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惰眠のブログ一覧

2004年03月29日 イイね!

自動回転ドア、停まってる

自動回転ドア、停まってる金曜日に六本木ヒルズで起きた児童死亡事故。
僕も仕事で頻繁に訪れる場所で、職場でも「え~!あそこかよ!!」とあちこちで驚きの声があがった。
僕も手動回転ドアになら挟まったことがあって、一度などは足首が折れるかと思ったが…大人の体格だということを差し引いても、人が死ぬようなものではない。そう思っていた。

 事故の起きたドアそのものも、僕自身何回か出入りしている。
このドア、回転部分の自重が約1.5トンもあるそうだ。僕の乗っている車が、総重量で1.4トン少々。体重70キロの運転手が乗ると1.5トンに届く。
 ドアの回転速度は毎秒80センチ程度(時速2.9キロ弱)だから、亡くなったお子さんはちょうど―したくない喩えだが、自動車乗りの感覚で判り易くすると―歩くほどの速度で徐行している5ナンバー2リッター車と柱の間に頭をはさまれ、押しつぶされたようなものだ。
 急制動からの停止距離、25センチ。車の例から考えても、そのくらいは動くだろうな、と感覚的には納得のいく数字である。

 しかし、モノは所詮「ドア」である。
指を挟んで切断事故が起こるとか、そこまで酷くなくても骨折することは想像しても、ドアってのは『挟まれたら痛い』だけで死ぬようなもんじゃない。
それに、たかだか人が出入りするだけの扉に乗用車ほども重さのある装置を使っているなんて考えない。世間の通り相場では、その辺が『常識』だろう。

 便利さや快適さは僕も大好きだけれど、それを実現するための仕掛けがあまりに大袈裟なのもどうかと思う。手動に任せておけば『痛い』で済むような機構で充分なものを、機械化したばっかりに命に関わりかねない機構で置き換えるのが妥当なのかどうか…。ましてユーザーは『痛い』で済むと思っているのだ。

 それにしても、言いようによっては「自動車にも匹敵するような」装置に公的な安全基準が何にもなかったというのはちょっとした驚きだ。ジェットコースターのような遊園地の遊具だって、たしかちゃんと国土交通省あたりが作成した安全基準があったはずである。
まあ、何でも行政に基準を作れとか行政が責任を持てというつもりはないけれど、意外の感に打たれたのは事実。

 事故現場に程近い別のビルの入り口に、自動回転扉が設置されていた(写真)が、案の定使用を停止していた。
そりゃまあ停めるだろうとは思うが、同時に「何をいまさら…」という気もしている。
Posted at 2004/03/29 16:08:24 | コメント(0) | 事件・事故 | 日記
2004年03月28日 イイね!

ユーノス500、復帰。金さえかければ確かに直る

ユーノス500、復帰。金さえかければ確かに直る修理完了の連絡を受け、大田区にあるいつものディーラーに赴いた。
 Hさんの運転で姿を現した懐かしのユーノス500(写真)を見ると、事故直後に搬入した際にメカニックのMさんから「金額を度外視すれば、直ることは直る」と言われていた通り、なるほど直るものである。
粉々に砕けた運転席側ヘッドライトユニット(替えたばっかりだったのに…)も新しくなり、ついでに「目尻」のウインカーレンズ一式も交換されていて、古ぼけて濁った助手席側と妙な対比を見せている。まあ、じっくり見なければ気にならないくらいの違いではあるけれど。
 ボンネット・フードを開いて中身を見ると、なにやら新しい。
骨格の一部も含めてラジエータ周辺を交換したのだから、まぁ当然ではある。それも含めて、ひとことで言って「直っている」。
ほっとしたような、なんとも遣る瀬無いような複雑な気分だ。

 考えてみれば、車趣味の世界には「レストア(復元、だろうか)」なんてものもあって、甚だしい場合には錆の塊と変わらないようなシロモノを走行可能な状態にまで戻してしまうことも可能なのだから、ぶつけて歪んだくらいなら、直るのが当たり前だ。
 ただし、先にも書いたとおり、こういうことには「金額を度外視すれば」と言う条件がつく。錆の塊を自動車にまで戻したりすれば数百万規模のコストが平気でかかる。いや、もっとか?
今回の修理では、値引き後金額で税込金69万円也の請求書とご対面する運びとなった。
 車両保険は全損扱いなので全額の30万円+全損手続き費用分(要するに廃車費用ということだろう)3万の、計33万円出るけれど、残余は当然ながら持ち出しだ。
 今回の事故が、僕の運転ミスだとか不注意だとか慢心だとかに起因するものなら溜息をつきつつも、仕方ないと素直に思えるのだけれど…いや、これ以上は言うまい。愚痴にしかならない。

 事故の前からお願いしてあったウォーターポンプを含む、タイミングベルト回り一式の交換も、この際一緒に片付けてもらった。こちらの支出は12万円。ディーラーのHさんに言わせると「今年に入ってうちの店で一番お金使ってるお客さんは、間違いなく惰眠さん」なのだそうだ。
 即金で車を買う人などあまりいないだろうから、ほぼ毎週々々入庫しては、小物とはいえない修理や交換を続けてきてしまったのだから、不本意ではあるが必然の結果である。

 ところで、そもそも連続出費の元凶となった例の異音が、実はさっぱり収まっていない。しかし交換前とは音の出方のパターンが変化して、寧ろ吸気か燃料噴射かのあたりを疑った方がよさそうな気配がある。本当に、一体どこがおかしいのかさっぱり判らなくなってきた。
 ただの経年劣化で機能面に致命的な影響が起きないのであれば、タイ・ベルで結ばれた「危ない箇所」の交換は済ませたし、これ以上気にしないことにするが、スッキリしないことは事実だ。

 それはそれとして、エンジンのタペット音がいやに耳につくので、今度の週末はオイル交換なりの対応をしなければならないだろう。まったく難儀な車である。
Posted at 2004/03/29 11:57:09 | コメント(1) | ユーノス500関係 | 日記
2004年03月24日 イイね!

21世紀は西部劇の時代

21世紀は西部劇の時代時代はいま、西部劇である。
善良なる西部開拓民が一生懸命築き上げた平和で栄えた街に、ならず者のインディアンの一群が押し寄せて破壊と殺戮の限りを尽くす。そこに登場騎兵隊!
悪いインディアンどもを皆殺しにして、街に平和が帰ってきた。めでたしめでたし。

 イスラエルによるパレスチナのヤシン師暗殺は、つまりそういう筋書きだ。
敵対勢力の精神的指導者を殺す。
当然、報復は起こるだろうが、戦力において勝るイスラエルは、最終的にパレスチナ人を片端から殲滅して、聖なる約束の地を浄化する―そういうことだ。
 我らの築いた繁栄に徒為す仇敵は、この手で滅ぼし尽くしてくれようぞ。悪いインディアンどもは皆殺しだ、と。

 911の世界貿易ビル事件の折、世界の盟主を自認する合衆国大統領閣下が「テロとの戦争」なるテーゼを打ち出し、自分たちに牙を剥く奴らは「ならず者国家」もしくは「テロリスト」であり、武を以って絶滅させるに憚ることなしと言う姿勢を示したが、そのときから僕は、イスラエルは必ずや欣喜雀躍しパレスチナを軍事力で蹂躙する日が近く来ると確信していた。
 なにしろ世界のリーダーにしてイスラエルの強力なる支援国家が先陣を切って、俺たちに不都合な奴らはテロリストとして葬り去ればいいんだと宣言したのだから、いまや何を遠慮する必要があろうか。

 尤も、これはひとりイスラエルに限ったことではない。
アイルランド問題を抱える大英帝国、バスク地方独立問題を抱えるスペインあたりが、その「テロとの戦い」の錦の御旗の下、イラクに因縁を吹っかけて戦争を仕掛けることに諸手を挙げて賛成した事実を僕らは目にしている。
 インドネシア、中国、トルコ、中南米諸国…つまりは現在の政治体制に対する有力な(もしくは先鋭的で暴力的な)対立軸が存在する国々にとって、合衆国の打ち立てたテーゼはこの上もなく好都合なのだ。「あいつらはテロリストなんだから、もはや対話は必要ない」と。

 人類の智恵は、どうやら一気に400年も後退してしまったようである。
イタリアの政治家が合衆国のこうした姿勢について「油を注いで火を消そうとするようなものだ」と非難したが、まったく同感だ。
 「テロとの戦争」などと吠え立ててミサイル・戦車・機関銃を振り回すなんて、高熱が出ているので頭から冷水を浴びるようなもんだ。高熱が出ているなら、原因疾患を特定して適切な治療をするのが当然というもの。冷水浴びて熱を冷まそうなんてしたら、病気は悪化するだけである。

 襲い来るインディアン。逃げ惑う無辜の開拓者。悪を蹴散らす騎兵隊。自由と繁栄の国、合衆国万歳。つまり、この西部劇というヤツはアメリカ合衆国の「くにつくり神話」である。
土地所有という概念があるのかどうかも疑わしい先住民から、マンハッタン島をわずか60ギルダー分の物品で「買い取る」など「無辜の開拓者」は先住民を追い立て、滅ぼし、そうした侵略と略奪の末に出来上がったのが、美しき栄光のアメリカ合衆国である。主よ、救いたまえ。

 自分たちの生活圏に突如入り込み、まったく異なる文化の世界を勝手に作り上げ、繁殖し、その支配圏をグイグイ拡大していく侵略者から、自分たちを守ろうとした先住民たちが取り得る手段。それが「インディアンによる襲撃」ではないのか。そう、現代に置き換えれば「無差別テロ」と呼びうる、最後の抵抗手段だ。
そうそう、無差別テロなら武力で制圧しなくちゃね。主よ、守りたまえ。

 僕はテロを肯定などしない。
いつものように仕事に出かけた人が、ただ飛行機に乗り合わせただけの人が、買い物をしていただけの人がいきなり生命を奪われるなど、どんな口実を設けようとも認め得るものではない。
 では、テロと戦うにはどうすればいい。テロを「無くす」にはどうすればいい。
敵対するもの、牙を剥きそうな者たちを、或いは殺害し、或いは監禁し、或いは封じ込めればテロは起きなくなるのか?侵略を、略奪を、占領を続けたままで?相手の都合は一切顧みず、独善を押し通したままで?武力ですり潰してしまえば、テロは根絶できると?
 確かに、今この場に存在するテロリストを例えば10人殺せば、今この場の危険を遠ざけることにはなるだろう。しかし―断言する。10人のテロリストが死んだとき、1000人の敵対者が生まれる。より深い憎悪を抱えた敵対者が。そしてその中から、次の10人、15人のテロリストが生まれる。最後の1人をこの世から葬り去るまで止まることのない、憎しみと呪いの拡大再生産だ。

 イスラエルは、この道に踏み出した。ヤシン師の次は、アラファト議長を暗殺すると暗に宣言している。そうしてイスラエルの平和を手に入れるのだと。
であるならば、これはパレスチナ人に対する「民族浄化」の宣言に他ならない。
合衆国大統領は、これに理解を示した。ジェノサイドをやりたまえ、と。相手がこっちに噛み付いてくる以上、殺そうが踏みにじろうが正義はこちらにあるのだ、と。
そりゃそうだろう。侵略と蹂躙によって誕生した合衆国の「くにつくり神話」を忠実になぞっているイスラエルを、どのツラ下げて非難など出来るものか。

 我が国の政府・外務省は極めて珍しいことだが、これを「後先考えぬ愚挙」とばかりに非難した。
尤も、我が国の総理大臣は「それぞれ立場がありますからね」とイスラエルの攻撃に理解を示し、自身の度し難い愚かさを改めて、重ねて、念押しするかのごとく世間に公表したわけであるが。

 この21世紀は、西部劇の時代である。
先住民が生活している土地を「新大陸」と名づけて入り込み、先住民の生活圏を圧迫し奪い取って自らの繁栄を築き上げた、対立を生んだ根本原因―つまり、どうすれば事態が好転し解決し得るかの根っ子―はすべて無視し、襲い来る先住民「悪のインディアン」を打ち滅ぼす正義の騎兵隊の時代である。
世界中で起こる「騎兵隊」の活躍に喝采を送ろう。そういう時代である。

 そして僕は、また一つ気分の悪い想像をしてしまった。
西部劇、即ちウェスタン・ムービーはエンターテインメント・ビジネス、つまり一つの産業だった。同じように、もしかしたら―憎悪を拡大再生産し、次なるテロが生まれる土壌を涵養するのは…それ自体が一つのビジネスとして成立しているからじゃないだろうか。
 シャロンのイスラエルは、暗殺が引き起こす結果を考慮もせずに愚かな行動に走ったのではなく、「後先よく考えて」マーケットの活性化と拡大を期待して行動したのではあるまいか。だから「共同事業者」の合衆国大統領は、このプランを支持したんじゃなかろうか。

 僕はキリスト者ではないが、敬虔なクリスチャンであると自認する合衆国大統領のために、僭越ながら主に祈りを捧げたい。洗礼は受けていないが、一応カトリック系の学校に通っていたこともあるので、門前の小僧の読む経だと思って大目に見てもらいたい。

「願わくは、御名の尊まれんことを。御旨の天に行わるる如く地にも行われんことを。
彼らの罪を赦し給え。」
だが、嗚呼。人の世における行いは、人の世において裁かれねばならないのだ。
Posted at 2004/03/24 16:59:09 | コメント(0) | 事件・事故 | 日記
2004年03月21日 イイね!

現場の実況検分

現場の実況検分15日の事故が物損ではなく人身になったため、改めて実況検分が行われた。当初、水曜日に行いたいとの連絡があったが、平日は避けられないかと尋ねたところ繰り上げて貰うことが出来、きょうの検分となった。車の修理をお願いしているディーラーのHさんによると、事故係が土日に検分をやるのは異例のことらしい。

 朝9時、所轄の交通捜査係に出頭。相手当事者となったタクシーの運転手さんも診断書を持参してらしたので体の具合を伺うと、まだ少し辛い由。本当に申し訳ない限りだ。
 ディーラーから拝借した事故車両の写真を改めてじっくり見ると、当事車両甲乙ともブレーキをかけながらの追突だったため、下向けにダイブした僕の車の鼻先が、ちょうどタクシーの尻の下に入り込み、突き上げるような感じになったらしいことが推測された。昨日、車に積んだままになっていた車検証や自賠責の保険証を受け取りに(あと、きょうで切れる保険の更改に)ディーラーへ行った際、メカニック担当が推定するには「衝突時の速度は毎時20キロくらいだろう」とのことだった。
 追突する瞬間の僕の記憶では、タクシーの運転手さんはルームミラーで突っ込んでくる僕の車を確認しているのが見えたので、まったく無防備のところに突入してしまったのではないだろうと思うが、それだって1.4トンもある物体に突っ込まれ、突き上げられたのである。まったく無事でいると言うわけには行かないだろう。担当の警察官によると、診断書では全治15日となっていたそうだ。

 さて、実況検分である。
15日の事故直後には、路面にまだブラック・マークが残っていたのだが、交通量の多い目黒通りのこと、しかも昨日は雨が降っていたのである、いまは事故を示す痕跡は見たところ確認出来ない。
 事故係の担当官は、いかにもベテランと言った風情の50歳代男性と、40代の女性、交通整理を受け持った20歳代の男性警察官の3名で、それはそれはてきぱきと検分を進めていく。
 進めていくのだが…当時者になって初めて判ったのだけれど、どうやら検分調書と言うものには定型書式のようなものがあって、検分はその空欄を埋めていく作業と言っていいようなのだった。それは今回の事故が中程度のものだったからかも知れないけれども。

 それと、実際に僕が遭遇した事故の瞬間の状況と、調書に残される記録とでディテールが違う。
 実際に追突が発生したのは検分書に記されている第2通行帯上ではなく、第1と第2通行帯を分ける白線上―もしくはもっと第1通行帯寄りの路上―である。
なぜなら、僕は左に急転舵したタクシーの前方に、2台の車が停止しているのをこの目で見ており、そのまま真っ直ぐブレーキを踏んでも第2通行帯上にタクシーの車体が半分残っている―つまり、レーンチェンジをし終わっていない―ので左にハンドルを切るしかなかったわけであり、更に言えば、白線をまたいでタクシーが斜めに両車線をふさいで停止している以上、制動距離が足りない僕の車には、右車線にも左車線にも行き場所がなく追突するに至ったのだ。
 勿論、あのときの状況でタクシーがきちんとレーンチェンジを出来る可能性は、限りなくゼロに近い。
目いっぱいブレーキを踏んで最短距離で止まる努力をしなければ、中央より車線で突如停止した2台の車への追突が避けられなかっただろうし、事実直進したのでは追突が避けられない状況だったから、タクシーは左に逃げているのだ。
そして、タクシーが逃げた先の左レーンには、急制動した右車線車両の真横で別の一台が道を塞いで停まっているのだ。

 検分に入る前の時点では、そういう状況をきちんと説明する(これは、弁明や弁解をしたいというのではない。何がその場で起きたのか、第1当事者として把握していた状況を正しく伝えようと考えたからである)つもりでいたけれど、これは所詮「可能な限りの回避措置は講じた」と僕が主張したいと言うだけのことに過ぎない。
 そもそも回避措置を講じていようが講じていまいが、現に事故になっている以上、そんなもんは「だからどーした」で片付けられる話だし、担当官が準備していたストーリーと実際の状況のディテールが多少違ったところで事故の全体像に大きな変更が出ることでもない。警察の事故捜査の手法に些かの疑問を抱いたのは事実であるが。

 で、まあ、これで一つの区切りにはなったわけであるが、「被疑者」として扱われている以上、刑訴法の手続きに則り「書類送検」されるはず。多分、その辺の連絡は(起訴されるのでもない限り)僕のところには来ないのだろうけれど、行政処分が残っている。累積の点数にもよるけれど、免許停止かな、という気はしている。
 何より、相手方当事者の一日も早い回復を願うばかりである。
Posted at 2004/03/22 12:21:17 | コメント(0) | 身の回りの出来事 | 日記
2004年03月19日 イイね!

嗚呼、三菱

嗚呼、三菱身辺に起きていることは、とりあえず置いておくとして。
けさの朝刊を見て、思わず「あ~ららららぁ~」と節をつけて口ずさんでしまった。
 僕が取ってる新聞が一面トップで報じていたのは、三菱トラックのハブ破損によるタイヤ脱落死亡事故の関連記事だ。
メーカー側はついこの前、「ハブに欠陥がありました」と認めてリコールを出したのだが、それまで一貫してユーザーの整備不良だと言いつづけて来たのである。
 リコール届出のときの会見(社長が出てくるなんて異例だと思う)の際には「ダイムラークライスラーの技術が入ったので、それが欠陥だと認識できるようになった」だとか「リコールに該当すると認識するに至ったのは先週末(1労働日前)」などと、疑惑満載のことを言っている。
 まあ、それ以前から認識してましたなんて認めたら、重ねて「リコール隠し」をやりましたと白状するのも同然なので、そうは言えないのだろうけれど。

 一昨年だったか、脱落したタイヤの直撃を受けた母子が死亡する事故が横浜で起きたが、僕は当時から不思議でならなかった。
「なんで、ハブが割れるんだ?」と。
乗用車ならともかく、トラックのことなど僕はよく知らない。しかし、よく知らないなりにもホイール・ボルトが折損してタイヤが脱落するのではなく、ハブそのものが壊れてタイヤが脱落するなど、とんでもない異常事態だと思っていた。
 ボルトが折れるのは話としてわかるのだ。ナットを締めすぎた、逆に締め付けが足りなかった、整備不良で腐食が進んでいた、常態化した過積載でボルトに過負荷がかかっていたため金属疲労が進行した等々、ありがちな原因が簡単に思いつく。

 しかし車台フレームと同様、普通なら1台の車の寿命を通してそのまま使いつづける部品であるハブが割れたとなると…常識的に考えて、真っ先に疑うべきは、問題を起こしたハブ個体の問題だ。何らかの原因で事前に、破壊に至るような損傷が外的要因で(接触事故とか)あったのではなかろうか、と。
 その次は製造ミスだ。不純物が混入するなどして、部品の機械的強度が足りなかったケース。
 そして、それらの想定を排除した次には、設計ミスの可能性を疑うのが筋というものだろう。とりわけ、脱落事故の発生が横浜の事例だけの孤発例でないのならば、なおさらである。

 本当にメーカーが言うようにユーザーの使用方法が不適切だったり整備(金属の塊であるハブにどういう整備をしろと言うのかよく判らないが)不良の事実があるとしたら、ハブより先にホイールボルトにダメージが行くんじゃなかろうか。
 素人の僕でさえそういう疑いを抱くくらいだから、自動車の設計を手がける本業の技術者が、そこに思い至らなかったなどとは到底思えないのである。

「ウチのハブの設計に問題などあろう筈がない」とハナから決めてかかっていたとしたら(報道によると、機械的強度の試験やエイジングによる破壊検査さえやっていなかったそうだが)思い上がりも甚だしいと言うか、製造業者としての適正を疑わずにいられない。
 また、問題があるとの可能性を認識しつつきちんと調べなかったり、調査してもその結果を握りつぶすようなことがあったのだとしたら(捜査当局はこの可能性が一番高いと踏んでいるようだ)組織が腐りきっていると言わざるを得ない。
組織が腐っていると言うことは、そこに所属している人間の性根が腐っていると言うこととイコールだ。

 三菱は、この事案に先立って数多の設計不良を隠し続ける所謂「リコール隠し」事件を起こしている。
普通ならば、そこで性根を入れ替えるものだ。自社の設計にミスがあって発生した事故事案を、すべてユーザーの責任になすりつけて、問題箇所をサービスキャンペーンなどの折にこっそり交換するなんてやり口は、二度とやらない…少なくともほとぼりが冷めるまでの5年10年は…ものだろう。

 それをまあ、性懲りもなくこんなショート・スパンで繰り返しているのだから見下げ果てた話である。
まして、タイミング的には去年の暮れにガサ入れを喰らい、先月だったかに追いガサまで受けて、一般的に考えて刑事告発が逃れられぬ情勢となってからの対応である。
裁判が始まってから、検察側陳述で「また隠してた」と暴かれるよりは自発的に届け出た方が、裁判官の心証が良くなるとでも計算したのだろうか。

 不祥事を起こした会社は星の数ほどあるけれど、ここまでタチの悪い事例と言うのは、昨今耳にしたことがない。食中毒事件の雪印乳業よりも更に悪質だと僕は思っている。
 三菱自動車工業としては、トラック部門は切り離して別会社にしたのだから、金輪際関係ございませんと言いたいのかも知れないが、事故を起こした車は分社する前に作った製品。登記上、別の会社になったと言ったって、人も機械も組織の体質もカネも、本質的には同じでしょう。

 もともと僕はMMCの製品や商品コンセプトが好きでなかったのだけれども、そういう個人的な好悪の感情は別にして、MMCには自動車製造業者の資格がない、廃業した方が世のためだとさえ思う。自動車メーカーが一社消えることが国内経済全体に及ぼすダメージを考慮しても、そのことを免罪符にするのは許されない。
人の命に直接関わるような製品を作って商売する資格など、最初のリコール隠し事件のときに体質改善を出来なかったMMCのような会社には、ない。
Posted at 2004/03/19 12:53:21 | コメント(0) | 事件・事故 | 日記

プロフィール

「そろそろ寝ないとなー。あした、絶対仕事が面倒くさいことになるの確定だから。」
何シテル?   09/17 23:51
曲面の綺麗な旧い車が好き、エレガンスのある車が好き。そんなこんなでユーノス500に乗りつづけ、もう……何年だ?  気がつけば屋根のない車まで併有。いつまで乗り...
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