2017年12月19日
メーカーが3年かけるとこうなるのか…
3年かけてレストア ポルシェミュージアム、最も古い911を公開
ポルシェAGが運営するポルシェミュージアムは12月18日、3年をかけてレストアした最古の「911」をコレクションに加えるとともに、2018年4月8日までの間、「911(901 No.57)- レジェンドのテイクオフ」と題した特別展示で披露すると発表した。
新たにコレクションに加わった「901」は、356の後継モデルとして登場した「901」。ポルシェは当初、911を901としてリリースしたが、発売から数週間で商標権の問題から名称変更を余儀なくされた。その時点まで生産されたモデルは「901」として生産され、販売時には911の名称で売られることになった。
今回レストアされた車両は、モデル名が変更される前の初期の901。豊富なコレクションを誇るポルシェミュージアムもこれまで保有してなく、非常に貴重な車両である。発見されたのは2014年。アンティークやコレクターズアイテムに関する番組を制作していたドイツのテレビクルーが長年車庫に眠っていた物品を評価していた際に、2台の911と出会ったのだという。そこでポルシェミュージアムに問い合わせをしたところ、車体番号などからそのうちの1台がモデル名が変更になる前のモデルだと判明した。ポルシェミュージアムは社外の専門家が査定した価格でこの2台の911を購入し、レストアを実施した。
なおレストア期間が3年にも及んだ理由は、あえて復元作業に手間のかかる方法を採用したため。それは交換よりも修理を優先するというポルシェミュージアムならではのレストアに対する思想の表れによるものだ。レストアでは、錆びついた車両を元の状態に戻すプロセスにおいてパーツ交換を最小限にとどめ、できるだけ元のものを利用する方法を選んだ。エンジンおよびトランスミッションのほか、電装品やインテリアは、どれも同じ原則に基づいて修理が施されているという。
ポルシェは、独フライグルク・アム・ネッカーにポルシェ・クラシック・ワークショップ(レストア工場)を構えており、そこでクラシックモデルのレストアを行なっている。ここでは博物館のコレクションのみならず、顧客向けのレストア事業も行っている。レストアでは、コンポーネントの品質および特性に関して厳しい要件を設定し、作業は正確に文書にて記録を行う。フルレストアに対しては証明書の発行も行っている。
またポルシェ・クラシックは、ヴァイザッハのポルシェ開発センターやオイルメーカーと共同で、クラシックモデル用のモーターオイルの開発・販売なども行っている。356や914、初期の911などにも対応し、コルク製シールや鉛を含有するベアリングといった部品に対して高い保護性能を確保するなど、クラシックモデルのコンディションを保つ配慮がなされている。なおレストアサービスの提供やクラシックモーターオイルの販売はドイツのみならずグローバルに展開され、もちろん日本市場もその対象となっている。
ポルシェ、最古の911である「901」をミュージアムに収蔵 復元に3年要す
もくじ
ー 希少な「901」 もっとも若いナンバー
ー 「No. 57」発見の背景 支払った額は?
ー 交換より修理優先 可能なかぎりオリジナル
希少な「901」 もっとも若いナンバー
ポルシェが運営する「ポルシェ・ミュージアム」は、3年をかけてレストアした最古の911をコレクションに追加し、2017年12月14日から2018年4月8日までの間、「911(901 No. 57) レジェンドのテイクオフ」と題した特別展示で披露する。
この赤いクーペは、1964年に初の量産スポーツモデルとして生産された1台であり、当時は901の名で知られていた。誕生からちょうど50年が経過したタイミングでポルシェ・ミュージアムは偶然にもこのレアなモデルに出会うと、元の状態にレストアすることを視野に入れてその購入を決断した。
ポルシェは当初、356の後継モデルを901というモデル名で開発し、一般に披露。ところが1964年の秋、生産開始からわずか数週間で、このクーペは商標権の問題によって名称変更を余儀なくされ、911というモデル名を名乗ることになった。
そのため、その時点までに生産された車両は全て901とされたものの、販売時には911の名称が用いられた。ポルシェのファクトリーコレクションには、このレアなモデルが50年間にわたって欠如していたのだ。
「No. 57」発見の背景 支払った額は?
2014年、アンティークやコレクターズアイテムなどに関する番組を制作していたドイツのTVクルーが長年車庫に眠っていた物品を評価していた際、1960年代に生産された2台の911に出会った。
そこでポルシェ・ミュージアムに何度か問い合わせてみると、その2台のスポーツカーのうち車台番号が300.057の1台は、モデル名が変更になる前の貴重な車両であることが判明した。
ポルシェ・ミュージアムは、社外の専門家が査定した価格(この赤い個体が10万7000ユーロ、もう1台のドナー用が1万4500ユーロ、「クリストフォーラス誌」2015年3号より)でこの2台の911を購入することにした。
ポルシェが生産した重要なクラシックカーコレクションにはいくつか足りない部分があったが、ポルシェ・ミュージアムはこの2台を購入することによって重要なピースが埋まったのだ。
交換より修理優先 可能なかぎりオリジナル
この車両を購入した決定的要因のひとつは、それまでに1度もレストアを受けた履歴がなかったため、ミュージアムの専門家がオリジナルコンディションに復元する良い素材であると考えたから。
このひどく錆びついたスポーツカーを元の状態に戻すまでには、異なる車両から取った純正のボディパーツを使用するなどしたため、合計で3年もの年月を費やした。
エンジンおよびトランスミッションのほか、電装品やインテリアは、どれも同じ原則に基づいて修理が施されている。パーツ交換を最小限にとどめ、できるだけ元のものを利用するというのがその原則。
「ポルシェ・ミュージアムが歴史的に重要なスポーツカーを蘇らせるためにこれほど長い時間を要したのは、あえて復元作業に手間のかかる方法を採用したためです」とポルシェは説明する。
現存最古の911、ポルシェミュージアムに収蔵…「901」と呼ばれた1964年生産車
ポルシェは12月18日、現存する最古のポルシェ『911』のうちの1台を、ドイツのポルシェミュージアムにファクトリーコレクションとして収蔵した、と発表した。
この赤いクーペは、1964年に初の量産スポーツモデルとして生産された1台。当時はポルシェ『901』と呼ばれていた。ポルシェは当初、『356』の後継モデルを901というモデル名で開発。ところが1964年秋、生産開始からわずか数週間で商標権の問題(プジョーが中央に「0」を持つ3桁のモデル名を商標登録していた)によって、名称変更を余儀なくされ、911を名乗ることになった。そのため、その時点までに生産された車両は全て901として生産されたものの、販売時には911の名称に変更されている。
ポルシェのファクトリーコレクションには、このレアなモデルが50年間にわたって欠如していた。誕生からちょうど50年が経過したタイミングでポルシェミュージアムは偶然にもこのレアなモデルを発見。元の状態にレストアすることを視野に入れて、購入に至ったという。
この車両を購入した決定的要因のひとつは、この車両が過去に一度もレストアを受けた履歴がなかったため。ミュージアムの専門家がオリジナルコンディションに復元する良い素材であると考えたからだという。ひどく錆びついたスポーツカーを元の状態に戻すまでには、異なる車両から取った純正のボディパーツを使用するなどしたため、合計で3年もの年月を費やし、完璧なランニングコンディションに仕上げた、としている。
ポルシェ 最古の911をポルシェミュージアムで特別展示
ポルシェは2017年12月14日~2018年4月8日までの間、ポルシェ ミュージアムで3年をかけてレストアした最古の911を、「911(901 No. 57)- レジェンドのテイクオフ」と題した特別展示で披露する。
今回コレクションに追加されたレッドカラーのクーペは、1964年に初の量産スポーツモデルとして生産され、当時は901の名で知られていた1台。誕生からちょうど50年が経過したタイミングで、ポルシェ ミュージアムは偶然にもこのレアなモデルに出会ったそうで、元の状態にレストアすることを視野に入れ購入が決断されたという。
ポルシェは当初、356の後継モデルを901というモデル名で開発し一般に披露。ところが1964年の秋、生産開始からわずか数週間で、商標権の問題によって名称変更を余儀なくされ、911というモデル名を名乗ることになった。ここまではポルシェファンの間ではよく知られた話だ。
そのため、その時点までに生産された車両は全て901として生産されたものの、販売時には911の名称が用いられるというイレギュラーな状態となっていた。じつはポルシェのファクトリーコレクションには、このレアなモデルが50年間にわたって欠如していたのだ。
2014年、アンティークやコレクターズアイテムなどに関する番組を制作していたドイツのTVクルーが、長年車庫に眠っていた物品を評価していた際、1960年代に生産された2台の911に出会った。そこでポルシェ ミュージアムに何度か問い合わせてみたところ、2台のうち車台番号が300.057の1台は、モデル名が変更になる前の貴重な車両であることが判明したそうだ。
ポルシェ ミュージアムは、社外の専門家が査定した価格でこの2台の911を購入することにした。ポルシェが生産した重要なクラシックカーコレクションにはいくつか足りない部分があったが、ポルシェ ミュージアムはこの2台を購入することによって重要なピースを埋めることになったわけだ。
この車両を購入した決定的要因のひとつは、それまでに一度もレストアを受けた履歴がなく、ミュージアムの専門家がオリジナルコンディションに復元する良い素材であると考えたからだった。ひどく錆びついたスポーツカーを元の状態に戻すまでには、異なる車両から取った純正のボディパーツを使用するなどしたため、合計で3年もの年月を費やしている。
レストアする際に原則とされたのが「パーツ交換を最小限にとどめ、できるだけ元のものを利用する」という点だった。エンジンおよびトランスミッションにとどまらず、電装品やインテリアについても、どれも同じ原則に基づいて修理が施されている。
ポルシェ ミュージアムが、歴史的に重要なスポーツカーを蘇らせるためにこれほど長い時間を要したのは、あえて復元作業に手間のかかる方法を採用しても、極力オリジナルの状態を保とうとしたためだった。
本件に関する問い合わせはポルシェ ホームページまで。
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ポルシェ | 日記
Posted at
2017/12/19 00:19:27
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