
SKYLINE 400R用の【SA浜松 SPORTS ECU】開発テスト2日目です。
2日目は初日のテストで把握したターボ過給圧コントロール制御MAPを実際に変更して行く事でターゲットBoost値の変更・電動ウェイストゲートバルブアクチュエーターのコントロールを各エンジン回転数毎にMAP変更を行いました。
目標とするターボ過給圧値は、実際の【コンプレッサーの回転数】をデータロガーで確認して行く事で決定しました。
より正確な過給圧コントロールが行えるようアクチュエーターコントロールを緻密に行い納得のできる過給コントロールMAPの構築を行えました。
増大して行くVR30DDTエンジンの出力に対しては【ECUTEK】RaceROMを使う事で、アクセル開度に対して適正なパワーコントロールを実現しました。
今回のようなFR【後輪駆動】仕様のハイパワーエンジンを制御する為のツールとして、ECUTEKは最適なセッティングを行うことができるのもポイントの1つです。
各ギア毎のパワーコントロールも検討中ですが、現時点でもアクセル開度に対して求めるパワーコントロールが行えている事から明日改めて検討していきます。
基本となります【空燃比・点火時期・バルタイ】MAPのテスト・セッティングも行いました。 過給圧変更等により介入率が上がってくるノックリタード値の予測も予め行っておく事で開発テスト中でも不用意にノッキングを発生する事なく点火MAPセッティングを行っています。
ポイントによっては純正MAP状態でもノックリタードが入る回転域もありましたがセッティング後には安定感のある点火MAPへなっている事や、各気筒毎にノックレベルをエンジン回転数毎に確認して行く事で、ノックセンサー感度も適正化しています。
2日目終了時のシャシダイパワーデータです。
エンジン出力値はノーマル時の【383PS】から【452PS】まで向上し、トルク値は【59.8kgm】から【68.4kgm】まで向上しました。
ここまでの段階を実走行でも確認しました。
純正ECU時には6,300rpm付近からパワーの落ち込み感がありましたが、ECUデータ変更時は高回転域まで気持ち良く廻るエンジンフィールへと進化しました。
450PSオーバーの出力と68.4kgmのトルク感も圧巻で、車両重量1,760kgの重さを感じる事なくドライビングを楽しめる400Rへと進化しました。
ノーマルでも383PSと気持ち良い加速を体感できましたが、ECUデータ変更後の力強いトルク感と高回転まで綺麗に吹けあがるエンジンフィール体感した後には400Rの魅力に魅了されました。
最終日もより高い精度を持つECUになるようセットUPして行きます。
Posted at 2020/12/17 00:00:54 |
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