
以前に【HKS GT−Spec ECU SA浜松パッケージ】を装着して頂きました86 A/T仕様のオーナー様^^
今回は新たに装着された【HKS GT-SUPERCHARGER】のアップグレード&ECU現車セッティング作業を行わせて頂きました。


S/C仕様の現車セッティング時には、実際の空燃比・ノックの有無を確認する為に【HKS A/F計・ノックアンプ】の取付けから始まります。
A/F計は従来通りの取付けですが、ノックアンプを装着する際は内装を広範囲に渡りバラす必要があります。

アップグレード & 現車セッティングした際に、どれだけの変化が出たかを確認する為に、86をシャシダイに設置し現状の出力値の確認を行わせて頂きました。


吊るし状態プラスαでの出力値は【235PS】トルク【28.5kgm】 当店で過去に計測したM/T車の吊るし状態が250PS程度でしたので、A/T車で考えると基準値と考えられます。

計測が終了したところで、HKSフューエルアップグレードKITに入っている【メインインジェクター】【リストラクター】の交換作業を行いました。
またシャシダイ上でブースト値も確認できるよう、車両に圧力センサーを取付け、シャシダイデータでブースト値が見れるようにしました。
HKS FlashEditorにSA浜松【300PS仕様】データを書込み車両へインストール、ここから現車セッティングが始まります。
*フューエルアップグレードは300PS付近で吐出量が厳しくなる純正インジェクターを大容量Typeへと交換・合わせてリストラクター内径を拡大する事でブースト値を上げパワーUPさせるパーツです。
*現車セッティングが必須となります。


エンジン始動後/巡航域の空燃比・空燃比補正値を確認した後に、中・高回転域にかけてのブースト値・空燃比チェック・現車補正を行います。
GT-SUPERCHARGER仕様でも大切なのは【点火時期の安定化】です。
86の点火MAPには【ベース点火MAP】【点火学習MAP】があり、ノック信号が入らなければ【点火学習MAP】に入力した最大値まで徐々に点火進角を自動的に行います。
上の写真左は【ピンクが実際の点火時期】【青が点火学習進角値】です。
ロガーを見ると全体的に点火学習が入り、点火進角しているように見えますが、実際はノックが入り点火リタードされています。
点火リタードは適正値で落ち着く訳ではなく、ベストラインよりも遅角されている事が多くある為、本来の出力値にはなっていない事や、パワー計測を行う度に出力値が変化してしまいます。

SA浜松が重視している【高め安定の出力】は、適正な点火ベースMAPにする事でノックリタードをできる限りなくし、安定した点火タイミングで走行できるようにセットアップする事です。
現車セッティング後には、上の写真右のように全体的に整った点火タイミングとなり、結果出力も【300PS】へと向上する事ができました。

この度はありがとうございました。
Posted at 2015/05/16 19:02:13 |
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