄車」のカタログを…。
古過ぎて馴染みの無い方が大半でしょうね…なのでリクエストもまず来ません(爆)
自身もアップするだけしといてサッパリ馴染みなんざありゃしません…(苦笑)
しかしカタログは集めちゃう性分でして…(^-^;
311ダットサンブルーバード1000です♪
えぇ…まず幼少期の時点で旧車なので、街中で天然オーナーが乗ってる姿すら見たコトありません…(苦笑)
見掛けるならイベントで展示されてる個体ですね(^^)v
さて…そんな311ブルーバードは初代ブルーバードの中期型。
当初は310型として1959年にデビューしています♪
型式から見てもダットサン210型の後継で、4ドアセダンのボディタイプになったコトと、前輪が独立懸架になったコトが特徴と言えます(*'▽')
また、エンジンは今回の1000㏄に加え、1200㏄もラインナップされています←実はアップするまで同時に販売されてたとは知らなかった…(苦笑)
そして当時はタクシー市場が主で、最大のライバルはトヨタのコロナ。
とにかく改良は凄まじく、発売僅か2ヶ月で乗車定員を4人から5人にする程…(汗)
ソコから発売翌年の1960年にマイナーチェンジが実施され、今回の311型になります(*'▽')
この311型では、エンジンのパワーアップをはじめとする走行性能における改良が入っています(*'▽')
また、日本の自動車メーカー初のデミング賞を受賞してます(*'▽')
どうやら品質管理におけて極めて優れていると…。
で…堂々とカタログにはデミング賞のメダルを模した物が貼られています。
どうもこのカタログはかなり状態が良く、64年前のカタログですが、未だキレイにコレが貼られてます…(汗)
今回はそんな311型にマイナーチェンジした、1960年10月の内容になります。
まずチョット切れちゃってますが、背景がネーミングに準じた感じになってます。
そそ…当初はスノーバードって命名する予定だったんですが、「麻薬常習者」という意味を持つコトが発覚しちゃったので、こりゃマズイって感じで、メーテルリンクの青い鳥にちなんでブルーバードになった…と。
手持ちの資料を探してましたら更に話題が見つかりまして、どうやらその名称すら東京の自転車屋が1948年に商標登録しちゃってたもんで、交渉の末に商標権を譲ってもらってます。
更にこの話題にはオチが有り、どうやら交渉した帰路で偶然ながらブルーバードって名前のキャバレーを見つけちゃったようで…(爆)
しかし、もう行っちゃえとなりましてブルーバードで貫いたんだそうです…(笑)
ちなみに写真の二人は同伴でドライブしてる訳じゃないです…えぇ。
ってコトで、ココのカットから見るとミニクーパーに似てる感じもありますね♪
元がオースチンと提携してたメーカーですから、テイストも似通ったトコは皆無では無いかと思います。
デザイナーの方は佐藤章蔵さんという方で、前身のダットサン110/210のデザインを担当後に、この310ブルーバードをデザインされた後、1959年に日産を退社。
フリーランスのデザイナーとなりまして、その後はパブリカスポーツのデザインをされてたりするそうですね(^^)v
シチュエーションが分からん(爆)
航空写真に加え、一体ドチラに向かえばいいのか困惑してしまう標識の数々(爆)
ソコにネズミ色のブルーバードですよ…えぇ。
で…このように横から見た感じ、一直線に入ったメッキのベルトモール、そして丸味のあるボディはどことなく愛嬌を感じさせるものがあります(*'▽')
ちなみに、今回のカタログがリア周りのカットが無いんです…(汗)
インパネはこの時代ならではの鉄板剥き出し。
しかし、コレがデザインされてるからかオシャレに見えますねぇ♪
キーシリンダーもインパネに直付け…コレも今見ると新鮮です(笑)
当然ながら余計なモノも無く、センターコンソールなんてヤツすら存在しません。
室内は5人乗り…ですが、現在の体格の日本人が座るには窮屈でしょうね…(^-^;
全幅は1496㎜で、今の軽より僅かに広い程度。
トリムが薄い分、座れないコトも無いでしょうが、快適に乗るなら4人まででしょうね(^^)v
そしてこの後席に座る女の子も恐らく今や70歳位の方かと…。
そんな311ブルーバードに搭載されるエンジン…このカタログでは1機種のみ。
・C1型…直列4気筒1000㏄OHV、45馬力、7.2kg-m。
1957年~1964年まで生産されたエンジンで、先代の210ダットサンより継続採用。
開発時にアメリカ人エンジニア、ドナルド・ストーンの助言を受けて完成させたことから彼に敬意を表し、「ストーン・エンジン」と呼ばれる…らしい…。
エンジンはこの311型で2連式カーブレター(呼称で今だと違和感バリバリ)採用で45馬力へパワーアップ…最高速度は110km/h♪
まぁ…常用域考えたら80㎞/h位が妥当でしょうね…(^-^;
ミッションは3速のコラムマニュアルのみ。
311型で1速にもシンクロが採用された為、日本初のフルシンクロになり運転が簡易になりました(^^)v
コレがどうやら最大の売りでして(そりゃそうだ…ライバルのコロナは無いんだから…)、表紙をめくったトコに堂々と各ギヤの図が入ってます(笑)
あ…ちなみに冒頭のデミング賞のバッジは裏返すとこのようになってます(爆)
で…下回りを撮影するよりもイラストの方が手っ取り早かったんでしょう…ココはイラスト(笑)
足まわりはフロントがコイルスプリングのダブルウィッシュボーン。
リアはリーフリジッドとなっています(*'▽')
今や貨物のようなアシになりますが、当時フロントサスにこのような機構を入れるだけでもかなり先進的だったのではないかと思います(*'▽')
210型ではフロントもリジッドのようですので…。
ブレーキもこれまた日本初のユニサーボタイプというヤツだそうで。
とりあえずディスクなんて夢のまた夢でして、4輪ドラムになる訳ですが、この倍力作用が出るってだけでも画期的だったんでしょうね(^^)v
何より車種によっては油圧どころかワイヤー式のブレーキだったりもしますし…。
最小回転半径は4.9m…コレも当時はイイ??のかなぁ…。
エンジンルームはこの通りでスッカスカ(笑)
バッテリーが異様にデッカイですよね…この時代の性能のバッテリーを今のクルマに使ったらどんな感じになるんでしょうかね…(汗)
フードの支えはダンパーでもつっかえ棒でも無く、トラックのキャブチルトのリンクみたいですね…名称…なんて言うんだろ。
コレは装備の話題というより、なんとなく掲載(笑)
足元はこんな感じで意外や余裕ありそうですね(^^)v
この時代…車種によってはありえないドライビングポジションのヤツが平気であります…。
ちなみにペダルの左側にある銀色のポッチはロービームとハイビームの切替スイッチとなっています。
経年でサビて通電ダメになりそう…大丈夫なんですかね??
そして311ブルーバードはフレームボディという訳では無く、セミモノコックと呼ばれる方式なんだそうですね(^^)v
コレにより定番だったハシゴ型フレームの車種よりも低重心化が図られ、妙に腰高な印象が抑えられています♪
ココからは装備の話題を…なんて言っても簡素だからなぁ…(苦笑)
まず、フロントグリルには金色のフルシンクロのエンブレム!
最初イベントで初めて見た時にてっきりフルオートマチックのエンブレムなんだと思ってたらフルシンクロでソッチか!!ってなりました(爆)
ソレだけでも十分に誇らしい機構だったという訳ですね(^^)v
で…リアテールはコレだけしかなかった(爆)
この特徴的な形状から、通称:柿の種なんて呼ばれるのは有名な話。
しかし、実車を見て「柿の種だ~♪」なんて言う人を未だ見たコトが無い…(汗)
ナイトライダーのオープニング…マイケルナイトの紹介場面で「人は彼をナイトライダーと呼ぶ。」なんて言うけどそんな場面が一切無いのと同じ位見たコトが無い(爆)
で…ラジオとヒーターはオプション。
例えば、他の車種でスタンダードとデラックスとなった時にデラックス版に装備されるヤツが大概こんなのですね(笑)
その他にもドアサッシュステンレス磨きなんて名称がカッコイイ(笑)
更には電動ウォッシャーもオプション!
バックランプすらオプション!
バックミラーもオプション!!
うぉぉ…見ててチョット面白い(笑)
あ…今更ながらカタログには掲載されてませんが、トランクはトーションバーでもダンパーでも無く、金属製の弓なりに曲がったつっかえ棒だったりします。
文面じゃ説明が難しい…とにかく単純です(笑)
そんな311ブルーバードは横浜工場で組立されており、品質管理の最高栄誉であるデミング賞受賞と、しつこい位に書いてます(爆)
そして世界各国へ輸出された1台でもあります(*'▽')
ってかスロープ付の自動車運搬船なんてモノはまだ無いんでしょうね…(汗)
1台毎に吊り上げ…(苦笑)
主な輸出先はこのように多々ありまして、中には楽器ケースで逃亡した前社長の逃亡先も掲載(ぇ
余談にはなりますが、輸出のみならず、韓国ではノックダウン生産が行われたり、ニュージーランドで最初に生産された日本車にもなったようですね(^^)v
最後のページにはこんな記載も…。
ご購入の際には便利な月賦制度をご利用下さい。
支払いもサラリーマンにとっては非現実的な内容かと…(汗)
恐らく購入出来たのは医者の人とかでしょうね…(^-^;
ってかMPオイルってなんだろ…。
で…今回は主な装備と言いますか、仕様をチョロッと記載。
〇寸法
・全長 3860㎜
・全幅 1496㎜
・全高 1480㎜
・ホイールベース 2280㎜
・トレッド前 1209㎜
・トレッド後 1194㎜
・最低地上高 175㎜
〇重量
・車両重量 885kg
〇性能
・最高速度 110km/h
・登坂能力(SinΘ) 0.331
〇潤滑装置
・方式 全圧送式
・オイルポンプ トロコイド歯車式
・オイルフィルター 沪紙式
〇燃料装置
・カーブレター DAB286
・エアクリーナー 沪紙式
・フューエルポンプ ダイヤフラム式
・ガソリンタンク容量 31ℓ
〇冷却装置
・方式 水冷強制循環式
・ウォーターポンプ 遠心式
・ラジエター マッコード型加圧式
〇電気装置
・スパークプラグ NGK B-6E(14㎜)
・ジェネレーター出力 12V-200W
・電圧調整器 カーボンパイル式
・セルモーター出力 12V-0.7kw
・バッテリー容量 12V-38AH
〇フレーム
・型式 全溶接箱型断面梯子型
・最大断面 高×巾×厚(㎜) 75×100×15
〇タイヤ
・5.60-13 4P
〇灯火
・前照灯2個
・室内灯1個
・駐車兼全面方向指示灯2個
・後面方向指示灯、尾灯兼制動灯、後部反射器付2個
・番号灯1個
〇計器
・速度兼距離計
・燃料計
・水温計
・充電指示灯
・油圧指示灯
・方向指示警告灯
・前照灯指示灯
その他…細かいトコではスプリングの径やらリーフの寸法やら細かいトコまで書いてます…書き疲れた…(苦笑)
あ…クラッチディスクの外径は184㎜ですって。
ってコトで、今回のカタログは宮城日産が配布していたヤツのようです。
仙台市東五番丁12ってなってます…まだココにあるのかな(^-^;!?
さて…そんな311ブルーバードはその後日本初となる女性仕様車、ファンシーデラックスを追加し、翌年には更にマイナーチェンジが実施され、312型になります。
その後も改良が入りつつ、1964年に2代目となる410型へモデルチェンジ。
ピニンファリーナデザイン(と言ってもかなり縦横比が異なったらしい…)の尻下がりデザインでズッコケたのは有名な話ですね…(汗)
未だにマニアの多い1台でもありまして、ライバルの初代コロナより現存率は断然高く、旧車イベントへ行けば目撃率もソコソコ高いかと♪