どうも(*'▽')
今回はリクエスト頂きましたカタログのアップになります…。
コレは未だに見かけますね…当然そうなるべき理由がありまして…(汗)
初代クイックデリバリーです♪
元々この型は正直全くよく分かってないんですが、どうやらこの初代は2000年まであって、最終型でも20年越え…なのに未だにディーゼル規制の無い福岡県では見かける訳です。
ドコで見かけるか??
フードフェスです。
そう…この手のキッチンカーやフードトラックは何かしらの催し物で集結する訳ですが、結構な確率で古い型のクイックデリバリーやミラウォークスルーバンが現役で仕事している訳です…たこ焼きやらケバブやら。
そしてそういう需要があるのでボロでも結構高いんですよねコレが…(汗)
そんなクイックデリバリーは、まずハイエースクリックデリバリーが1982年にデビューしています♪
元々は福岡のクロネコヤマトが各自動車メーカーに配送業務に適したウォークスルーバンを打診し、コレにトヨタが応じて開発が始まっています。
当初はクロネコヤマト専売で供給していたようですが、1982年にカタログモデルになっています。
但し、ハイエースクイックデリバリーは1.25t積なコトもあり、1985年に更に大型化された2t積のトヨエース/ダイナクイックデリバリーが追加されています♪
今回のカタログは従来のハイエースクイックデリバリー、そしてトヨエースクイックデリバリーが追加されたばかりの1985年12月の内容になります。
さて、まずは大型版のトヨエースクイックデリバリー。
2t積で全長5020㎜、全幅1790㎜と大きいサイズが特徴。
見た目はもう皆さんお馴染みのボディ形状。
トヨエースの方は横桟グリルが特徴♪
一方コチラは1.25t積のハイエースクイックデリバリー。
全長4475mm、全幅1690㎜と4ナンバーサイズに収まってるのでトヨエースより一回り小さいですね(*'▽')
但し、フロントバンパーからフロントドア後端までの長さはトヨエースと同じなので、全長だけで言えば荷室分の長さがハイエースの方は短いってコトになります。
見た目で違うのはハイエースの方がハニカムメッシュのフロントグリルです(^^)/
今回はハイエースクイックデリバリーのリア周りだけ掲載。
トヨエース、ハイエース共に3ドアと4ドアがあり、写真は4ドアになります(^^)/
荷室右サイドにスライドドアが設けられるのが特徴♪
使用形態にもよりますが、このドアの使用頻度は少なそうな気もしますね…(汗)
インパネはいかにもトヨタの80年代トラックと言った印象。
上下に動かすタイプのエアコンパネルのレバー、メーター周りのシルバー加飾♪
どうやらグレードによってとって付けたようなキャビネットが付くようです。
正直、豪華さなんてのは無縁でとにかく実用的で機能性重視ですね(^^)/
シートはオプションですが、アームレスト付で回転式だったりするんですね!!
確かに業務的に使いやすかったりするんでしょう(*'▽')
他にオプションで助手席シート、そしてサードシートも用意。
つまり1~3名乗車。
そんな初代クイックデリバリーに搭載されるエンジンは全部で2機種…。
・2L…直列4気筒2500ccOHCディーゼル、ネット76馬力、15.7kg-m。
ハイエースの方に搭載されるエンジンで、車両重量は約1.7t。
コレに架装が入ったりするんですから、動力性能は知れたもんでしょう…(^_^;)
・B型…直列4気筒3000㏄OHVディーゼル、85馬力、20.0kg-m。
トヨエースの方に搭載されるエンジンで、車両重量は約2.2t。
排気量がある分、確かに粘り強いんでしょうが、ココまで来るともう結構重いかと。
正直動力性能なんて二の次で、このクルマはもっと大事なトコがありますね(笑)
特にキッチンカーですと、走ってる時間よりも止まってる時間が長いのでソッチの性能(使い勝手、ユーティリティ)の方が絶対的に重視されます(笑)
コレらに組み合わされるミッションは、5速のコラムマニュアルのみ。
足回りはハイエースの方はフロントがトーションバースプリングのダブルウィッシュボーン、リアがリーフリジッド。
トヨエースの方は前後共にリーフリジッドとなります(*'▽')
まぁこのクルマに関しては、メカニズムよりもこういうヤツでしょう(笑)
荷物の積み降ろし、ドアtoドアの小口配送、対面販売、武器の輸送、夜逃げ…。
各種用途に対応する為に車内を立って歩行出来るコトが何より大事な訳です。
室内高は1740~1775㎜もありますし、住宅のように理想的な動線が確保されてます…まさにウォークスルー♪
荷物を抱えたままの移動も容易♪
車内で立ってたこ焼きを作るのも容易♪
バックドアを開けてロケットランチャーを打っての迎撃も可能♪
最もその後はサングラスの刑事が一般市民から拝借したアメリカンのバイクで反撃して、この手のバンが横転して幕を閉じます。
荷室高の話題は先程しましたが、荷室幅はトヨエースが1600㎜、ハイエースが1510㎜と十分に広くトヨエースになれば荷室長が2800㎜になるので、恐らくミゼットⅡがギリギリ乗ります(ぇ
またバックドアには90度の位置で自動的に止まるバックドアオープンストッパーを装備♪
観音開きで後部からの荷物の積み降ろしも容易ですね(*'▽')
助手席スライドドアは開口幅に対してステップ幅がやや狭め。
恐らく現代の技術で作ったらこういうところをビシッと長方形に纏めてくるでしょう…ホイールベースもグッと前に出してですね。
装備としましては、ワンタッチシート上下アジャスターがありますが、メカ部分剝き出しで今ではあり得ないでしょう…(汗)
恐らくこういうトコは衝突安全の内部突起の絡みで恐らくフルトリムになるハズ。
グローブボックスはキー付でなんと天井(笑)
フロントドアガラスは回転式レギュレーターハンドルの昇降式。
エアコンはインパネ組み込みではありますが、いかにもメカメカしい感じです。
また、ルーフベンチレーターも装備し、走行中の換気も可能♪
意外やリアアンダーミラーは車内にありますね!
オプションで大型リアバンパーもあり、コレを装着した場合、トヨエースで100㎜、ハイエースで75㎜延長します。
フェンダーポールはオプションで左右に生えます(*'▽')
排気ブレーキはトヨエースにオプション。
書類ケースはテーブル付で、確かにコレは便利そうな一品ではあります(^_-)-☆
で…グレードはこんな感じでまずはトヨエースから。
・A仕様車…トヨエースのベーシックグレード。
リアフロアが耐水ベニヤでルームランプは運転席と荷室に白熱灯が1個ずつ。
・B仕様車…トヨエースの上級グレード…ではあるものの、装備はほぼオプション。
サイドスカート、左サイドロアウインドウ、左右バックドアウインドウ、引き出し式テーブル付書類ケース、キー付オーバーヘッドグローブボックス、バックドアウォーニングランプ、AMラジオ、運転席に蛍光灯と白熱灯、荷室蛍光灯、アピトン合板のリアフロア、90度で自動停止するバックドアオープンストッパー、オートアジャスター付ドラムブレーキ、オイル点検口と実用性重視の装備が増えますね。
一方コチラはハイエースで3グレード。
・E仕様車…ハイエースの廉価グレード。
運転席に1個のみの白熱灯…装備がトコトン削られたようなクルマです。
・A仕様車…ハイエースの中間グレード。
小型リアバンパー、左前リアサイドウインドウ、運転席後方小物入れ、ルーフベンチレーター、運転席と荷室に白熱灯、フロントフロアマット、耐水ベニヤのリアサイドトリム、ラジアルタイヤ。
長々書いてますが、トヨエースのA仕様車と装備面は同じです(笑)
・B仕様車…ハイエースの最上級グレード。
リアフロアがベニヤかアピトン合板かの違いで後はトヨエースのB仕様車同様。
自分でしたらソコまで大きくなくてイイので、ハイエースのB仕様車ですね(笑)
要るか?と言われたら要りませんが…(汗)
オプションで大型リアバンパー、リヤウインドウワイパー、リヤアンダーミラー、フロントティンテッドガラス、アームレスト付回転式ドライバーシート、助手席シート、サードシート、エアコン、パワステ、スライド式ルームセパレーター、リアフロアマット、プリント合板のリアサイドトリム、ロープフック、リヤルーフヘッドライニング、消火器。
こんな感じでしょうか…(爆)
中でもサードシートまで付けたら、チャイルドシート乗せて家族3人で出かけるコトが出来ますからねぇ(ぇ
荷室をキッズスペースにしてですね…荷台全部プラレールで固めてもイイ訳ですよ。
考え方によってはファミリーカーにもなります…絶対要らんけど。
オマケ
まずは1981年の東京モーターショーで発表されたクイックデリバリー。
コンセプトモデルは角目ヘッドライトになっていて少々豪華で乗用車的♪
そして1983年にはダイナドクターカーも提案されていますが、コレは実用化には至らず、後のハイメディックに通じて行くような気がしますね(*'▽')
で…コチラは同時に発表されたハイエースフレッシュストア。
動くコンビニを目指したコンセプトカーで、車内にはー20℃以下、0~10℃、25℃前後の温度を保つショーケースを完備♪
コレは確かに面白い考えではありますが、コンビニがコレだけ乱立している現在ではまぁ要らないかな…と…(^_^;)
実際に地元でも90年代前半の頃までは移動スーパーのいすゞジャーニーが来てましたね(*'▽')
現在は過疎化、高齢化した地域に向けて移動スーパーのとくし丸とかありますね。
そのような地域ですと昔ながらの道路規格だったり孤島だったりするので、この手の車両はボディを持て余し気味なので、軽トラが使われたりとかしています(*'▽')
で…その後のクイックデリバリーは1999年にトヨエースが、2001年にハイエースがそれぞれモデルチェンジ。
しかしながら、車両価格の高騰…そしてそもそもの発注先のクロネコヤマトが既にこの手のウォークスルーバンを使用していかなくなったコトにより、一般向けは2011年に、クロネコヤマト向けの個体は2016年に終了しています。
で…2022年の現在。
コロナ禍もあり、密になりがちな飲食店は軒並み閉店に追い込まれる中で、注目度を上げたのが、この手のクイックデリバリーやウォークスルーバンをベースにしたキッチンカーですね…。
時代背景もあり、この手の中古車は高騰していくのですが、もうメーカーはこの手のウォークスルーバンを出すコトって無いんですかね…(^_^;)??
ソレこそモーターショーでは定期的にこの手のコンセプトカーは見るコトが多い気がします…移動販売車のコンセプトカーは当然として、自動運転技術を用いて、そもそもの運転席を最小限にして、車内丸ごと店舗にしたコンセプトカーとか…。
意外と出てきそうで出さないんですよね…(苦笑)
ダイハツ辺りまずは軽でこの手を出すと意外と潜在需要とかありそうですがね(笑)
室内効率利用してより乗用車的な軽キャンパーを造れそうな気もしますし、意外と面白いと思うんですがねぇ(*'▽')