こんにちは(*^_^*)
さてさて…今回はカタログをアップしますが、現在、自分が持っているカタログで多分最古のものになると思います…
プリンス スカイライン1900デラックスです♪
実車…石川県の博物館で見たことあったかいな??そんな感じですよ…(^_^;)
さてさて…この時代のスカイラインは日産自動車ではなく、プリンス自動車工業ってメーカーのクルマになります。
知らない方も当然いらっしゃると思いますのですが、まずはプリンス自動車というメーカーがありました。
このメーカーは元・航空技術者の集まったメーカーで、そりゃもうメカニズムがかなり凝ってるということ。
常に出してくるクルマには最新技術を投入し、性能もライバルと比べ1歩も2歩もリードしていました♪
しかし…技術ばかりで、販売がヘタなんですねぇ…結果、1966年に日産に吸収合併されて今に至ります。
で…今回のスカイラインは初代のスカイラインになるのですが、デビューは1957年。
開発者は違いますが、命名したのは2代目~6代目までの設計統括を行う、スカイラインの父…櫻井慎一郎。
櫻井さんが開発グループ一行で草津へスキー旅行に行った際の山並みの稜線に感動し、「スカイライン」と命名され、今に至ります…今のは名ばかりだけど。
で…1957年にデビューするものの、最初は1500ccでした。
当時は1500ccまでが5ナンバーという企画だったんですねぇ。
で…2回のマイナーチェンジを経て、モデル途中で5ナンバーは2000ccまでという現在の企画に変更された為、1961年に1900ccになっています。
今回のカタログは1961年のもので、1900デラックス追加時のものです。
つまり52年前のカタログ(笑)
型式で言えばBLSID-Ⅲ型となります。
1900ccでGB4型という91馬力のエンジンを搭載、最高速度は140km/hです。
車格で言えばグロリアの弟分となる高級車です♪
写真じゃなくてイラストのカタログ(爆)
アメ車風のテールフィンが独特(笑)
プリンスと言えば、やれエンジンがメカニズムが…と、ばかり話題になりますが、実はボディワークは正直今一つだったようで、新車の時点でボディパネルが波打っているのがわかる…なんてレベルだった模様…(^_^;)
インパネもとってもアメリカンな感じ♪
当時の流行だったコラムマニュアルです!
ちなみに安全装備なんてもんにエアバッグなんて甘っちょろいもんなんて勿論存在しません!!
男ならクラッシュパッドだ(爆)!!
さらに行き届いた装備が説明されています。
キー付の給油口!!
キーはどちらの面でもロック可能!!
ウインドウォッシャーも装備!!
いや…今じゃ当たり前…ってかウインドウウォッシャーなんて義務化されてる…(笑)
なんて思いますが、当時のデラックスなんてのはこの辺りが豪華装備だった訳です!!
デラックスになってやっとこさAMラジオとヒーターが付くんです。
スタンダードだったらホントに何も付きません…クルマがあるだけ贅沢だったんです。
アンテナが盗難防止の為にロック付きなんてのもこの時代ならではですよ(笑)
室内はイラストだからこんなに広いのです(爆)
しかしながら、余計な装備が無いのでソコソコは広いです♪
けどコレは極端だと思う(爆)
こんなオジサマなのも60年代のお偉いさんって感じですね(笑)
で…オプションでカークーラーです。
細かい価格について書いてはいませんが、今の貨幣価値に換算すると200万円位だと思います。
車体も1000万位だと思います…つまり庶民には到底手の出るものではなかったのです。
ヘッドライトはモデル途中のマイナーチェンジで2灯式から4灯式になっています。
ブレーキは4輪ドラム!!
えぇ…当時の国産にディスクブレーキなんてありゃしません。
1967年のトヨタ2000GTでやっと4輪ディスクなんて時代ですから…(^_^;)
で…当時の乗用車は一般的に高級車から大衆車までサスペンションは板バネが一般的。
ちなみに板バネは現在ではトラックのリアサスに使われてるくらいです…(^_^;)
その時代にスカイラインは板バネでも特殊なド・ディオン・アクスルというかなり特殊な方法です。
当時のクルマでもレーシングカーで使われるかどうかなんて技術を使っています…この辺りがプリンスは技術屋と言われる由縁ですね。
サスの動きまでカタログで説明する始末…(笑)
但し、当時の日本の国道は舗装なんて殆どありませんでした。
全国の国道の総延長の数%ってトコ…もう無きに等しいわけです。
さらに道路は砂利道ならマシ、クルマが落ちる穴ぼこが多数あったのが普通だったんだそうですよ。
現在の舗装路でこのスカイラインに乗れば乗り心地の良いクルマなんでしょうが、当時の道路ではただ単に複雑な機構で壊れちゃうクルマだったんだそうです。
なので一般的には板バネなら穴ぼこに落ちても平気で耐久性もある…と。
当時のこのサイズで一番需要が多いのは実はタクシー。
タクシー運転手から見れば乗り心地云々より耐久性だったわけです。
なので、この辺りが技術は凄いが販売はヘタというプリンスらしい結果なんですねぇ…おまけに車両価格も凝りすぎて高いし、コスト掛け過ぎて利益も悪い…文字通りの悪循環。
今やカタログでこのマークも、このプリンス自動車という文字も見れないんですよ…ってか半世紀前に消滅しちゃってんだから当たり前か…(^_^;)
さて…そんなスカイラインが先日モデルチェンジしましたね…。
自分としての感想ですが…
スカイラインなんて辞めちまえ。
この一言で片づけちまいます(笑)
今回のカタログを見るとわかると思いますが、スカイラインは元々グロリアの弟分となる高級車だったんですねぇ。
だから今度のスカイライン…フーガの弟分で価格も約100万円アップ、なるほどコンセプトから見ると初代に近づいたんですね~!
って納得出来ん((+_+))
スカイラインと言うのは、やっぱり2代目~7代目R31までにファミリーグレードからスポーツグレードまでタクシー、バン、ワゴンとラインナップしたまさしく「日本の風土が生んだ日本の名車」というイメージが強いのです。
つまりはこの2代目~7代目…櫻井さんが設計統括したモデルなんですね。
実際に7代目を送り出す直前で病気で倒れてバトンタッチしてはいますが、もう殆ど最後まで出来てたってコトで。
つまりは2代目から7代目までは高級グレードに媚びる訳でもスポーツばかりに振るわけでも無く、ワイドバリエーションに富んだクルマ…だから愛されたのではないでしょうか??
まぁ…櫻井さんはミニカーショップに行ってはレースカーのミニカーばかり買ってて心の中は純粋に走りが好きな方だったようですが…(笑)
ただ…それでも下級グレードから上級グレードまで手を抜くコト無く、ユーザー目線で作ってたんですよ。
さて…今のスカイライン…どうでしょう??
そんなもん全く無いでしょ??
インフィニティのエンブレムがトドメ(笑)
何を作りたいのか全く分からないということが実に上手く反映されてますねぇ(笑)
そんなスカイラインなら辞めちまえ。
日産の開発がアテンザと見間違えちゃったようなクルマなんて辞めちまえ(笑)
少々口が過ぎたようですな。
意足らず心足らずなんてクルマばっかりで寂しいもんですよ全く。