2017年10月22日
もう完成していたのか
スバル、北海道のテストコースを刷新…アイサイトを進化
SUBARU(以下スバル)は北海道・美深試験場に高度運転支援技術の開発に向けたテストコースを新設、10月20日報道陣に披露した。
スバル研究実験センター美深試験場(北海道中川郡美深町) は、冬季の雪上試験を目的に1995年に開設された試験場だ。総敷地面積361ヘクタールの中に、寒冷地走行試験のためのコース、高速周回路やハンドリング路で様々なテストを行ってきた。
運転支援システム「アイサイト」をさらに進化さめるために、スバルは美深試験場のコースを約30億円かけて改修、「高速道路のカーブ」「高速道路の分流や合流」「市街地を想定した交差点」などを新設したほか、従来からあった高速周回路や氷結路などもリニューアルし、リアルワールドの走行状況などを再現し、高度化していく運転支援技術の開発を進める。
2020年には、従来のアイサイトのステレオカメラにわずかなデバイスを追加し、自動車線変更機能などを実現するという。基幹となるアイサイトをレーダーで補完し、デジタルマップやGPSなどを活用して実現するそうだ。そのためにもクローズドコースで徹底的にテストを行った後に、リアルワールドの複雑な環境の中に持ち込むという。
車両研究実験第1部部長兼、車両研究実験第4部部長兼、スバル研究実験センター長の藤貫哲郎氏は「今までは美深も使いながら、ほかのテストコースや仮設の設備でも実験を行っていたが、美深が新しくなったことで、より集中して実験できる。より現実に近いテストができることで、実験成果がそれほど遠くないタイミングで実車に反映されるとを期待している」と語った。
また、美深試験場内に所有する森林を整備・保全する「SUBARUの森」活動に着手、地元自治体や地域社会と連携し、社会貢献活動を展開していく。試験場が整備されたことで、この活動も強化するとのことだ。
一度走ってみたいですね
自動運転技術の秘密特訓場!? スバルが新設したテストコースに潜入!
0~120km/hの速度域において先行車に追従したり、白線(区画線)を認識して操舵アシストをしたり、と自動運転技術につながる運転支援システム「アイサイト・ツーリングアシスト」をローンチしたばかりのSUBARU。
まさに自動車業界のトップランナーといえる高度運転支援技術を磨くためにテストコースを新設しました。2017年11月より運用開始予定、いまだ同社の吉永泰之社長さえ訪れたことがないというできたてホヤホヤのコースを見学することができたのです。
これまで主に冬季試験を行なっていたスバル研究実験センター美深(びふか)試験場は白樺に囲まれた美しいテストコースですが、そこに新設されたのは信号のある交差点やラウンドアバウトなどを配置した市街地路。そして、従来からの高速周回路は高速道路を模した設定にリニューアルされたのです。
全長4.2kmの高速周回路を、実際に走行することができました。
インターチェンジやサービスエリアを想定した「分合流路」やパーキングエリアのようなスペースは、たしかに「どこかにありそう」な雰囲気。また、本コースに新設されたという「緩やかなカーブ」は、車線維持支援システムの熟成に役立ちそうな微妙に変化している点が、いかにもテストコースといった雰囲気。
さらに、北米のフリーウェイを模した「コンクリート舗装路」を新設するなど、グローバル展開を目指すアイサイト・テクノロジー進化を支える重要な試験場になりそうです。
2020年には自動車線変更機能を実装することを目指しているSUBARUですが、そうした技術開発も考慮して4車線の道路を想定した「多車線路」も新設しているのも注目です。
これまで磨き上げてきた高速道路での運転支援システムとは異なるフェイズの、市街地における運転支援・自動運転技術の開発も美深テストコースの役割となります。
そのために新設されたのが、片側1車線・対面通行を想定した市街地路です。信号機や標識は日本で使われているタイプですが、左側通行と右側通行に対応できそうな配置で、信号機については雪国仕様の縦型も設置されているのが印象的。土地柄、積雪によって白線が見えない状態での試験も可能となっています。
また、信号がない交差点として今後の普及が期待されている「ラウンドアバウト(円形交差点)」も再現されています。こうしたシチュエーションでのクルマ同士の交渉など、様々なテストが行なわれうことが期待されます。
上から見ると、漢字の「田」のような形をしている市街地テストコース。現時点では道路があるだけですが、将来的には建物を置くことで、リアルワールドに近づけたテストができるようにしていきたいと話を聞くこともできました。
そのほかプリクラッシュブレーキの試験を行なうことのできる試験路(直線路)には交差点を模したデザインを追加することで、交差点での飛び出しなど様々な事故シナリオに対応した開発もできるようになっています。また、直線路を伸ばし、プリクラッシュブレーキをテストできる速度域を高めているのも「究極の安全」を目指すというSUBARUの強い意思を感じさせます。
さらに、作業や執務を行う「業務棟」を建て直すなど設備を充実させたことも開発を加速させることでしょう。
SUBARUの目指すドライバーファーストでの安全を実現する運転支援技術、その進化と高度化に期待が高まる美深テストコースのリニューアルです。
(写真:SUBARU/門真 俊 文:山本晋也)
スバルが自動運転車のテストができる試験場を開設!
インターチェンジやサービスエリアを想定したテストも可能
旭川市と稚内市のほぼ中間に位置する北海道美深町(びふかちょう)。昨年の平均気温5.5度、最低気温はなんとマイナス30.7度という、日本でも屈指の寒さを誇るこの町に、国内最北端の自動車試験場「スバル研究実験センター美深テストコース」がある。
もともとは、SUBARUが1977年から美深町内で冬季試験を実施したのが始まりで、その後、寒冷地における性能評価や雪上試験などを目的とした開発拠点として、1995年に美深町の仁宇布(にうぷ)地区に美深試験場が開設された。これまでは冬季のみの使用だったが、これからの自動運転時代を見据え、同コースがアイサイトや自動運転などの開発に活用されることになり、改修がスタート。2017年11月からの本格運用を前に、報道陣に公開された。
試験場は、全長4.2kmの高速周回路と、市街地路、その他の試験設備で構成。従来から設置されていた高速周回路に、都市間高速道路本線にある「緩やかなカーブ」、インターチェンジやサービスエリアを想定した分合流路、4車線道路を想定した多車線路、北米のフリーウェイを模したコンクリート舗装路が新設されている。写真は、サービスエリアの分合流路。長方形のアスファルト部分が、サービスエリアに該当する場所だ。
また市街地路では、実際の交差点を模したエリアや、欧州に多いラウンドアバウトを再現したエリアを設置。信号は本物と同じように稼働していた。今後は必要に応じて建物などを設置していき、実際の街並みのようにしていくそうだが、見学会に訪れた地元・仁宇布地区の方からは「コンビニを作ってほしい」と言われたとか。リアル“トミカタウン”のようで楽しそうな気もするが、「利用するお客さんがいらっしゃらないので……」と丁重にお断りしました、とのこと。
そのほか敷地内には事務棟があるが、あえて宿泊施設は設けず、スタッフは約1時間掛けて街から毎朝通勤している。当初は宿泊施設を作る考えもあったそうだが、この1時間の通勤においてさまざまな気候、路面状況のなかでクルマを走らせることが、クルマの評価に役立つのだという。往復2時間の通勤が、スバル車にリアルワールドでの安全、安心、愉しさに繋がっているのだ。
今後SUBARUでは、新しいテストコースをフル活用し、2020年に自動車線変更機能、さらに交差点での衝突を防ぐ技術など、自動運転化時代を見据えたアイサイトの進化を加速させていく。目指すのは「自動車事故ゼロ=究極の安全」。さらに自動運転=無人運転ではなく、SUBARUらしく、あくまでもドライバー中心の安心で愉しい自動運転技術を開発していくということ。スバリストも納得の自動運転技術が生まれることに期待したい!
スバル 美深試験場に高度運転支援技術テストコースが完成。2017年11月より運用開始
スバルは、スバル研究実験センター美深試験場(北海道中川郡美深町)に、高度運転支援技術のためのテストコースを新設した。今後の運転支援技術の高度化に向けて、2017年11月より運用を開始する。
1995年に開設した美深試験場は、寒冷地における性能評価や雪上試験などを目的とした開発拠点となっていて、総敷地面積361ヘクタールの中に、各種試験路やハンドリング路のほか2003年には高速周回路を増設し、さまざまな試験を実施している。今回新設した美深試験場の「高度運転支援技術テストコース」は、既設のコースをベースに、より実際の道路に近づけるように見直して建設されたもの。全長4.2kmの高速周回路は既存のものをベースに高速道路本線にある緩やかなカーブを新設。またインターチェンジなどを想定した分合流路や多車線路、北米のフリーウェイを想定したコンクリート路なども新設されている。また市街地路では対面通行を想定したコースや、右折レーンの有無に加え導流帯のある交差点、ランドアバウトなどを再現。これらのテストコースを活用することでスバルは、高度化していく運転支援技術に必要な技術開発をさらに加速させていく予定だ。
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富士重工 | 日記
Posted at
2017/10/22 20:53:25
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