どうも(^^)v
今回も「後輪駆動」をお題としたカタログのアップになります。
ってコトで、自身としては全く馴染みが無く…寧ろ日陰なクルマって感じです。
ギャランクーペFTO後期です♪
う~ん…正直何もかもギャランGTOの陰に隠れ、日の目を見ないまま現在に至ったクルマだと感じてしまいます…(汗)
かと言ってこのFTOもGSRは当時としては珍しいオーバーフェンダーが付いていて、スパルタンなモデルという印象はあるんです…あるんですが。
ギャランGTOの方はDOHCが搭載され、ダックテールのスタイルと相まって未だ旧車としても人気があり、ミニカー等のグッズ化や、ゲームに出てきて扱えたり、何かと話題にはされる中、FTOは…う~ん…全然ですよね…(汗)
さて、そんなギャランクーペFTOは1971年にデビューしています♪
ギャランGTOの弟分にあたるモデルですが、当時のカローラスプリンターやサニークーペをライバルとして開発されたようですね(^^)v
ただ、先発に対抗する為、かなりの短期間に急ピッチで開発されたそうで…。
社内では当初「豆タンク」という愛称で呼ばれながら、各アウターパネルを大元となるギャランから流用しつつ、独特のスタイルを実現♪
特にリア周りの形状が独特で、ファストノッチスタイルと呼ぶんだそうですね(^^)v
当初は1400㏄のみで程々にスポーティなクーペという展開でしたが、1973年に今回のマイナーチェンジを実施。
1400㏄は新エンジンに換装されると共に、新たに1600㏄も追加。
その際に追加されたオーバーフェンダー装備のGSRは、ラインナップの中でも特に硬派な異色モデルだと言えるでしょう(*‘∀‘)
カタログは、その後期型へマイナーチェンジした直後となる、1973年2月の内容です。
ってコトで、こうやってパッと見た感じでもGTOの弟分という感じは存分に出ています(*'▽')
ヘッドライトは丸目2灯となり(つまりコストダウン)、車体も小ぶりになりつつも、どことなく全体のフォルムにGTOのテイストを身に纏っている感じがします♪
ボンネットはコルトギャランと共用、またドアに関しては、コルトギャランハードトップ、ギャランGTO、2代目ギャランハードトップと流用してますが、その割に流用しているとは思えない程に自然なデザインです(^O^)
ちなみにFTOは…Fresco Turismo Omologateの略で、イタリア語で「公認された新鮮なフィーリングを持つ車」
「あぁ♪新鮮なフィーリングですね♪ヨシ!!公認!!」って意味。
う~ん…どんな状況なんだ…(汗)!?
余談ながら後継のFTOは全然違う意味です。
で…このFTOはクォーターピラーの形状が独特ですよね(^^)v
まぁ少々カリーナと似てる感じもありますが、コレには理由があり、後席の乗員を座らせる為に頭上空間を出来るだけ取りたい…。
しかし、ファストバックにしてトランクを設けると開口部が小さく(リアウインドウの下端より後ろが開きますからねぇ…)、かと言ってセリカLBのようなリフトバックにすると、ヒンジの強度不足とシーリング面で問題が出ると設計に蹴られたらしく…(汗)
んじゃどうしよう?となって出てきたのが、このファストノッチスタイルなんだそうですね(^^)v
ソレにしてもこのボディカラーキレイですねぇ♪
後はクォーターピラーが太いので、斜め後方の視界はやや悪そうですね…最もケンメリもこんな感じでしょう…(苦笑)
んでコレがホッテストモデルの1600GSRになります!
専用のボディカラーのみの設定で、これまたGSR専用オーバーフェンダー、ワイドタイヤの採用でかなり硬派な感じがします(*'▽')
当然、見た目だけのオーバーフェンダーでは無く、実車のトレッドも他グレードと較べフロント50㎜、リア40㎜のワイド化がされています♪
それにしてもこのカットが実にカッコイイ!!
背景がこれまた硬派な感じを誘う訳ですが、CGでも無い時代ですので、カタログ撮影班の方々は凝りに凝ったんでしょうね…路面のコンクリの汚れ含め生々しい感じが何とも言えませんよね(^_-)-☆
インパネは70年代のスポーティカーの定石通り、多連メーターにスパルタンな黒という仕様。
各種装備類もまだまだ少ない時代なので、インパネ上段にほぼ全てが鎮座し、操作性も宜しいかと♪
時計がセンターコンソールに配置されるのも、この時代ではよくあったレイアウト…しかし、コレだけは瞬時に見えるとは思えませんね。別に良いけど。
で…コチラはGSRの内装なんですが、意外なのは他のグレードが黒一色に対し、GSRの方が茶色内装という…。
んでもってGSRと上級グレードのみがヘッドレスト一体のハイバックシートだったり…(汗)
他のはヘッドレスト別体なんですよ…逆じゃね(笑)??
そしてドアトリムに見られる型押し模様が独特…今じゃ絶対こんなの無い。
硬派なモデルなのに、寧ろエレガントな感じで、印象がチグハグに思えます。
そんなギャランクーペFTO後期に搭載されるエンジンは全部で3機種…。
・4G32…直列4気筒1600㏄OHC、ツインキャブ、110馬力、14.2kg-m。
ストロンバーグ式のツインキャブでハイオク仕様。
通称:サターンエンジンと呼ばれる1600㏄はGSRとGS-5に搭載されます。
・4G32…直列4気筒1600㏄OHC、キャブ、100馬力、14.0kg-m。
上記のシングルキャブでレギュラー仕様。
・4G33…直列4気筒1400㏄OHC、キャブ、92馬力、12.5kg-m。
上記の1400㏄仕様ですが、後期になり従来のネプチューンエンジンから、サターンエンジンへ換装。
しかも前期の1400㏄はなんとデリカバンと同じエンジンです…(汗)
で…上記3機種は排ガス規制が始まった時代のエンジンなので、三菱もソレに倣いMCAシステムなる公害対策を採用します(^_-)-☆
燃料蒸発防止の為のチャコールキャニスタを採用する辺りは現代同様。
エアポンプで2次エアを触媒直前まで送り、排ガスの空気量を増して最適化したりと色々手が入ってるようですね~。
また、無鉛ガソリン対策でバルブシートを換えたり(なんて話題を2024年のブログでやってるのもなんだか…)、点火時期の最適化等、昭和50年規制に向けて対策。
この後、51年規制、53年規制と入り各社軒並みパワーダウンして行きます。
ソレでいてカタログのスペック変わらないんですからねぇ…ぶっちゃけこの時代からスペックなんてデタラメのシロモノですから、あくまで参考値ですよ…(苦笑)
コレらに組み合わされるミッションは、1400㏄の2グレードに4速マニュアル、他は5速マニュアルとなってまして、GSRを除く5速マニュアル車はグレード末尾に「5」の数字が入ります。
足回りはフロントがストラットで、リアがリーフリジッド。
何気に足回りはコルトギャランと共通で、この辺りスポーティカーなる由縁かなと。
また、GSRは専用のハードサスペンションにLSDも装備♪
駆動方式は当然のように全車FRとなっています(笑)
また、1.6リッターモデルはコラプシプルステアリングを装備。
衝突時にステアリングシャフトがインパネ側に引っ込む構造にはなってるものの、気持ちでしょう…(苦笑)
また、チルトステアリングも装備しています♪
装備としましては、フェンダーミラーは砲弾型でこのように鏡面調整はミラーごと動くタイプのようです…。
ルームミラーはルームランプ一体式。
コレらはオプションとなりますが、大型コンソールに、当時としては高級装備となるクーラーも選択可能。
ホイールはキャップレスで、GSRはワイドホイール。
そしてこの時代の三菱車はトランクパネル自体がラジオアンテナとなる構造になります(^_-)-☆
個人的にはとてもスマートで見栄えやイタズラ防止にはイイと思うんですが、感度的にはどうなんでしょうかね(*'▽')??
GSRは専用で超扁平高速型ラジアルタイヤ…175/70HR-13なんて表記に時代を感じますが、当時はコレでも目一杯のワイドタイヤ。
今や軽のタイヤのがサイズ大きかったり…(汗)
ちなみにアイの後輪もタイヤ幅175…かつてのワイドタイヤと同サイズ…(汗)
で…サイドストライプは3種類ある模様。
サイドストライプは1600GS-5のみ標準です(*'▽')
で…グレードはこんな感じでまずは1400㏄グレードから。
・1400EL…(4MT) 最高速度160km/h
エントリーグレードとなるのがコチラの1400ELとなります(*'▽')
■1400ELの主な装備
〇外装品
・フレキシブルフェンダーミラー(砲弾型)
・6.15-13-4PRタイヤ+キャップレスホイール
・2スピードワイパー
・4ジェットウインドウォッシャー
〇内装品
・パーセルトレイ
・ワンタッチ式トリップメーター
・ラジオ
・ヒーター
・半ドア表示灯
・ヘッドレスト別体ローバックシート
・助手席ウォークイン装置
・安全ベルト(2点式×1)
・後席灰皿&ボトルボックス
〇機能品
・チルトステアリング
・リッドアンテナ
・1400GL…(4MT) 最高速度160km/h
小気味よいレスポンス。
若さをはらんだクルージング。
まさにFTOならではのドライブ・フィーリングです。
ってコトでこの辺りから日常に支障ない感じの装備を纏った内容かと…。
■1400ELにプラス、またはグレードアップする装備
〇外装品
・熱線吸収ガラス
〇内装品
・時計
・強制ベンチレーション
・シガーライター
・安全ベルト(2点式×1・リール付)
・コンソールボックス
〇機能品
・ステアリングロック
・マスターバック
・タンデムマスターシリンダー
・フロントディスクブレーキ
・1400SL-5…(5MT) 最高速度165km/h
ワイド・トレッド ワイド・プロポーション。
"ひろがりのクーペ"の名をほしいままに。
ってコトでコレが1400㏄の最上級グレードで、1400㏄唯一の5速マニュアル車となります(*'▽')
■1400GLにプラス、またはグレードアップする装備
〇外装品
・熱線プリントガラス
・155SR-13ラジアルタイヤ+キャップレスホイール(選択可能)
〇内装品
・タコメーター
・レザーステアリング
□1400GLより省略される装備
・時計…なんででしょうね…ナゼか時計が無くなるんです…(汗)
・1600SL-5…(5MT) 最高速度170km/h
クーペスタイルのリーダー
異色のファスト・ノッチ
FTOの強烈な自己主張。
1600㏄モデルのエントリーグレードとなります(*'▽')
■1400SL-5にプラス、またはグレードアップする装備
〇外装品
・高速型フィン付2スピードワイパー
〇内装品
・時計
・安全ベルト(3点式×2・リール付)
〇機能品
・コラプシプルステアリング
・1600GS-5…(5MT) 最高速度180km/h
待望のサターンエンジンを搭載した新型FTOー
駿足クーペとして、いまデビュー。
1600㏄でツインキャブ搭載の豪華グレードになります(*'▽')
■1600SL-5にプラス、またはグレードアップする装備
〇外装品
・ストライプ
〇内装品
・ヘッドレスト一体式ハイバックシート
・コンソールボックス(ベルトコンソール付)
・1600GSR…(5MT) 最高速度180km/h
オーバフェンダ
超扁平ラジアルタイヤの精悍ないでたち……。
迫力のFTO、1600GSR。
ってコトで異色のスパルタン・ホッテストモデルとなります(*'▽')
■1600SL-5にプラス、またはグレードアップする装備
〇外装品
・175/70HR-13超扁平ラジアルタイヤ+キャップレスホイール
・オーバーフェンダー
〇内装品
・ヘッドレスト一体式ハイバックシート
〇機能品
・LSD
□1600SL-5より省略される装備
・時計
・ラジオ(オプション選択可)
・コンソールボックス
コレにボディカラーが全部で8色。
・ロッキー・ホワイト
・オリンポス・オレンジ
・ヒマラヤン・ブルー
・アルペン・シルバー
・チロル・グリーン
・ピレネ・グリーン
・アテネ・オリーブ
・アソ・レッド
と…全てボディカラーは山の名称からきているのが特徴的ですし、遊び心があると言いますか♪
自分でしたら1600GS-5のチロル・グリーンですかね(*'▽')
ストライプはBタイプで…。
さて、そんなギャランクーペFTO…僅か1年半後にGSRが廃止に…(汗)
しかし廃止2か月後に再度GSRが復活するものの、もうソコには法改正でオーバーフェンダーは付いてなかったと…(汗)
更にソコから僅か5ヶ月でなんとモデル自体が終了…後継となるランサーセレステにバトンタッチとなります。
しかし…ココから19年後にFTOが復活するとは当時の人達は思いもしなかったでしょうね(*'▽')
ただ、この復活したFTOも正直最初の一発屋的な感じで終わり…(汗)
で…このギャランFTO、現在の残存数は数十台程となっており、壊滅的状況の模様。
う~んやっぱりGTOの陰に隠れる感じはどうしても否めない…(苦笑)