どうも(*'▽')
今回は「昭和」をお題にリクエスト頂きましたカタログのアップとなります。
実は通勤車にイイかなと考えたコトはありました(爆)
UP16Vパブリカバンです♪
バンでは無く、特にコレとは決めてませんでしたが、通勤にパブリカを使えば燃費もリッター20km位走りますし、何より空冷で環境整備に煩いウチに会社で、少なくとも水漏れのリスクは回避出来るな…と(爆)
同じくスバル360なんかも通勤用にイイなと思ったコトはありましたが、どちらにしろヒーターが効かない…(苦笑)
ソレにパーツで厳しいでしょうし、何より思い入れがコレと言って無い(爆)
気付けば旧車全般が高騰していったので、まず今後は購入候補にすら引っ掛からないでしょう…(苦笑)
さて、そんな初代パブリカは1961年にデビューしています♪
まずこのクルマは通産省が掲げた国民車構想が元となってまして、全てを満たしている訳ではありませんが、ソレに可能な限り近づけたカタチで開発され、マイカーを一般大衆へより身近な存在となるよう目指した1台(*'▽')
車名を決める際は「大衆車プラス100万円」という豪華懸賞付きの一般公募を実施。
結果として108万7656通の応募がありまして、その中で「パブリカ」と書かれた応募は僅か9通のみでした…つまり1番多いネーミングで決まってないんですね~(笑)
そういう訳で「パブリック(大衆)+カー(車)」の造語としてパブリカと…。
ちなみに他の候補とする車名は50案あったそうですが、その中には…
・ファミリア
・ローレル
・シャルマン
・キャロル
・コスモ
・サニー
・エコー
・ホーマー
なんて言う、バリバリ聞いたコトがある車名が候補に…ってかローレル…(爆)
この時のトヨタ最大のチョンボはコレらの車名を商標登録しなかったコトだそうで…もしココでローレルを商標登録された日には、我が家のクルマはよく分からん何かしらの名前になってたのかもしれません…バイオレットリベルタとか(ぇ
当初は2ドアセダンのみでしたが、翌年の1962年に今回のバンが追加されます。
当時は商用車から派生して乗用モデルが登場するケースが多い中、このパブリカバンに関しては乗用モデルから派生した商用車というコトもあり、やはり乗用車らしい性格。
更に軽自動車よりゆとりがあり、コロナクラスの小型車となると手が届きにくいというユーザーに対してもその中間となる700㏄クラスのライトバンとしてはこのパブリカバンがクラス初となりまして、当時のトヨタならではの独自性が目立つ1台にもなりますね(*'▽')
そんなUP16Vパブリカバンのキャッチコピーは…
配達いちばん パブリカ・バン
小口配送に最適と…実に明確なキャッチコピー(笑)
今回はこのパブリカバンが追加された1962年6月の内容になります。
と…いう訳で表紙を開くとメインがイラストという、いかにも60年代初期のカタログという感じです(笑)
ライトバン…とは言えど、2ドアバンで、元々のパブリカ自体が初期物はとにかく簡素だったので、このバンは更に質素。
フェンダーミラーも運転席側しかありません(当時は法的にもOK)。
通常のパブリカはとにかく安価に提供する為、簡素化に拘りましたが、当時はマイカーを持つコトが夢…ではあるものの、なるべく豪華にはしたいという購買層の趣向にはコレが合わない結果となり、後に外装にモール類が追加されたり、装備が充実したデラックスが出てくるコトになります…(^-^;
ちなみにこの初期モノのドアハンドルですが、前方に向かって棒状に出たカタチとなってまして、コレが要因で歩行者とすれ違いの際、ドアノブが突き刺さって死亡事故が発生…急遽対策品へ交換なんてケースが起きています。
最もこの時代は突起物に関しての規制がユルユル…いや…無いかも…(汗)
現に40系のプリンスグロリアでも初期モノはフェンダーミラー先端が尖ってまして、殺人ミラーなんて言われてまして…実際にそういう事故も発生したと…(汗)
なので、この辺りはやはりココ60年でかなり進歩してるんですよ(笑)
突起の基準は当たり前、歩行者保護の面で厚みを増したフードや、フードエアバッグやポップアップフードなんてのもあるんですよね(*'▽')
バックドアは横開きで、荷室はこの通りフラットでスクエアなので、荷物も載せやすいかと(*'▽')
最大積載量は2名乗車時で300kg、紳士ワイシャツなら216箱、絹反物なら288反。
ピンと来ない…(苦笑)
ビールケース等の寸法が明確な箱とかで記載すると分かりやすいんですけど…(汗)
で…ナゼか他のページだとしっかり写真で掲載されてるんですよ(爆)
しかも木箱とは言え飲料が出てる場面なのに…(苦笑)
どっかの店舗前で撮影したのだと思いますが、道路には車線1つありません…(汗)
サントリーとトヨタって関係あったんでしょうかね…トリスのポスターやポップ、木箱もサントリーソーダですし(*‘∀‘)
リア周りも写真のカットがあります。
テールランプは縦に細長い上、バックドアはバンパー下端まで目一杯開口部があるので、とにかく可能な限り広く取ってますよね(*'▽')
そしてシンプル…加飾1つ無いのです…(汗)
インパネがハッキリ写っているのが無いので、こんな感じですが、イラストにハメ込み合成ってのがコレまた(笑)
インパネは鉄板剥き出し…その前に室内にトリムという概念が最早…。
その割にステアリングとコラム周りは白で統一されててオシャレですよね(*'▽')
シートもバンとは思えないオシャレな色調…こういうセンスは現代のプロボックスにも欲しいトコだよなぁ…なんて思いつつ。
そりゃどの場面でも無難なのかもしれませんが、ビジネスで割り切り過ぎというかですね…(^-^;
この辺りは最近ボディカラーとしてですが、軽の箱バンなんてカラフルになりましたね(*'▽')
で…パブリカバンの内装に話題を戻すと、シートはベンチタイプで、前席は背もたれが分割となってますね(*'▽')
このイラストには入ってませんが、ドアロックはドアトリム後部にメチャクチャ小さなツマミがあって、ソレを回します…。
ソレとFRになりますが、フロアトンネルの張り出しもかなり抑えてます…コレも開発時にかなり工夫が入ってますね。
と…荷室のイラスト。
シート座面を跳ね上げ、シートバックを前に倒すという、この手のライトバンでは定番のアレンジ。
ココまでスクエアな感じだと、現代の基準で見ても荷物は結構載ると思いますね♪
そんなUP16Vパブリカバンに搭載されるエンジンは1機種のみ…。
・U…水平対向2気筒空冷700㏄OHV、キャブ、28馬力、5.4kg-m。
後にも先にもトヨタ唯一の空冷エンジンになります(*'▽')!!
通常のパブリカとはしては乗用初のラッシュアジャスターを採用♪
また、クーリングファンには比較的コンパクトで低騒音となるシロッコファンを採用しています(*'▽')
最高速度は105km/hで、日本の道路を走る分には辛うじてなんとかなる感じでしょう…まだ名神高速道路すら開通してない時代ですので…(^-^;
コレに組み合わされるミッションは4速マニュアルのみ。
1速はノンシンクロとなってます…時代を感じますね…(^-^;
シフトレバーはコラムのみとなってます。
この時代のカタログではリモート・コントロール式と記載されるケースが多いです。
足まわりはフロントがトーションバースプリングを用いたダブルウィッシュボーン…どうやら元々はFFで開発をしていた車種というコトもありまして、ドライブシャフトを通す都合上こうなってましたが、結局技術面の問題でFRになった為、名残でこうなったと…(笑)
まだストラット式ってのが国産車に無い時代ですしね…(^-^;
リアサスはリーフリジッドという定番の仕様となります。
ブレーキは4輪ドラムでツーリーディング式。
4輪ドラムは初期制動がフィール丸無視でガツッと効きやがります(笑)
慣れると意外とイイんですけどね(*'▽')
装備としましては、ほぼ無きに等しく、豪華にしたけりゃオプションでどうぞ…と(爆)
但し、乗用のパブリカのオプションがそのまま使えますので、色々付けていくと結構なデラックスバンになるんですね~(*'▽')
ココまで装着したバンを見てみたいもんですが(笑)
ラジオが車内から取り出せて使えるのは面白いですね(*'▽')!
またヒーターは空冷なので効きは気持ち程度でしょう…。
ちなみに2006年にヒーターのダクトにアスベストが使用されてるという名目でリコールが出てますが、ソレはこの後の800㏄版のようです…(汗)
ソレにしても登場から40年を経てリコールってのもスゴイ(笑)
グレードに関しては、モノグレード。
・パブリカバン (コラム4MT)…37万6000円 (名古屋渡)
ボディカラーは2色のみで、この辺りは商業故のシンプルさ…
しかもどっちもグレイ(爆)
自分でしたらグレンウッドグレイですかね…どっちでもイイけど…(笑)
そんなパブリカは様々はテストを経て開発・生産されています(*'▽')
コレは車外騒音測定の様子ですね…とにかく測定機がデカイ(爆)
設置が面倒そう…(苦笑)
白衣着て分析してるのはなんでしょうかね…材質とか見てるんでしょうか。
右はエンジン騒音テストとかでしょうね…無響音になる部屋ですよねコレ。
ただ…なんか狭そう…(苦笑)
そんなパブリカは生産に対し、元町第二工場をパブリカ専用工場として新規建設!
前から後ろまでただただパブリカ…しかも全部同じ色(爆)
ホイールナットの締付工具もやたらデカイですよね(笑)
ソレと作業服がジーパンでイイんだぁ…なんて思ったり。
このカタログはヤフオクで以前購入しまして、パブリカ八幡株式会社となってます(*'▽')
コレは後にトヨタオート北九州になり、現在はネッツトヨタ北九州の八幡本店ですね(^^)v
区画整理とかで住所と番地は変わってますが、場所は恐らくこのままです。
実はココ…プリウスPHVを購入したトコなんですよ(笑)
確かプリウスを購入したのと同じ時期位にこのカタログを買いまして、届いた際に驚いた次第(笑)
後に担当営業さんに歴代パブリカとスターレットのカタログを貸出した際だったかに見せたら驚いておりました…。
約60年ぶりに当時手渡したディーラーへカタログが一時的に帰化したと(爆)
そのカタログはそういう意味では貴重です…中々そんなカタログ無いじゃないですか(笑)
貿易自由化をめざすトヨタ自動車
「貿易自由化」というワードに時代を感じます…なんだか歴史の教科書を見てるようです(笑)
さて…そんな初代パブリカはこのバンが追加された翌年にデラックスが登場し、やや曇りがちだった販売台数が上向きに♪
その後、コンバーチブルやトラックのバリエーションを追加し、1966年には800㏄へ排気量を拡大し、内外装を大きく変更したビッグマイナーチェンジが入ります。
そして1969年に2代目となるガッツ・パブリカへとバトンタッチ。
ちなみにこのパブリカ版…UP16Vって型式な訳ですが、実はまだまだ血統は現代に続いております。
NCP160V…そうプロボックスなんですよ正に。
「P」の文字がソレですよね…パブリカ⇒スターレット⇒ヴィッツ⇒ヤリス
その派生でプロボックス…言わば現代のパブリカバン(笑)
ちなみにこの10系のパブリカ…中古車は1台だけセダンが出てますね。
後は800㏄になった20系…個人的には700のフロントマスクの方が好みなんですがね…(^-^;