NHKプロフェッショナル仕事の流儀で靴修理職人が今朝放映されててチラ見した。「bespokeで食っていけるなんてことはよほど卓越した腕が無い限りありえん。自分以外の誰かが作った靴の修理なんて、と思っていたが、お客さんの望んでいることをどれだけ読み取れるか、その場のつじつま合わせ力で乗り越えていくうちにそれが面白くなってきた」って言ってたようです。お客さんの靴こだわりが怖い…NHKドキュメンタリーはモキュメンタリーなわけで、店主・客の言うこと、ストーリー仕立てはシナリオなんだとは思うが
革靴製造販売業は特異な60%関税で保護されてるんだけど、いったいどこに金が消えてるのか皆目見当がつきません。たとえば米はレベチの関税だけど事情は理解可能。
最近、三菱名菱テクニカがいったんMTCOになった後、JUKIと合弁で三菱ブランドが消失、20年くらい更新がないリミサーボも新しいものが出る可能性がなくなった。ドイツの工業ミシンはビルトインダイレクトドライブ化していて、クルマや家電でないのに液晶画面の寿命を機械寿命にしてしまっていいのかよとは思う。わたしクルマには21世紀以降すでに見切りをつけています。原付バイクが作られなくなったのと同じように、新車も最新の環境安全性能に課金でき、それらを満載してるせいで走行性能が低下しちゃうのには目をつぶれる人だけが買っていいものになってますね。
前置きが長くなりましたが盆期間にはバイクの車検と日本標準の古い革漉き機に取り組んでいました。
切刃を回す軸と革を送る軸のプーリーに掛けるベルトがK-19ということなんですが、日本ブランドのが入手できなくてアマゾンの中国製を買ったら短いハマらん。写真手前側のプーリーのとこにベアリングがあるのですが、それがまったく入ってない状態。
すかさずK-20を買ってみたがタルタルで駆動がぬけるときがある。

K-20であれば国産ブランドでも買えるのですが、長さが違う、日本ブランドのほうが長い!
ってぇことは日本ブランドのK-19が手には入ればそれが使えるってことだ。もう日本ブランドはKベルトを見切ってるみたいで、そもそもインドネシア製を自社ブランドで売ってる状態。そもそもKベルトも含むMABCはかなりガラパゴス。Mベルトだけは工業ミシンで使うサイズとして世界中で普及してる。
コロナ禍前だとK-19も普通に買えたんですけどね。業界全体儲からなくて危ういから品ぞろえを縮小しつつあるのかも
三ツ星ベルトのK-19が今届いたので比較、中国製のK-20とK-19の真ん中というよりほぼK-20と同じ長さで、断面積(幅)が広いんで、ああこれがちょうどの寸法なんだなと納得。
長さが違うのはさすがアマゾン論外だな、とは思いますが、Vベルトの通常の使い方だと軸間距離可変だったりテンションプーリーがついてて張力調整できるようにしてあり、漉き機での使用法はイレギュラー。
両軸をつなぐベルトは使わずに、別々のモーターで駆動するのが理にかなってますし、自分用のセットアップはそうしてます。このニッピ漉き機は手放す前提の性能を検証したかっただけなんでベルト付けたら売ります。
都市伝説
「古いタイプのニッピ漉き機の駆動軸を抜くのは普通できんのでウレタン溶着のオレンジ○ベルトに替えるのよ」
てやつ、伝わり方がズレていて、正確には、
「メーカーの説明書にやり方が載っていない。クルマや二輪のタイヤ交換(タイヤレバーをつかうほう)ができるくらいのスキルがあればできる。ただしちょうどの寸法のVベルトの入手性がすさまじく悪いのでオレンジベルトが無難」
ってことだろうな、日本にはあれを好きすぎる人が多くて、あれで置き換え可能なKベルトの売れ行きが悪くて販売撤退、って構図かも。
わたしはオレンジベルト嫌い、実際この漉き機の丸刃研ぎ砥石ベルトにそれが付いていて伸びてしまい空転しがち。
古くて黒いニッピ漉き機は今後さらにベルト地獄に陥りそうなのできっちりしたい人は緑色のを、あちらはK-20ベルト、しかしこれもいつまで売っていられるのかと言われると。ウレタンオレンジベルトが好きなら黒おすすめ笑
「タイヤ交換くらい」と書きましたがもっと簡単、届いたK-19ベルトを入れる作業時間を計測してみたら15分でした。
Posted at 2024/08/20 18:53:16 | |
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