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2009年04月22日

笑ってる場合じゃない上海モーターショー

笑ってる場合じゃない上海モーターショー 今週開幕した上海モーターショーが、テレビのニュースでも取り上げられている。世界不況と絡めたり、吉利(じーり)に代表される、日欧米メーカーの“もどき”を製造する地場のメーカーを面白おかしく扱ったりするのがポピュラーな切り口のようだ。

 その“もどき”なんだけども、確かに笑っちゃうんだけれども、僕はあんまりこれをネタにするのは如何なものか……というより、それって天に唾する行為なんじゃないのかねぇと思わずにいられないのだ。

 だって、それこそ1980年代ころまではスタイリングのアイディア・ソースを先行の欧米車に求めたことがあからさまな日本車がゴロゴロしていたのである。言うてしまえば、GT-Rで大いに名を馳せた「愛のスカイライン」だって、ありゃプリマス・ロードランナーやダッジ・コロネットの剽窃だ。
 次のケンメリだって確か同じくクライスラー系のセダンにその“源流”を見出せてしまったりする。

 ミツオカのようなあからさまなコピー商品は別としても、今でも三河の「世界最大の自動車会社」は所謂“メルセデス・ベンツ・コンプレックス”丸出しの造形をした高級車を製造している。バブル期に大変貌した(と同時に会社が傾いた)瀬戸内海に面した自動車メーカーには「広島ベンツ」なんて揶揄される商品だって、あったのである。

 今でこそ、比較的胸を張ってジャパン・オリジナルを宣言できるスタイリングが主流派となってはいるが(もちろん、そうでない車だって少なくない)、そこに漕ぎ着けるまで1955年に通産省が出した国民車構想以来、半世紀近くを要したのである。
 地場の自動車産業がそれなりに軌道に乗り始めてどれほども経たぬ中国の現状は、いわば1960年代~70年代の日本に擬するべきであり、そうであるならば「外車のマネ」が大手を振っていたとしても些かの不思議もない。“子供怒るな来た道じゃ、老人笑うな行く道じゃ”なる箴言もあるやに聞くが、それと似たようなもんである。

 つーのはマスコミの報道見ててヤレヤレと思ったので書いたことであるが、それとは別に「うぅ~ん……」と唸りたくなってしまったのが、上海モーターショーの国際的なプレゼンスが高まっていることと、それと対照的に東京がひどく地盤沈下していることのコントラストだった。

 3月下旬の報道で、今年の東京モーターショーには欧米の大手自動車メーカーがこぞって出展をキャンセルが伝えられ、結果まるで国内メーカーによる物産展のような有様になるとのニュースがあった。
 それに対して上海は、屋根の開くロールス・ロイスだの4ドアのポルシェだのBMWの一番でっかいセダンだのと言った名だたる高級ブランドの新製品が「世界初公開」なのである。
 不況で余裕を失った自動車メーカーが資源の投下先を厳選した結果「日本で商売するより、ヤッパこれからは中国だよね!」となったわけであるからして、“もどき”商品を指差して笑ってる場合なんかじゃないのである。

 とかなんとかしかつめらしいことを書いたが、個人的に何がたまらんって、今年秋の東京モーターショーでは国外メーカーの興味深い新型やコンセプト・カーが見られないことがタマラン。どないかならんもんだろうか。
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Posted at 2009/04/22 23:25:54

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この記事へのコメント

2009年4月23日 0:59
上海のプレゼンスが高まり、東京が一ローカルショウに成り下がっているのが情けないやら悲しいやら。

確かに中国車はコピー商品のオンパレードで、日本人にとっては嘲笑の対象であり、こんなクルマしか作れない中国は恐るるに足らずと思っている日本人は今でも多いのだろうけれど、パクリ車しか作れないと韓国車をバカにしていたらいつの間にかアメリカでとんでもないシェアを築かれてしまったし、そもそも「一億総自粛モード」な日本で魅力的な自動車ショウなどできるわけがないですな。。

いくらエコだと言ってみたところで、自動車という耐久消費財はは「個の象徴」であり、人々の欲求を満たさない商品ばかり並べてみたところでなんにも面白くないと思う。それを証拠に、上海ショウには人々の欲求を煽るクルマがこれでもかと出展されているんですよね。

モーターショウが閑古鳥なのに、オートサロンはそれなりに客が入る。それは何故かと言えば、やはりクルマに自己顕示欲やエゴを求める人が実際には多いと言うことの裏返しに他ならないのではないでしょうか?

精進料理みたいなエコカーで満足できるほど、人間って「善」じゃないですよね。


コメントへの返答
2009年4月24日 13:06
ほんの四半世紀前くらいまでは、日本車は輸出先の自動車先進諸国のマーケットで「安かろう悪かろう」という目で見られていたことを、すっかり忘れてしまっているか、そもそも全然知らないでものを言っている人が少なからずいるようで暗澹たる気分になります。

その日本車がいまや世界のマーケットを席巻しているこの歴史が、韓国産や中国産の自動車で今後10年20年かけて再現しない保証はない……というよりも、必ず同じことが起こると想定できないとしたら、それは愚劣です。

中国(沿海部)経済は、勢いは鈍っているとは言え上り調子ですから、かつての日本の高度成長期のように、これから「物欲全開モード」で突っ走ってくることでしょう。
庶民の“夢”をかなえる――物欲を充足させる――商品への需要が、これでもかというくらい高まることと思います。となれば、利鞘の大きい高級車ほど、中国マーケットを重視する形になるわけで……。

「節約」がキーワードでもいいんですけど、やっぱり所有すること自体への喜びや満足感を等閑にはしないで欲しいところです。
2009年4月23日 19:16
全く同感です。

実は以前、職場の若い(といっても30代前半)のが、「中国は日本の車をそっくり真似してる」と言ってたので、「いや、日本だって昔は全く同じことやってたんだよ。車もだけど、オートバイなんてもっと露骨にマネしてたんだぜ。」と言っておきました。もうその年代だと日本車の歴史とか全然知らないのかなぁ??と少々驚いたのも事実です。

それにしても世界中の自動車メーカーが上海に力を入れてる姿は、仰るように「日本で商売するより、ヤッパこれからは中国だよね!」というのを如実に物語っているとしか思えません。

因みに自分が乗っているRAV4は北米向けに開発されたようなので、そのアメリカが自動車不況ではRAV4もこれで終わりか??と思ったのですが、上海のショーに展示されてたということは、「なるほど『アメリカがダメなら中国』ということか?だったらもう少し生き延びるかな?」などと思ったものでした。
コメントへの返答
2009年4月24日 13:15
僕の職場周りでは光岡自動車の事例を……というよりも光岡自動車というメーカーの存在そのものを知らないで中国車の“もどき”っぷりを笑ってる青年がいました。もう、アホかと。

この記事を書いたあとになってふと思い出したのですが、バブル期にチーフ・デザイナーとしてマツダに在籍していた荒川健氏が、以前ウェブ上にあった連載記事で「これからの中国の発展振りには克目すべし、警戒すべし」といった趣旨のことを書いていました。5年以上前のことと記憶していますが、今回の両国のモーターショーの状況を見ると「いよいよ“その時”が来たか」とも思えてきます。

ちなみに、僕のユーノス500は既に絶版なのでアレですが、北米需要にベッタリ依存したロードスターは、巧くしたら案外中国マーケットで生き延びられる……かなあ。
所有の喜びではなく、運転を楽しむ喜びを第一優先にするユーザー層が一定の比率で育っていれば、その目もあるんでしょうけれど……。
2009年4月24日 0:54
先週行った上海はパワーがありました。
街を走る車を見ても、セダンのラインナップは中国市場が世界一のような気がします。
日本では売っていないフェートンやレクサスES、モンデオ、その他中国向けセダンが色々走っていました。
フィエスタやポロクラスからフェートンまでセダンの種類は充実しています。
コメントへの返答
2009年4月24日 13:19
んーむ、やっぱりですか。
某公共放送なんかが時々やってる特集なんか見ていても、勢いというか、桁違いの成金が続々輩出されてる話が出てきて、日本はもう随分と力負けしてる印象が強いですしねぇ。

それとは少し話が違いますが、10年ほど前のマニラは「ちょっと古い日本車」のラインナップは、たぶん世界一でした(笑)。
初代三菱ランサーとか、70系カローラとかが、当たり前の顔してあちこち走り回ってました。まぁ、新しいのを買えるだけの経済力が市場にないからではあるのでしょうが、結構壮観でした。
2009年4月24日 2:55
技術的にも経済的にも、日本はプラトーというか伸びが鈍っているのは事実でしょうし、中国との差が縮まりこそすれ引き離してゆけるとは到底思えません。いま中国が嘲笑されているのは実際のレベルの差ももちろんありますが、さらに国内の閉塞感に加え、そこに対する焦りの裏返しがあるんじゃないか…という気もします。

次エントリの内容とも関連するのですが、国内の医療情勢が危急のときに世界的な恐慌に見舞われたりして、自分のところで医療ネタをやるモチベーションも大幅に低下気味だったりします(苦笑)。厄介な時代に因果な業界に入ってしまったもんだと思わないでもありません。
コメントへの返答
2009年4月24日 13:31
同感です。
たぶん当人たちが自覚したくないであろう「追い詰められ感」が、ある種過剰な“嘲笑”に現れているように感じられてなりません。品がないし見苦しいし、特にそれをマスコミがやるのを見ると「頭悪いし上っ面だけの薄っぺらな反応しか出来てない」と思います。

“もどき”自動車を量産できる工業水準にまでたどりついた、と見たときに、それが例えば日本ではどれくらい前の時代のステージに当たるのか、そこまでたどり着くのに中国はどれだけの時間を要し、これから完全に追いつかれるまで時間的余裕はどれくらい残されているのか、そういうアタマ使った分析をしてみせるマスコミが一つくらいあってもよさそうなもんですが、どうもお目にかかることが出来ません。

「視聴者ウケ」のこともあるでしょうから一概にメディアだけを悪者にはし難いのですが……テレビ東京系のWBSあたり、やればいいのに。

医療ネタといえば、あのエントリをアップした翌日の読売が「奈良地裁判決:産科医師の当直に割り増し賃金払え」が掲載されてびっくりしました(苦笑)。
裁判ネタだから本来「抜き」ということはありえないのですけれど、なぜか書いてたのが読売だけ(朝刊時点)。
“あの問題”を引き起こした毎日新聞こそ“贖罪”のためにも1面トップに持って来るべきだったんじゃないかなーなんて思ったりしました。

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「フェアレデーって本当に呼ばれてたの? http://cvw.jp/b/9433/47108671/
何シテル?   07/24 21:51
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