先日より行っております【HONDA CIVIC FK7】用の、HKS FlashEditor SA浜松Specの開発テストです。
初日には完全にノーマル状態のまま【スピードリミッター】のみを解除し、パワー計測を行った結果【出力 186PS】 【トルク26.4kgm】となりました。ノーマル状態の確認を終えSA浜松Specデータの開発テストがスタートです。
まず初めに行ったのは【空燃比】の適正化です。
CIVIC FK7も純正の状態では全域で燃料が濃い事からエンジンフィーリングも重く伸びのある出力特性でありませんでした。
これでは燃費も悪くパワーも出ないエンジンになってしまいますので、まずは空燃比の適正化を行いました。
空燃比・燃調に関してはデータロガー上でも確認する事ができますが、純正のA/Fセンサーの状態を把握する為にも、開発テスト時には別に【空燃比計】を車両に取付け作業を行っています。
CIVIC FK7はターボ仕様の為、空燃比計と合わせて【ブースト計】を取付け、実際の過給圧に適した空燃比になるようセッティングして行きます。
純正過給圧に対した空燃比補正に目処がついたところで、【ターボ過給圧MAP ・点火時期MAP】の書換えを行いました。
純正の状態では最大過給圧値【1.1k】辺りの設定でしたが、実走行時の【吸気温度】が高めだった事もありSA浜松Specデータでは【最大1.3k】前後の設定としました。
今後効率の良いインタークーラー等が発売されれば更に進化できそうです。
点火時期に関しては【S660】同様に点火学習が随時介入してくる為、ベースとなる点火時期MAPの精度を高める事で安定感のある出力UPが可能になってきます。
過給圧を上げた際にはノッキングの発生する確率も高くなる為、事前に想定できる点火MAPへと補正しておく事や【ノックアンプモニター】を車両に装着する事で、わずかなノッキングもヘッドホンを通して確認できるようする事でリスクなくセッティングが行えるようにしています。
過給圧・点火時期MAPの変更後には【可変バルタイ VTC MAP】の変更 ・ データチェックを行いました。 バルタイ値の変更後には【シャシダイパワー計測】を都度行う事で、車両に適した値へと補正しています。
バルタイMAPに関しては高負荷域はシャシダイ上でセッティングを行い、低負荷域は実走行の中でセッティングしました。
■CIVIC FK7 パワー比較データ
■紫ライン → 純正ECU 吸気・排気ノーマル状態
■緑ライン → SA浜松Specデータ 吸気 ・ 排気ノーマル状態
■赤ライン → SA浜松Specデータ 吸気ノーマル ・ 排気マフラー交換
上のグラフは純正状態から【HKS FlashEditor SA浜松Spec】の パワー比較データです。
最大出力値は純正の186PS仕様から 【220PS】と【 +34PS 】向上し、実用回転域の3,000rpm〜5,000rpmでは【 + 45PS】の出力UPを実現する事が出来ました。
また高回転域6,000rpm付近においても、純正とは異なり伸びのあるエンジン特性とする事が出来ました。
■CIVIC FK7 トルク比較データ
■紫ライン → 純正ECU 吸気・排気ノーマル状態
■緑ライン → SA浜松Specデータ 吸気 ・ 排気ノーマル状態
■赤ライン → SA浜松Specデータ 吸気ノーマル ・ 排気マフラー交換
エンジントルクに関しても実用回転域となります3,200rpm付近では、純正の【25.1kgm】から【34.7kgm】と【 + 9.6kgm】の大幅なトルクアップを実現出来ました。
実際に乗ってみてもECUデータ変更後にはトルクが増大した事で普段乗りも乗りやすく、高回転域まで伸びのあるエンジンフィールはCIVIC FK7に乗る事の楽しさを飛躍的に向上させてくれました。
オーナー様、この度はありがとうございました。
■HKS FlashEditor SA浜松Spec CIVIC FK7用 5月発売!
Posted at 2019/04/27 01:26:28 |
トラックバック(0) |
BeachPineデモカー製作日記 | イベント・キャンペーン