【スバル XV 発表】“スポカジ”ではなく“ス・ポ・カ・ジ”
富士重工業(スバル)から発売された、『インプレッサXV』のデザインキーワードは“ス・ポ・カ・ジ”であるという。
スバル商品企画本部デザイン部の中村真一さんによると、「通常“スポカジ”というと“スポーツ&カジュアル”の短縮形と思いますが、そうではないのです。“ス・ポ・カ・ジ”です。もちろん、スポーツ感、カジュアル感は重要なキーワードだと思っていますが、“スポーツ&カジュアル”という言葉で説明してしまうと、皆の中で決まったものしか(発想が)なくなってしまうのです」という。
「つまり、ゴールを勝手に決めるなよということです」と笑う。「“ス・ポ・カ・ジ”という言葉により、(アイディアの)のびしろがどこまでいけるかなというチャンスだと思いました、また、のびしろを期待して、我々はゴールが定まるようなキーワードは取り入れませんでした。それが今回こういうデザインが生まれてきたひとつのポイントだと思います」
では、この概念をどのように共有したのか。スバル商品企画本部デザイン部チーフデザイナーの小林正彦さんは、「まず、これは“ス・ポ・カ・ジ”感があるかということを考えて、絵を描いていったのです」と話す。中村さんも、「目標のスケッチをデザイナーが描いて、こういうことなのかなと盛んにやり取りをした時期がありました。そこで、ちょっと違うかなとか、いやこういうことなのじゃないかと議論をして、この“ス・ポ・カ・ジ”というゾーンを定めていったのです」。
中村さんは、「基本になる5ドアモデルがあり、それとはほぼ並行して動いていました。その際、どうせ創るなら、ただのアウトドア車ではこれまででもやっており、そうは見せたくなかったのです。また、すぐに限界が来てしまうでしょうし、その危機感もありました。そこで、新しい価値が絶対に必要だと思ったのです。スケッチもこんなの量産ではできないよということはあまり考えさせないようにして、目標を創っていきました」と語った。
レスポンス 内田俊一
【スバル XV 発表】平均点では埋没する
スバル『インプレッサXV』は、新たな概念“ス・ポ・カ・ジ”というワードを創ってデザインされた。
“スポーツ&カジュアル”ではなく“ス・ポ・カ・ジ”としたのは、固定概念を超えて、新たな発想を求めたことにある。スバル商品企画本部デザイン部チーフデザイナーの小林正彦さんは、「自由な発想をしてデザインしました」と述べる。
また、スバル商品企画本部デザイン部の中村真一さんは、機能とファッション性を両立させたコンセプトから、「悪路走破性だけに開発したモデルではありません。それも出来るんだけどさというモデルです」
小林さんは、「(機能とファッション性を両立した、例えばダウンジャケットやスポーツウェアなどを来ている人は)見られることを意識していると思うのです。そこで、見られて、いいでしょ、お洒落でしょと感じてもらえるくらいの注目度を持つクルマにしようとデザインしました」と話し、中村さんも、「評価は分かれると思っています。そこをまぜこぜにして、平均点のものを創ったら、埋没すると思いました。せっかく標準の5ドアがあるのですから、いっそ突き抜けたいなというのが正直ありました」
先行受注の結果は、「非常に好評でしかもオレンジの引きが強いのです。今までクルマの色としては買えないというユーザーでも、実は、形と色がしっかりマッチして、こういうコンセプトだと提供できれば、自分は合っていると買ってくれるのかなと思いました。従って、インプレッサXVはコンセプトがキモで、スタイリングはイキですので、セットでしっかり売っていきたいと思っています」(中村さん)と語った。
レスポンス 内田俊一
【スバル XV 発表】機能とファッション性を両立するとオリジナル性が見えた
スバル『インプレッサXV』のデザインは、機能はしっかりと有したうえで、街で映えるようなファッション性を兼ね備えたものである。
その例として、スバル商品企画本部デザイン部チーフデザイナーの小林正彦さんは、クラッティング(ホイールアーチやサイドシルなどのカバー)を挙げる。「フロント下とフェンダー(のクラッティング)は繋げていません。また、サイドシル側は一部、カットしてアクセントをつけています。クラッティングとしての機能はきちんとあるうえで、アクセントとしても扱っているのです」という。「普通ですと、単に同じ幅でホイールアーチを囲んだだけです。しかしそれをアクセントとして使ったらどうなるのかを考えました」
小林さんは、「泥を撥ねる部分はきちんとクラッティングでガードしています。そのうえで、カットしています。その結果、ホイール周りに目を向かせて、オリジナリティを出して、意外なことをやっているという“気持ちいい驚き”を感じてもらいたいのです」と述べる。
この考え方は特徴のあるホイールにも表れている。「本来であれば、スポークがリムまで届くのですが、ギヤのイメージで矩形の5本スポークとしました。奇数のスポークは、安定しない数なので、スポーツカーには奇数を使うことが多いのです。(インプレッサXVは)SUVなので偶数でもいいのですが、ファッション性と同時にスポーティさも大事にしたので、奇数です。つまり、スポーティなイメージと、悪路には実際に行かないかもしれないが、路面をしっかりととらえる機能を有するということで、矩形の形を組み合わせています」とした。
「こういうコンセプトが決まったので、やっていた時は楽しかったですね。生みの苦しみはもちろんありましたが、方向がわかるとデザインは一気に流れていくものです。リアのクラッティングは左右の反射鏡周りだけにしました。中央のアンダー部分を黒くすると、遠くから見たら、どのSUVとも同じで何のクルマかわからないでしょう。しかし、このデザインを見たらXVだとわかる。そのオリジナリティも出したかったのです」と語った。
レスポンス 内田俊一
【スバル XV 発表】イメージは皇居ランナー
富士重工業(スバル)から発売された『インプレッサXV』のデザインのポイントは、スバルらしい機能と、おしゃれ感や遊び心の両立だという。
そう話すのは、スバル商品企画本部デザイン部の中村真一さん。「これまでスバルは、どちらかというと質実剛健で、男臭いような方向で認知されていたと思います。しかし。機能をしっかりと有したうえで、もっと街で映えるようなファッション性や、女性に受け入れられるような要素を付加するというのが(今回の)一番のポイントです」。そして、「あくまでポイントなのはその時に天秤にかけるのではいことです。機能を損なわせて、遊び心、ファッション性を上げたのではなく、機能は引き続きキープしているのです」という。
スバル商品企画本部デザイン部チーフデザイナーの小林正彦さんは、この発想の原点として、「冬山でマイナス何十度という極寒で耐えられるような、本当の機能を持っているダウンジャケットや靴などを、街でファッションとして若い人が着ています。そういうことが街で起こっていることを、我々のチームで発見した。そこがスタートです」と述べ、つまり、「機能が本物だからこそ、それをファッションとして使っていることが面白いのです」とする。他にも小林さんは、カメラも例に挙げ、「機能一点張りで真っ黒だったモノから、色々なカラーのモノが出て来ています。そういうことをどうしてクルマでやれないのか。やってしまおうということなのです」
中村さんは、「イメージしやすいのは、皇居のまわりを走っているランナーで、皆ファッショナブルです。別に走るためのウェアであればもっと普通でいいのですが、見られることを意識している。そこで、クルマでも見られることを意識して、かつ、機能もしっかり有する。すると使っている人たちは、もっと、楽しくなる。そうしたエッセンスをこのクルマでも、提供していきたいという想いなのです」と語った。
レスポンス 内田俊一
XVとフォレスター、エクシーガと今後の展開はどうなることやら…
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富士重工 | 日記
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2012/10/01 22:34:55