スズキ、無資格者完成検査問題で202万台をリコール 1回の届出では国内過去最多
スズキは4月18日、無資格者による完成検査問題に伴い、2015年5月6日から2019年2月1日に製造した合計29車種(OEM 12車種含む)約202万1590台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。
スズキは、国内すべての四輪車生産工場で、無資格者が単独で完成検査を行ったことや、保安基準への適合性の確認が適切に行われていなかった可能性があったことが発覚。1回の届出では過去最多となる約202万1590台のリコールとなった。
スズキでは、全車両、指定整備工場にて点検および自動車検査員による確認を行い、道路運送車両の保安基準に関する不具合が認められた場合は是正する。なお、認証工場において点検(保安基準に関する不具合が認められた場合は是正)を行った場合は、暫定措置とする。
また、「スズキ完成検査 ご相談センター(フリーダイヤル 0120-402-247 / 受付時間9時~17時)」を設置するとともに、公式サイトに、車台番号でリコール対象車か検索できるページを用意した。
●リコール対象車両
スズキ
・ワゴンR(2015年5月6日-2019年2月1日)28万6872台
・ハスラー(2015年5月6日-2019年2月1日)20万6875台
・アルト(2015年5月6日-2019年2月1日)17万8541台
・アルトラパン(2015年5月9日-2019年2月1日)8万5123台
・MRワゴン(2015年5月6日-12月23日)161台
・スペーシア(2015年5月6日-2019年2月1日)33万6692台
・キャリイ(2016年5月6日-2019年2月1日)10万3010台
・エブリイ(2015年5月6日-2019年2月1日)19万5748台
・ジムニー(2015年5月8日-2019年2月1日)5万5648台
・ソリオ(2015年5月7日-2019年2月1日)13万6430台
・クロスビー(2017年11月20日-2019年2月1日)3万6340台
・イグニス(2016年1月8日-2019年2月1日)3万7284台
・スイフト(2015年5月6日-2019年2月1日)9万2045台
・バレーノ(2016年2月22日-2019年2月1日)7123台
・SX4(2015年5月12日-2019年1月22日)3364台
・エスクード(2015年5月8日-2019年2月1日)8026台
・キザシ(2015年6月5日-12月12日)9台
日産
・モコ(2015年5月6日-12月25日)約3040台
・NT100クリッパー(2016年5月6日-2019年2月1日)約2万2060台
・NV100クリッパー(2016年5月6日-2019年2月1日)約6万4530台
・NV100クリッパーリオ(2015年5月6日-2019年2月1日)約1万0020台
マツダ
・フレア(2015年5月6日-2019年2月1日)約2万5867台
・フレアクロスオーバー(2015年5月6日-2019年2月1日)約1万2260台
・キャロル(2015年5月6日-2019年2月1日)約1万8160台
・フレアワゴン(2015年5月6日-2019年2月1日)約2万7585台
・スクラム(2015年5月6日-2019年2月1日)約2万3090台
三菱
・ミニキャブ(2016年5月6日-2019年2月1日)約2万3550台
・タウンボックス(2015年5月6日-2019年2月1日)約2260台
・デリカD:2(2015年5月6日-2019年2月1日)約2万0128台
売れているメーカーは大変だね…
まずはスズキ
2019年4月18日 リコール届出番号 4487 完成検査に関わるリコールについて
マツダ
フレア、フレアクロスオーバー、キャロル、フレアワゴン、スクラムのリコールについて
日産
NV100クリッパー、NT100クリッパーなど4車種のリコール
(2015から2019年生産車の一部)
三菱
ミニキャブ、タウンボックス、デリカD:2の再検査について
日産と三菱は完成検査リコールの経験値があるからソコまでバタバタしないかもしれないけどスズキとマツダは荒れるんかな…
スズキ、リコール202万台…4年前の過去最多記録を更新[新聞ウォッチ]
気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………
スズキが、リコール(回収・無償修理)の1回の届け出台数として2015年3月に記録した約199万台という過去最多の件数を抜いて、4年で記録更新した。スズキのスローガンは「小さなクルマ、大きな未来」だが、「小さなクルマ、大量リコール」では士気が揚がらない。
同社はブレーキなどの検査不正問題を受け、保安基準に適合しない恐れがあるとして、軽乗用車の『スペーシア』など29車種計約202万1500台(2015年5月~19年2月製造)のリコールを国土交通省に届け出た。
国交省では道路運送車両法に基づき、浜松市のスズキ本社へ立ち入り検査し、報告内容を確認するとともに今後、行政処分などを検討するという。
スズキは先週4月12日に調査報告書を公表したが、資格のない検査員が検査したり、本来は不合格となる車両を、上司の指示で合格として処理したなどの不正が発覚していた。このため、不正のあった車種は安全性能を満たしているかどうかわからないため、国内で生産した全車両のうち、初回車検を受けていない約200万台をリコールするとの方針を明らかにしていた。
きょうの各紙も「スズキ202万台リコール、1回の届け出で最多」などと取り上げているが、掲載の紙面と記事の大きさはまちまち。読売は2面「総合」のトップで大きく報じているが、朝日、産経は「社会」面、日経は「企業」面で、それぞれ「過去最多」や「立ち入り検査」を見出しにしているものの、比較的地味な扱いだ。ちなみにきょうの毎日の紙面にはスズキのリコール届出記事は見当たらない。
国の定めたルールを無視したことは法令順守の精神からも許される行為ではないが、ユーザーが知りたいのは、検査不正の車両が出荷後に不具合がどの程度見つかったのかどうかである。一般的にリコールといえば、出荷後に不具合が発生した部品を無償で修理したり、新しい部品に交換するものだが、今回は不正検査に伴う「車検」の前倒しのようなリコールである。
あの「忖度」発言の塚田副大臣の更迭などで国交省内が騒がしいこともあるが、安全性能に関わる問題とはいえ、国が義務づける旧態依然とした出荷前の完成検査制度を時代に適応したルール改正も急ぐ必要があるだろう。
2019年4月19日付
●五輪チケット来月9日から、抽選申し込み、開会式最高30万円(読売・1面)
●スズキ202万台リコール、1回の届け出で最多、ブレーキ不正など(読売・2面)
●トヨタとスバル新型SUV披露、NYモーターショー(読売・6面)
●駐車場ネットで事前予約、観光地やスポーツイベント混雑緩和(読売・35面)
●ゴーン被告還流計画オマーンでも、30億円投資担保目的か(読売・39面)
●萩生田氏、消費増税「違う展開ある」ネット番組で延期の可能性語る(朝日・4面)
●パイオニア希望退職者募集、人員削減計画、国内管理職が対象(朝日・7面)
●西のピーチ成田にも拠点、LCCバニラと統合(朝日・8面)
●「夫を保釈するよう安倍首相に頼んでください」ゴーン前会長妻から米大統領へ、米紙に意見記事(毎日・29面)
●校長無断で「停止線」学校前の道「危険」(産経・29面)
●ウーバーに追加出資検討、1100億円、ソフトバンクとトヨタ(産経・12面)
●なおみ 世界の100人、米タイム誌(産経・30面)
●ゴーン前会長の勾留延長確定、弁護側の特別抗告棄却(東京・27面)
●経団連、通年採用に移行、新卒一括を見直し(日経・1面)
●「関税、米国にマイナス」日本車メーカー幹部、NYショー(日経・13面)
んでこんなのも
完成検査に向けて制度見直しを検討へ---自動車技術の高度化を踏まえ
国土交通省は4月17日、自動車技術の高度化を踏まえて完成検査制度の見直しを検討すると発表した。
自動車の完成検査制度では、日産自動車、スバル、スズキなど、複数の自動車メーカーで無資格者が完成検査するなど、不正が発覚したことから国土交通省では外部有識者で構成する「適切な完成検査を確保するためのタスクフォース」を設置、昨年3月に中間とりまとめを策定した。
昨年10月には、中間とりまとめを踏まえ、完成検査の実施方法を明確化し、適切な完成検査を確保するため、自動車型式指定規則を一部改正した。
中間とりまとめでは「自動車技術の高度化、生産技術の変化、検査技術の進展を踏まえ、完成検査の改善・合理化を含め、生産される自動車の保安基準適合性の確保のあり方について継続的に見直す」とされてた。
これを踏まえ国土交通省では、自動車技術の高度化を踏まえた完成検査の改善・合理化を検討する「完成検査の改善・合理化に向けた検討会」を設置し、1回目の検討会を4月24日に開催する。
完成検査制度では、無資格者の完成検査が発覚した自動車メーカーは初回車検を受けていない車両のリコールを実施したが、対象は国内向けモデルだけで、制度のない輸出車は対象外とした。このため、完成検査制度の必要性について疑問視する声もある。
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2019/04/19 14:43:14