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2020年05月19日

ラリーだけでなくレースフィールドでも長く活躍したからね…ってかスーパーGTにしろニュルにしてもまだ今年も活躍予定なんですけど…

ラリーだけでなくレースフィールドでも長く活躍したからね…ってかスーパーGTにしろニュルにしてもまだ今年も活躍予定なんですけど… 第2章スバル ハイパワーエンジンという血統 名機 スバル「EJ20」型エンジンヒストリー

第1章ではスバル1000の時代から水平対向型を採用してきたが、その優位性はクルマづくりに活かされ、そして安全面においても活かされていることをお伝えした。またエンジンという構造体においてもメリットと恩恵があることを覗いてみた。

ボクサーサウンドの秘密

初代レガシィ用のEJ型エンジンは、1.5L~2.5Lまでの排気量をカバーする水平対向4気筒エンジンとして企画された。その目標は中心排気量である2.0Lで世界トップ・レベルの高出力を実現することとされた。

そのため1944ccの排気量で、ボア・ストロークは92.0mm×75.0mmで、ビッグ・ボア/ショート・ストロークとされ、吸排気ポートを太くするため吸排気バルブは大径4バルブを採用するなど、典型的な高出力型エンジンの設計方法で7500rpmという高回転を実現している。また吸気マニホールドは低速・高速の切替式可変吸気システムを装備している。

大径バルブでストレート吸気とするため、バルブ挟み角は52度と広角となり、また凸形ピストンを採用しているため「へ」字形燃焼室となり均一形状ではないため冷却損失が大きめになっている。バルブ駆動はDOHCで内側支点のロッカーアーム式とし、バルブリフト量も最大化。これらにより、自然吸気、ターボともに2.0Lクラス最高の出力を達成している。

そして高出力化に適合させるためにクランクシャフトはついに5ベアリング式を採用し、より高回転、高出力化に対応。そのためクランク・ウエブが極薄形状になっている。またメタル・ジャーナル部は高負荷に耐えられるように鏡面加工を行なっている。

シリンダー部は2.0L以下のSOHCのEJ型エンジンはオープンデッキ(シリンダー上面が開放)構造だが、DOHCのEJ20型は、生産性は悪くなるが高強度・高剛性のクローズドデッキ(シリンダー上面が水路以外は閉鎖)構造を採用するなど、高出力エンジンにふさわしい作り込みとしている。さらに、左右各2気筒はクロスフロー(横流れ)冷却方式を採用している。通常の4気筒は縦流れ方式で、気筒間の均一な冷却ではクロスフローが優れている。

吸気マニホールドは等長だが、排気マニホールドは片側2気筒ごとを集合させた不等長マニホールドとなっている。このため、低回転ではV8エンジンのランブル音に近い独特の排気サウンドを発生し、初期型EJ20型エンジンの大きな特長となっている。

生まれながらのレースエンジン

初期のEJ20型ターボ・エンジンはIHI製のRHB52型ターボを採用。より滑らかなトルク特性とするため、過給圧は0.6barと低めの設定で、後の高過給圧のEJ20ターボ・エンジンとはかなり違いがある。

自然吸気仕様で150ps/6800rpm、172Nm/5200rpm、高出力型の本命、ターボ仕様は水冷インタークーラーと組み合わせて200ps/6000rpm、260Nm/3600rpmを達成した。そして、ラリーなどに使用するモデルとしてセダンにRS-RAが設定され、専用のEJ20型ターボが搭載された。

この専用エンジンの出力は220psながら、STIによりバランス取り、吸気ポート内鏡面研磨、鍛造ピストンの採用などが行なわれ、ゴールド塗装のエンジン・カバーを備えていた。このエンジンがベースとなり、レガシィ・セダンRS-RAは世界ラリー選手権(WRC)に打って出た。

このようにEJ20型エンジンは、クラストップの高出力を実現し、同時にモータースポーツでの使用も想定したハイパワー・エンジンという血統は生まれながらに備えていた。

インプレッサ WRX用のEJ20型エンジン

レガシィに続く世界戦略車の第2弾として1992年にデビューしたのが、Cセグメントのインプレッサ(GC/GF型)・シリーズであった。このインプレッサ・シリーズに搭載されたのがEJ型エンジン・シリーズで排気量は新設計の1.5L、1.6Lから2.0Lまで6機種のエンジンでカバーされていた。

この初代インプレッサのスポーツモデルであり、世界ラリー選手権(WRC)への出場も想定したWRXが設定され、EJ20ターボを搭載している。しかし、初代レガシィ用の登場から3年を経て、インプレッサ WRX用のEJ20型は大幅に改良されている。

それはシリンダーヘッド部分が新設計されたのだ。よりハイパワー、大トルクを求め、DOHCのバルブ駆動は従来のロッカーアーム式からより摩擦抵抗が小さく、剛性が高いダイレクト式に変更し、バルブ挟み角は52度からやや狭められて41度に変更することで、燃焼室のコンパクト化を図っている。

また、ターボ過給圧は0.8barまでアップ。さらにインタークーラーを水冷式からより容量の大きな空冷式に変更し吸気冷却性能を向上させている。このため、WRXからボンネット上にインタークーラー用のエア・インテークが新設されている。さらにラリー車のベースとなるWRX RAには空冷インタークーラーの強制冷却用ウォータースプレー(水噴射)も装備されている。これは、ラリーで使用するためにFIAの公認を取得するためだ。

このような大きな設計変更により、EJ20ターボの出力は240ps/6000rpm、最大トルク304Nm/5000rpmを発生できるようになった。

そして、1994年にはインプレッサWRX RAをベースにして、さらにSTIが鍛造ピストンの採用、バランス取りなどの専用チューニングを行なったEJ20型ターボを搭載した「WRX STi」(この当時はSTi表記)が設定されている。

このインプレッサWRX RAは、計画通り1993年から世界ラリー選手権シリーズに参戦し、1995年から3年連続WRCチャンピオンを獲得するという快挙を成し遂げることができたのだ。そのパワートレーンであるEJ20型ターボ・エンジンは、ラリーというモータースポーツフィールドで、高いポテンシャルを実証しSUBARUは世界一を獲得したのだ。<編集部:松本晴比古/Haruhiko Matsumoto>

<第3章へつづく>

<第1章はこちら>


EJ系は長かったけどFA/FB系は短命に終わるのかな〜
1章はこちら

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Posted at 2020/05/19 21:25:12

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