
SA浜松 × TEINコラボで開発を進めてまいりました86用 車高調KIT【TEIN FLEX−A SA浜松Spec】の最終Specが決まりました。
第1回目の大雨の中でのテストでは、ウエット路面での接地感・路面追従性の向上を始め、FLEX−Aに採用されている【H・B・S】ハイドロバンプストッパーが作動するまでの減衰力セッティング煮詰める事で、よりリニアな動きを実現できるよう仕様変更を繰り返し行いました。


この仕様変更により、減衰を弱めた状態でもステアリング越しにタイヤのグリップ感を感じる事ができ、悪路でも安心感のある走行が可能となった事や、ハイドロバンプストッパーとの繋がりも見直した事で、ハイスピードでショックが縮む際にも路面の凹凸をショックがしっかりと吸収し、走りに質感が出た仕様となりました。

その後はストリートでのテスト走行を繰り返し、気になる部分を次回のテストに確認できるようデータ取りを行いました。
並行して進めている【Z34】の動きが極めて良くなっていた事から、車重の軽い86でも同等の質感を出したいとの思いも強くなります。
そしてドライでのテストが始まりました。
ウエット路面時では確認できなかったサーキットスピードでの走行後に出たのはリアの減衰力の弱さです。
特にバンプ(縮み側)の動きが速い事で、コーナーから立ち上がる際にリアの沈み込み量が多くなり、アンダーステアが出やすくなる事や、旋回時間が長いコーナーではオーバーステアが出る等の指摘を【木下みつひろ氏】からされ、
TEIN菅野氏と話し合いショックの仕様変更を行いました。


仕様変更後にはサーキットテスト前に【ストリート】でのチェック走行を行い、仕様変更したショックが一般道での走行にも適しているかを必ずチェックします。
リアショックの仕様変更を行った事で、ストリート走行でもステアリングレスポンスは向上し、ステアリングフィールもドッシリして良い方向に変化した事を確認できました。
リアが良くなった事により気になり始めたのはフロントです。
特にショックがストロークするハイスピード領域では固さが感じられました。
面白い事にストリートで感じた事は路面の綺麗なサーキット走行でも感じられます、ストリートでは凹凸の入力に対したハイスピード域が、サーキットではブレーキ&コーナリング時に表れて来ます、SA浜松Specの理想は【ジワーッと】車体がロールして行く事です、この荷重移動がコーナリングに対してリニア特性になる事で、タイヤに荷重がかかりタイヤのグリップが増し走り易くなるからです。

フロントショックの動きに突っ張りを感じる状態であれば減衰力を固くするよりも柔らかい時の方が、ロール量は多くても旋回グリップは保てます。
こうしてストリート・サーキットと走行する事や、同じコースで何パターンもの減衰力で【木下みつひろ氏】と走り込む事で、ユーザーの皆様が喜んで頂けるような車高調へ向けてのテストをしております。
また日本車だけではなく海外も含め、最新の車両数多くの乗りテストを行っている【木下みつひろ氏】と仕事をする事により、自分達の理想も常に進化しより良い製品作りへと繋がっています。
86エクステリアAVEST→
HP
Posted at 2015/05/31 15:41:34 |
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