2017年11月07日
どうにか下方修正を最小限に抑えたいね…
スバルの新時代スポーツ「VIZIV Performance CONCEPT」は非電動化!? 【東京モーターショー2017】
ボンネットダクト+4本出しマフラーに期待大
「第45回 東京モーターショー2017」にて、スバルは「NEW SUBARU STORY~モノをつくる会社から、笑顔をつくる会社へ」 をコンセプトにブースを展開。もっとも注目を集めたのは、世界初公開となる「VIZIV PERFORMANCE CONCEPT」だ。
VIZIVとは「Vision for Innovation」を語源とする造語で、「革新のための未来像」という意味を表している。2013年のジュネーブモーターショーで初めてVIZIVコンセプトが公開されてから、モーターショーに合わせてVIZIVと名の付くコンセプトカーを出展してきたスバル。そのVIZIVコンセプトの最新モデルとなるのが今回公開となったVIZIV PERFORMANCE CONCEPTだ。
VIZIVシリーズは、安心で愉しいクルマづくりの将来ビジョンを具現化したシリーズとなっているが、今回、同シリーズ初となるセダンボディを採用。スバルが追求していく「走る愉しさ」をスポーティに表現したモデルとなっている。 張り出したフェンダーや迫力満点の4本出しマフラー、そしてスバルのターボモデルでは代々象徴的な存在として装備されているボンネットダクトまでも再現されている。
今回のVIZIV Perfomance CONCEPTはEVともハイブリッドともアナウンスされておらず、おそらく従来のシンメトリカルAWD+ターボを踏襲しているものと思われる。 まさに、SUBARUの提唱する安心と愉しさを最大限のパフォーマンスで楽しめることを予感させる。
レガシィやインプレッサなどのスバルの走りを象徴するモデルを意識しつつ、現行車に共通するデザインフィソロフィーである「DYNAMIC×SOLID」を取り入れ、「安心と愉しさ」を表現。さらに、性能を向上させた次世代アイサイト、2020年に実現を見込む高度運転支援技術を採用し愉しさを支える安全をスポーツモデルにも積極的に取り入れていくことを感じさせる。
これまではBRZやWRX STIといったMTモデルにはアイサイトが搭載されなかったが、是非今後はMTモデルへも採用を期待したい。
【主な仕様】
ボディサイズ(全長×全幅×全高):4630×1950×1430 ホイールベース:2730mm タイヤサイズ:245/40R20 乗車定員:5名
【東京モーターショー2017】スバル ヴィジヴ パフォーマンス…ラガーマンのタックルする瞬間[デザイナーインタビュー]
SUBARU(スバル)ブースに展示されている『ヴィジヴ・パフォーマンスコンセプト』。これまでのヴィジヴシリーズはSUVやクロスオーバータイプだったが、今回は4ドアセダンが選ばれた。
ヴィジヴ2以降のヴィジヴシリーズのすべてを監修してきたスバル商品企画本部デザイン部主幹の河内敦さんによると、「今回は違うアプローチです」ということなので、具体的に話を聞いてみた。
◇ダイナミックソリッドの“ソリッド”を強調
----:これまでヴィジヴ・コンセプトシリーズはSUVやクロスオーバーが多かったのですが、今回は4ドアセダンが選ばれました。その理由を教えてください。
河内氏(以下敬称略):これまで我々は、安心と楽しさという切り口で、スバルと一緒にどういう楽しみ方が出来るか、どういう経験が出来るかということや、家族の安全を求めて進めてきました。
我々がお客様に提供する価値は安心と楽しさです。それをデザインフィロソフィーに落とし込んで、“ダイナミックソリッド”としています。これは、極端にいうとソリッドは安心の部分。我々のエンジニアリングがぎゅっと高密度に詰まった商品。そして、ダイナミックは楽しさの部分を指し、お客様自身がダイナミックに遊んで欲しい、ワクワクして欲しいという願いを込めてダイナミックソリッドと名付けています。
そのダイナミックソリッドを、ヴィジヴ・コンセプトでどう表現してきたかというと、これまではソリッドが割と強い感じだったのでSUV系が多かったのです。
そこで今回は走る楽しさをきちんと提供しようと考え、ダイナミックな要素が多いコンセプトカーを作りました。
以前は運転が楽しいということが危ないことにつながるというイメージがありました。しかし今、我々にはアイサイトを中心とした高度運転支援システムがありますので、そういう技術を用いることで安心して、ドライビングが楽しめるという考え方で、今後クルマを作っていきたいと思っています。それを表現したのがこのヴィジヴスポーツコンセプトなのです。
----:運転の楽しさを伝えるという意味ではスバルには『BRZ』もありますね。
河内:はい。ただ、我々には『WRX』や『B4』などもあり、そちらが中心です。そこで4ドアセダンをベースに開発しました。
◇ラガーマンのタックルする瞬間をイメージ
----:すごく塊感のあるデザインですね。
河内:いろいろ考えたのですが、グランドツーリングというよりは、パフォーマンスをイメージさせようと、空気を“ガーっ”と吸っていかに力を地面に蹴り出す、エネルギーを放出するイメージを表現しました。例えばスポーツ選手だとラガーマンがタックルする瞬間や、スタートする瞬間。そういう動き出す瞬間を表現したかったのです。
流麗なクルマはいくらでもありますが、今回はかっちりした中で動きを出しています。なかなか微妙なさじ加減が難しかったのですが、そこを目指してデザインをトライしました。
----:そういったイメージは特にフェンダー周りで感じさせますね。
河内:ボディはかっちりした感じで削いだイメージですが、フェンダーは内側から圧力がかかったイメージです。さらに、クルマ全体も少し前傾姿勢になっていて、それで四輪で蹴り出す瞬間を表現しています。
ホイールアーチ周りはこれまでのヴィジヴでもモチーフとして使ってきましたが、以前はプロテクターの要素だったのに対し、今回は空力パーツとして考えています。白いランプがついているところはフィン形状で、エアスタビライザー効果を期待しています。また、ホイールアーチの中の空気を綺麗に抜くために、後ろ側にスリットをつけてもいます。形状は六角形なのですが少し前傾させることで、転がる瞬間を感じさせているのです。
◇六角形のグリルはすべての面につながっている
----:六角形のフェンダーはとても新鮮です。
河内:実はこれはグラフィックだけではなく、断面の形に合わせてあり、ボディ自体もフロントグリルの六角形からつながっています。つまり、角が全部の面につながっているのです。ただ単に平面に六角形を加えたのではなく、形に合わせて出来ています。本当に面構成は大変でしたが、きちんと整理してしっかり構築したボディを作り上げました。
----:フロントもとても特徴的ですが、どのような思いでデザインされたのでしょう。
河内:ヘキサゴングリルとコの字のヘッドランプというスバルが持つデザインの特徴は踏襲していますが、少し軸を前よりにして、顔を下げていますので、フェンダーからエネルギーがぐっと構えているような動きを出し、迫力、前進感を醸し出しています。
セダンはなかなか特徴が出しにくいので、変にキャラクターラインを入れたりしがちです。しかしヴィジヴスポーツコンセプトでは、きちんと塊と肉付けによる立体構成で特徴を上手く出せないかと挑戦しました。
最初にもお話ししましたが、滑らかなクルマはいろいろとありますが、スバルはそうではなく、しっかりと立体構築されたボディにより、駆動力をきちんと感じさせて、乗っている人が安全な感じするものを目指しているのです。
東京モーターショーに展示された100台限定の特別なBRZ! 手に入れるなら11月12日まで
展示モデルは限定100台の特別なモデル
東京モーターショー2017のSUBARUブースでS208と並び、ひときわ注目を集めた展示車両が、BRZ STI Sportだ。このモデルはレヴォーグに続き、STIの手がけるライン生産車両の第2弾となる。
展示車両はXVに使用されているボディカラー「クールグレーカーキ」をまとった「STI SportクールグレーカーキEdition」で、限定100台の特別なモデルだ。受注が多い場合はS208同様抽選販売となるとのこと。
ボディカラーはこのクールグレーカーキのほか、クリスタルホワイト・パール、ピュアレッド、アイスシルバー・メタリック、ラピスブルー・パール、ダークグレー・メタリック、WRブルー・パール、クリスタルブラック・シリカの7色が標準色として設定され、こちらは限定数の設定のないカタログモデルとなる。
BRZ STI Sportはすでに発売中の「GT」をベースにSTIの手がける強靭でしなやかな走りを実現する足まわりのほか、特別な内外装が与えられているのが特徴。 足まわりではGTグレードに採用されているSACHS(ザックス)ダンパーをSTI Sport用に専用セッティングし、これにあわせたコイルスプリングを組み合わせる。
さらに、このフットワークを最大限に活かすため、STIオリジナルの剛性アップパーツであるフレキシブルVバーと、フレキシブルドロースティフナーフロントも装備。ボディ剛性を向上させつつ、適度ないなしを与えることで、STIチューニングのしなやかな走りを実現しているのだ。
ちなみに、フレキシブルVバーはSTI Perfomanceパーツとは異なり、カラーリングをブラックとし、エンジンルーム内をシックに魅せるこだわりもSTI Sport専用となる。
さらに、ばね下荷重の低減に効果的なSTI Sport専用18インチアルミホイール(ブラック塗装)を採用。乗り心地や軽快なフットワークに一役買っている。これに組み合わされるタイヤはミシュラン パイロットスポーツ4が与えられ、チューニングされた足まわりによって最大限のパフォーマンスを発揮する。
STI Sportはコンプリートモデルにも引けを取らない特別感のあるエクステリアにも注目したい。フォグランプを廃し、飛行機の翼をイメージしたフロントバンパーを強調する専用デザインや、スポーティさを強調するブラックのドアミラーやシャークフィンアンテナのほか、ワンポイントとしてBRZエンブレムやハイパフォーマンスを主張するSTIエンブレムが添えられる。STIロゴ入りの専用フロントフェンダーガーニッシュは空力も考慮された専用デザインとなっている。
最上級グレードに相応しいインテリアは、レヴォーグのSTI Sport同様ボルドーレッドを随所に配している。シートはアルカンターラと本革を組み合わせたシートで、スポーツカーらしく、あえてフルレザーは採用しなかったそうだ。冬場でも快適なドライブを提供するシートヒーターも備わる。
メーターパネルは専用TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが付き、エンジン始動時にはSTIのロゴが表示される心憎い演出もされるのだ。 メーターバイザーとショルダーパッドには、こだわりのグランリュクスを採用。あえてアルカンターラとせず、手触りなどにもとことんこだわっている。
高触感革の本革巻ステアリングホイールはBRZのコンプリートカー「tS」にも採用されたこだわりのアイテムで、ステアリングスポーク部分には専用のダークキャストメタリック加飾を採用し、スポーツマインドを高める。ほかにもパワーウインドウスイッチパネルやエアコンスイッチパネルには専用のピアノブラック調加飾を採用し、最上級グレードらしい質感が与えられている。
BRZの最上級グレードとして新設定されたSTI Sport。スポーツカーの走りにSTIエッセンスを投入し、磨きをかけ、さらに質感の高いインテリアや特別感のあるエクステリアでより魅力的なスポーツカーに仕立てられている。是非会場でいち早く実車を見て、触れることをお勧めする。
なお、クールグレーカーキエディションの抽選受付申し込み期間は11月12日までとなっている。
スバル、販売台数過去最高も2期連続の最終減益…タカタ関連の特損影響 2017年4-9月期決算
SUBARU(スバル)は11月6日、2017年4~9月期(第2四半期累計)の連結決算を発表。全世界販売台数で過去最高を記録するなど、売上は好調だったものの、タカタエアバッグ関連の特別損失などが影響し、2期連続の最終減益となった。
全世界販売台数は、前年同期比3.8%増の53万1000台。国内販売は軽自動車が前年を下回ったものの、『インプレッサ』や『XV』など、登録車が順調だったことから、同21.0%増の8万2000台となった。海外販売も北米を中心にインプレッサや『フォレスター』が好調に推移し、同1.1%増の44万9000台。売上高はこれら販売台数の増加や為替変動などにより、同6.9%増の1兆6863億円となった。北米販売台数は9期連続、全世界販売台数および海外販売台数は6期連続で第2四半期累計期間として過去最高を記録した。
営業利益は同1.7%増の2121億円。米国の金利上昇に伴う販売費を中心とした諸経費等および試験研究費の増加があったものの、為替変動や売上構成の改善などが利益を押し上げた。経常利益は同6.6%減の2127億円、当期純利益は、エアバッグ関連損失引当金813億円を特別損失として計上したことなどから同48.1%減の850億円、2期連続の最終減益となった。
通期業績見通しは、為替変動などがあるものの、販売台数の減少などを織り込むことから下方修正。売上高3兆3800億円(前回予想比-400億円)、営業利益3800億円(-300億円)、経常利益3820億円(-280億円)、純利益2070億円(-215億円)とした。なお前提為替レートは1ドル111円(+1円)、1ユーロ128円(+8円)とした。
スバル世界販売、3.8%増の53万台と過去最高 2017年度上半期
SUBARU(スバル)は11月6日、2017年度上半期(4~9月)の世界新車販売の結果を公表した。総販売台数は過去最高の53万1300台。前年同期比は3.8%増だった。
市場別実績では、主力の米国が33万3200台。前年同期比は1.9%増だった。米国では、新型『クロストレック』(日本名:『XV』)、新型『インプレッサ』を中心に、販売を伸ばす。
日本国内は8万2300台。前年同期に対して、21%増と大幅なプラス。その内訳は、登録車が28.1%増の6万7300台。新型XVをはじめ、『レヴォーグ』や『WRX』が牽引役を果たす。軽自動車は、3.2%減の1万5100台と、前年実績を下回った。
一方、中国は1万3800台にとどまり、前年同期比は36.7%減と減少傾向にある。スバルによると、他社の新型車導入や値引き攻勢により競争が激化し、厳しい販売状況が続いているという。欧州も1万7800台にとどまり、前年同期比は3.3%減と落ち込む。
スバルの2016年度の世界新車販売台数は、106万4500台。前年比は11.1%増だった。
スバル 吉永社長「米国の勢いは持続しているが健全性優先」…通期営業利益を下方修正
SUBARU(スバル)が11月6日に発表した2018年3月期の第2四半期累計(4~9月期)連結決算は、円安影響や日米での新モデル販売が順調だったことから、営業利益は前年同期比2%増の2121億円となった。
通期の業績予想については、販売環境の悪化している米国などの計画を下方修正し、営業利益は300億円減額の3800億円(前期比8%減)に見直した。
第2四半期累計のグローバル販売は4%増の53万1300台で、この期としては6年連続で過去最高となった。主力の米国が2%増の約33万3000台と堅調だったほか、『インプレッサ』や『XV』の新モデル投入によって日本も21%の大幅な伸びになった。
為替は1ドル111円で、前年同期から4円の円安となり、営業損益段階での為替変動影響は214億円の増益だった。売上高は7%増の1兆6863億円、純利益はタカタ製エアバッグのリコール関連費用813億円を特別損失に一括計上したことから、48%減の850億円と大幅減益になった。
通期予想は、米国でのセダン系の販売環境悪化などを反映して同国や中国の販売計画を下方修正し、純利益については従来予想より215億円減額の2070億円(前期比27%減)に見直した。完成車検査の不正にからむリコール費用については営業損益段階で100億円と、多めに見込んだという。グローバル販売計画は、米国で約2万台下方修正するなど、従来比で37万600台少ない106万7900台(3%増)としている。
記者会見した吉永泰之社長は米国での販売について「先月まで71か月で前年実績を上回り、勢いは持続している。インセンティブで当初計画を達成できないこともないが、健全性を優先していきたい」と語った。また、完成車検査の不正問題については、「お客様からの信頼を取り戻すよう全力で取り組みたい」としたうえで、国土交通省に対し「本日から1か月後をめどに、再発防止策などを報告する」と明らかにした。
無資格検査の問題と販売台数見通しの下方修正で、快進撃を続けてきたスバルに逆風
SUBARU(スバル)は11月6日、2017年度第2四半期(4~9月期)連結決算についての記者会見を開いた。いつも笑顔を見せながら会見に望んでいた吉永泰之社長も、今回ばかりは全くの笑顔を見せず、終始厳しい表情だった。
冒頭、先日発覚した無資格者による完成車検査問題に対して陳謝し、現状について報告した。「10月30日、31日に国土交通省による当社の製作所への立ち入り検査がありまして、現状は改善された完成検査が実施されていることを確認いただきました。また、4項目の業務改善指示を頂戴し、取り組みを開始したところです」
その中で、4項目目の過去からの運用状況、事実関係の詳細、再発防止策等について、同社から全く独立した専門家、弁護士事務所が調査し、それを基に原因究明と適切な再発防止策を検討して、1カ月をメドに国土交通省に報告するそうだ。
吉永社長は会見の中で、無資格者による検査問題の対策費用を当初の2倍の100億円にすると公表し、その理由についてこう述べた。「50億円が上限だというように現場がならないように、お客さまの信頼を回復することを最優先に考え、倍の100億円にした。ですからやり方を変えたとか、台数が変わったということではない」
また、その国内販売への影響について、吉永社長は「見通せない。非常に重く受け止めている」と述べ、業績見通しに織り込むことをしなかった。2017年度の国内販売計画は16万7000台で、前年度よりも8000台伸びるものの、当初計画よりも5000台下方修正した。
同時にグローバルの販売計画も従来の110万5500台から106万7900台に引き下げた。米国で約2万台、中国で約1万2000台下方修正した。「米国については、インセンティブを積み増して無理矢理販売を伸ばそうとすれば、当初目標の67万台はいくと思うが、それをやると今までのスバルのビジネスモデルが壊れてしまう。経営の健全性を優先した」と吉永社長は話し、あえて目標を引き下げた。
一方、中国については、現地生産をしていないこともあり、「これまで完成車の輸出で拡販に取り組んできたが、想像以上の値引き競争で、1台当たり80~100万円の値引きは当たり前。そこにあえて突っ込んでも意味はないということで、数を追うことをしなかった」(吉永社長)。そんなに値引きをするのなら、他の地域で販売したほうが得策と考えたわけだ。
2011年6月に社長に就任以来、スバルは常に右肩上がりで販売を伸ばし、目標を軽々とクリアしてきたスバル。こんなことはスバルの歴史を振り返ってもなかったことだ。いずれにしても今回、吉永社長になって初めて逆風が吹き始めたと言っていい。それだけに、“強運の持ち主”である吉永社長がこの2つの問題をどう乗り切っていくか要注目だ。
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富士重工 | 日記
Posted at
2017/11/07 20:17:39
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