
先日に続き【SUBARU LEVOG VMG用】のSA浜松 SPORTS ECU開発テストです。
昨日までに各MAPに対してのアプローチに目処ができ本日は【燃料・点火・点火学習・過給圧・バルタイMAP】のMAP変更→ECUセッティングに入りました。
基本となります空燃比はアイドリング領域より【学習値→ショート・ロング学習値】の確認・補正を行い徐々に負荷を上げ適正値へと補正していきます。
その中で点火時期・ノッキングの有無を確認し改善ポイントがあれば同時に補正を進めています。


最大過給圧はシャシダイ上で1.50kPa 実走ではオーバーシュートもあり若干上がります、レヴォーグの過給圧MAPはスロットル開度に対した要求トルクの入力ができるので、セッティング内容としてはフルスロットル時だけではなく、スロットルパーシャル域までが適正値になるよう、都度シャシダイ計測でパワーラインの確認を行い【乗り易さ + リニア感】をオーナー様が体感して行けるよう細かなセッティング致します。

GRB・VABもそうですが、低負荷域より【パワー・トルク】の向上のポイントとなるパーツが【エアクリーナー】です。
NA車両ではなかなか目に見える効果【数値】が出にくいのが現状ですが、ターボ車では【吸入抵抗】が大きく、エアクリーナーをムキ出しTypeや高効率Typeに交換するメリットがあります。
今回のレヴォーグでも純正クリーナーBOXでセッティングを行い、一通り補正が完了した後に【BLITZ ムキ出しTypeエアクリ】に交換してみました。
エアクリ交換による補正は【必ず】必要ですが、変更されたクリーナーで発生した【ズレ】を補正した後には、過給圧の立上がり【ターボレスポンス】が向上し、高回転域では過給圧のタレが緩やかになる等、吸入抵抗の低減化による交換は大きかったです。


純正エアクリBOXからムキ出しTypeエアークリーナーに交換した際の注意点は【エアフロ電圧のズレ】です。
エアフロメーターにより吸入空気量を計測する車両では、クリーナーを交換した事で吸入空気の流れが変わってしまう為、実際の空燃比にズレが発生致します。
今回のクリーナーでは、全体的にエアフロ電圧値が高くなり空燃比が全体的に濃くなる傾向になりました。
このままではクリーナー本来の性能は出ず、空燃比が濃くなった事で純正BOXの方がパワーが出ているという事になります。
その為、必ずECUの補正【エアフロ電圧MAP】の適正化が必須となり、この作業によりパーツ本来のポテンシャルが発揮できます。

アクセル全開域のパワーグラフ比較です。
◆赤ライン→SA浜松 SPORTS ECU + HKSキャタ + マフラー
◆紫ライン→純正ECU + HKSメタルキャタライザー + HKSマフラー
吸気・排気・制御系とTOTALセットアップした事で踏み始めより出力が向上し高回転域では
【50PS】の向上となっております。

シャシダイ上でのセッティングを終え、最終確認に入ります。
Posted at 2017/04/20 21:04:13 |
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