どうも(^^)v
先日、ローレルの代車でタントを借用しましたので、ライトに?書いていきます(爆)
要は細々書くのがメンドクサイ(ぇ
■概要
今回のタントは2013年に登場した3代目で、型式はLA600S。
定番の標準仕様とカスタムの2大ラインナップが常套手段のこの手でも、今回は標準仕様…その中の中間グレードになる、X-SAⅢというヤツらしい。
基本的にこの手は室内空間や乗降性が最重要課題で、本来「走る・曲がる・止まる」が基本となる自動車のセオリーとは相反する内容で開発せざるを得ないクルマだと思います。
なので、2代目から3代目へのモデルチェンジもこの課題とやらに極めて忠実…。
よりパッキパキな四角いハコになり、そのハコの中身はコレでもかと衝突安全の法規を満たすまでギリギリにトリムを薄くし、広大な空間を実現。
更に軽自動車規制の枠の中にベビーカーやら車椅子やら、子育てグッズや買い物の荷物を欲張りに搭載しながらも、至るところに収納を配備。
誰でも簡便に乗降出来るように柱まで外し…つまりキープコンセプト。
クルマの出来・不出来はともかく、ターゲットが非常に明白だから売れている。
■パッケージング・スタイル
全長×全幅×全高×ホイールベース=3395×1475×1750×2455(㎜)
ご覧の通りの背高ノッポで定規で引いたように側面はシュッと立っている。
まさに外観からして、もうコレで室内が狭かったら詐欺だとしか言えない位、室内空間命でデザインされたとしか言えない。
今回は標準仕様且つ中間グレードなので加飾は最低限。
そのスクエア感はリア側から見ると更に強調され、角張り感はワンボックスよりも出ていると思う…走る五三焼。
但し、そのままカックカクにしちゃうと余りにも味気無いもんで、サイドウインドウをグルリと囲むようにプレスラインを入れるコトで、骨太な感じが演出されていると思います。
ただ、このプレスは陰影で抑揚を強調しているので、実際はそんなに段差が大きい訳で無く、この通りほぼ垂直な側面な訳であります。
あんまり近づいてマジマジと見る機会が無いので、こうやって改めて見るとホントにスゴイんですねぇ…五三焼、食パン、レンガ…出てるのはミラーだけ。
コレはバックドア周りも同様、ハッチ、テール、バンパー…ストンと切り落としたように垂直。
出てるのはワイパー位。
それにしても最近はスライドドアのレールがあからさまに分かるようなデザインでは無く、ディテールで観察して行くと、このように非常にスタイリッシュ♪
一昔前は明らかなレールが見えてたんですがね。
外観上で他に特徴的なのはルーフアンテナ位か…扱いやすいように運転席側オフセット。
しかしながら、今はアンテナ付いてても、伸ばしたり角度変えたりなんてコトは皆無ですね…洗車機入れる時位ですかね??触るのって。
■装備、インテリア
運転席ドアを開けると、トリムはクロス貼りでは無いものの、2色で塗り分け質感を演出。
ミラーはオート格納付で、パワーウインドウは運転席のみオート。
L175前期程のバカ高い質感からはやや落とされてますね。
今回のタントは、ディーラーオプションとなる、ディズニーコレクションのフルシートカバーを装備。
恐らくファーストオーナーはネズミ信者と思われる。
シートは触感やや硬めで、予想より着座位置低め。
シートリフターで調整して辻褄を強引に合わせて行くのも手ではあるものの、この辺りのドラポジの自然さはN-BOXに一歩劣る。
また、軽自動車故に、シート幅はややタイトで、この辺りやや運転席側に幅を持たせても良かったのかもしれない…。
痩せろって?ごもっとも。
インパネ周りの装備については後述するとして、全体的にやはり低め。
窓・ピラー共に立ち過ぎていて視界が広大…過ぎる故に運転していて20分位は慣れずに酔いそうになる。
N-BOXはこの辺りの空間構成が絶妙で、他の車種から乗り換えても、違和感が出てこないギリギリのところで抑えている。
思うに、ローポジション寄りのシート、インパネの立ち位置が車両バランスに対して低過ぎる、そしてムダに大き過ぎるグラスエリアは、実車版のマルイ1/24ノッポマシーンという感じ。
コレでもかというレベルで装備は豊富なものの、中間グレード。
つまり、拘らなければコレ1台でも生活が成り立つクルマでもある。
全高の割にやはり着座位置は全体的に低い…。そびえ立つピラー。
今回のグレードはタコメーターレスで、モノクロながらもマルチインフォメーションディスプレイも装備。
燃費計はこの重量級でなんとリッター18km/hもの表示!
コレ…とある制御が絶妙だから燃費が伸びるんだと思います。
センターアームレストには小物入れもあるものの、コレってダイハツどころか、軽自動車の他メーカーとも流用してんじゃないの?って一品。
どうなんでしょう??勘で言ってます。
サンバイザーはこれまた極端に大型。
ルームミラーは目線をそれなりに上げないと…つまり必然的に視線移動が大きくなる。
更に装着率もそれなりに高いであろう、ワイドミラーを装着するとサンバイザーはガッツリ接触…使い勝手は今一つ。
収納は抜群で、スライド式のカップホルダーは位置が絶妙で、飲み物はキンキンに冷えるし、アッパーボックスは奥行十分…つまりインパネはそれだけ長い。
運転席側カップホルダー下部にプッシュスタート、パワースライドドアのスイッチ。
更にその下段に各種安全装備の作動スイッチとなっている。
しかし、全体的にスイッチはやや押しづらい。
センタークラスターには、上段一等地からナビ、ハザードスイッチ、エアコンパネルとシフトレバーという感じで並ぶ。
ハザードスイッチは中央の押しやすい位置に大きく配置されており、咄嗟の時に押しやすい。
エアコンパネルも温度調整のみダイヤル式で非常に扱いやすいのが特徴。
その下段にはアクセサリーソケットと小物入れ、助手席側に回り買い物フックを装備。
小物入れは一見地味なものの、スマホの収納に役立つ。
搭載されるナビは純正で、パノラミックビューモニターを装備。
画質は可も無く不可も無くと言った感じなものの、普段からこの手はオマケ程度のモノしか思ってないので、基本が目視…というよりも、我が家にはバックカメラを装着したクルマがプリウスしか無いという…(苦笑)
助手席エアバッグはコストの関係からか、明らかに展開部が分かる構造。
実際に作動面で特段不都合も無いのであろうが、パッと見で展開部がかなりコンパクトなので、やや気になってしまう…(笑)
一方の助手席側。
スマートキー連動でスライドドアは自動で開閉。
助手席ドアとスライドドアを開けると、センターピラーレス構造により、室内へのアクセスは容易…ではあるものの、さしてコレが特段便利とも思えない。
寧ろ左右一体構造で無い弊害は走りにハッキリと表れてきます。
実際にコレ…便利ですか??
そんなに助手席側を大きく開放してまでやる根拠も見出しにくい気もします。
現に他社はピラーありますので…。
ピラーが無いので助手席シートベルトはシート自体にインストール。
更に乗降用アシストグリップも同じ場所に装備されます。
バックドアも大きいので、長尺物の積載に支障も無いですし、果たしてピラーレスの必要性はドコまであるのか?と。
助手席シートバックは前倒しが可能で、テーブルやオムツ交換台としても利用可能!
このような細かい装備は地味に便利だと痛感します。
スライドドアにはチャイルドロックも内蔵。
更にこのスライドドアは当然のように電動な上、ロールシェードまで標準なので、ココまで来ると軽自動車の価格が高くなっても致し方ないのではと…。
後席スペースは実に広大…なものの、我が家の場合はリアシートを一番後ろまで下げず、せいぜいCピラー付近までで止めておきます。
イザという時の為にクラッシャブルゾーンを少しでも確保しておいた方がいいですし、実際にリアシート目一杯まで下げると、ヘッドレストはリアガラスに付かんとばかりに迫ります…。
設計要件に後突なんて皆無とは言わんでも、殆ど入れて無いでしょう。
軽でコレが気になるなら、後面オフセット衝突まで考慮されたアイがベスト。
このように後席を目一杯下げると、確かにフットスペースが稼げて普段は快適でも、イザと言う時に生死分けます。
ちなみに右側が我が家の場合のセット位置…全然違うかと思います。
リアシートを倒し、フラットな荷室にする場合は、まずこのヒモを引き。
ダイブダウンさせるとこの通り一気にフラットなスペースが出現!
ソレに助手席シートバックもテーブルモードにする。
ココまで来るとかなりの長尺物も可能で、ヘタなステーションワゴンよりも載るのではないのかと。
収納、積載する箱としてとにかく優秀(笑)
ちなみに通常モードでは右の通り。
Cピラー付近までスライド位置にしておくと、ベビーカーもこの通りラクラク搭載してしまう。
タントを指名買いしちゃう理由が分からなくもない。
バックドアはダイハツ軽では常套手段の樹脂製バックドア。
個人的にはリペアビリティを考慮すると正直メリットを感じないこのパーツ。
鉄製に比べて軽量かと言うと、ソレなりにしっかりと造らないと(当然)ダメなので、樹脂の厚みで結局重くなり、鉄製と比較してもそんなに軽くなるとは思えず、あくまでメーカーとサプライヤーの都合で設計されたアイテムでしか無いと思ってしまい…(汗)
で…このクラスの王者N-BOXよろしく、リアアンダーミラーはバックドア内板に内蔵。
確かにコレは良く見える…けど、果たしてカメラ頼りのユーザーが多い中、コレを使う人がどれだけいるのでろうか??
ラゲッジアンダーボックスは車載工具と必要最小限程度の小物が搭載可能。
■メカニズム
そして今回の代車…LA600Sタントに搭載されるエンジンはコチラ。
・KF-VE…直列3気筒660㏄DOHC、可変バルタイ、52馬力、6.1kg-m。
一見、かつての軽自動車から見ると高いとも思えないスペックのエンジンではあるが、少なくとも50㎞/h制限の一般道を走行する分には何ら支障はない。
但し、エンジンの燃焼効率が劇的に良くて、オイシイところをベストに使って云々…では無く、CVTの効率が感動的に素晴らしいですね…コレ。
エンジンのトルクが不足しがちな回転域でもCVTがウマイことギヤ比を変化させていくのと、特に巡航時に滑走していく感じが絶妙。
なのでアクセルなんてそんなに踏み込まなくても、こんなボディ形状なのに抵抗感じにくく、ひたすらスムーズ。
ちなみに燃費計でリッター18㎞オーバーだったか…コレってスゴイです。
足回りはフロントがストラットでリアがトーションビーム。
ロールを抑える為に固めてくるかというと、意外やソフト。
スタビでロール抑えてきてるのか、そんな感じの動き。
後席に乗ってはいないものの、ムーヴキャンバスの時のようにカミさんからハーシュネスで苦情が来てないってコトはそういうコトなんでしょう(笑)
但し、重量増のボディにピラーレスは絶対にシワ寄せが起こる訳で、交差点を曲がるだけで耳元に迫って来るキシミ音。
さしずめ、オバケの出てきそうな古い洋館の床板から発するような感じ…「ギシィィ…ミシミシ…」。
ちなみに修復歴アリの走行2万㎞台とは言え、ココまで鳴るか?と。
恐らく10万㎞に達する頃には中々に賑やかしそうな感じではあります。
装着タイヤは横浜のS306、タイヤサイズは155/65R14 73S。
何を期待するでも無く、いかにも標準装着であろう、普段の買い物程度ならこなせるスペックであって、元々そういうコトをするクルマでも無いが、高速コーナリングなんてのは夢のまた夢のようなタイヤである。
■総評
日常を快適に、簡便に、乗員から不満が出てこないように生活するにはやはり最適な生活ツールであり、世の中にスーパーハイトの軽ワゴンがタントしかないならベストだとは思います。
但し、タントでなくとも世の中にはN-BOXなる強敵がいるので、このN-BOXを目の前にしてしまうと、敢えてタントを選ぶ優位性も無いのかな…と。
敢えて言うなら、ホンダの整備性や経年での部品供給、耐久性に納得出来ないならコッチへどうぞ…と。
そしてココまでの天井の高さが不必要だったり、可愛さを求めるならピラーの付いたムーヴキャンバスをどうぞ…と。
どうも個人的には衝突安全の為にピラーレスというのに抵抗がある(ローレルとこの場合はピラーレスとしてのベクトルが全然違う。ローレルの場合はカッコ付け要素だけの為のピラーレス。)。
ソレと偏見のように持っているのは、やはりスーパーハイトは横転率が物理的に高くなるので、その辺りを理解して所有すること…コレに尽きるんだろうと。
物理的に危険なゾーンを理解した上で運転すること、後は必要以上にリアシートをスライドさせずに乗るのであればイイクルマになるんだろうと思います。
で…このブログ、書き上げるまでが結構大変でした…(苦笑)
写真の多いネタがこの先しばらく続くなぁ…どうしたものか。
ではまた。