「禁断のタイヤ鳴らし」で焦る石井昌道! V-OPT新キャラ誕生か!?【スバル・フォレスター試乗】
ユーチューバー!?になった「VIDEO OPTION CHANNEL」(V-OPT)。新作、アーカイブ、D1-GP…と日々、編集作業に奮闘中。そんな中、新たなコンテンツを求めて取り組んでいるのが「新車試乗会」の撮影です。
早速、新プラットフォームが話題の「スバル・新フォレスター」の試乗会へ出動しました。インプレッションしていただくのは「走れる知性派モータージャーナリスト」としてご活躍の石井昌道さん、V-OPT初登場です!
ターボ仕様が消えた新フォレスター。試乗したグレードは、2.5L・DOHC(ガソリン車)の「Premium」と2L・DOHC直噴+e-BOXCER(モーター)の「Advance」です。
本日のテストコースは普段は自転車用として使われているクローズド・コース、パッと見はどこかの峠のようですね。
「新プラットフォーム『SUBARU GLOBAL PLATRORM』はスバルらしいスポーティな感覚で、安定感の高さがいいですね。今までのも良かったけど、さらに洗練された感じ!」と石井さん、お気に入りのようで、峠をけっこう元気よく攻めています。
「あ・・・タイヤ鳴らしちゃダメって言われてたんだ(汗)」・・・石井さん、映像に証拠が残っちゃいました。しかも全国に公開されてしまいました!(笑)
「ヒルディセント・コントロール」という、悪路走行時にブレーキを使わずに車速を一定にコントロールしてくれる新機能説明などは、石井さんらしい、分かりやすいホンネのレポートとして語ってくれた全開試乗動画をご覧ください。
と、動画内容は真面目なのですが、ところどころにV-OPTらしい?テロップが出てきます。そんな、OPTION誌の「テスト・オン・ロード」的な、新型車のちょっと真面目で役に立つ動画も今後、V-OPTチャンネルで公開していきますのでお楽しみに! チャンネル登録もよろしくお願いいたします。
(永光やすの)
VIDEO
エンジンや安全装備を刷新! 中身は劇的に変化したスバル新型フォレスターのメカニズムをチェック
SUVの本質を深める進化によって愉しさと冒険心を掻き立てる
新型フォレスターは、先代と同様のボクシーなデザインを持つクロスオーバーSUVだが、エクステリアデザインから感じるイメージよりも内面の進化に注目したい。その土台となるのがSGP(スバルグローバルプラットフォーム)という新プラットフォームだ。
現行のインプレッサやXVでも知られるように、岩のような剛性感を持つシャシーとボディは、これまでの常識を覆す実力を発揮することが容易に想像できる。フォレスターのような悪路走破性を重視した地上高の高い車両でこそ、SGPが高い効果をもたらしてくれる。
FB25型エンジンの直噴化をはじめトランスミッション、AWDシステムも刷新。滑らかな走りと一段と引き上げられた悪路走破性を実現する。安全面でもツーリングアシスト付きへとアップグレードされたアイサイトにドライバーモニタリングシステムが備わり、走りも安全も、さらに実用面でも全方位でスキのないSUVに仕上げられた。
専用開発した新世代エンジンを搭載しHVも新設定
新型フォレスターのコンベンショナルエンジンでは、大幅改良されたFB25型を搭載。2016年にデビューしたインプレッサ用のFB20型に続く、次世代FB型として直噴化を行いながら90%のパーツを新設計し、環境性能と動力性能をはじめ静粛性や燃費性能、信頼性などのファクターが全方位でレベルアップしている。
エンジンのスペックとしては、ボア×ストローク94mm×90mm、総排気量2498ccは同一だが、直噴化によって圧縮比が10.3:1から12.0:1へと大幅に引き上げられ、熱効率が大きくアップ。燃料はレギュラーガソリン対応のままで、最高出力は129kW/5800rpmから7kW増しの136kW/5800rpmへ、最大トルクは235N・m/4000rpmから239N・m/4400rpmへと4N・mの増大を実現した。直噴化は圧縮行程での温度を下げる作用が高いので、高圧縮化とノッキング抑制を両立させるが、新FB25型では、燃焼改善を行うことで冷却損失も低減している。同じ混合気を燃やした場合でも、燃焼を短時間で済ませればガスの膨張力へと変換されるので出力や燃費が向上するというわけだ。
新型FB25型では急速燃焼を実現するために、吸気のTGV(タンブル・ジェネレーション・バルブ)や吸気ポートの形状、隔壁の形状を改良。ポート下面からシリンダーヘッド側にガス流れを集中させることで、タンブル(縦渦)を圧縮行程でも残し、ピストントップもタンブル流を生かすように中央部を凹レンズ状にしてある。これにより同クラスのエンジンのなかでトップクラスの熱効率を実現している。
しかし急速燃焼を行うと燃焼騒音は大きくなり、ともするとガサツなフィールになってしまう。この相反する課題を解決し、静粛性を一段と強化するために、先代ではクランクベアリングのNO.5のみに鋳込んでいた焼結合金製の補強部材をNO.1にも追加して、クランクシャフトの挙動を小さくしている。
スバル初となる熱マネージメントシステムも導入されているのも注目だ。これは、エンジン冷却水回路の出入り口を水温センサーでモニターしながら、目標水温になるよう水温と水流を制御する。効果は絶大で、JC08モードでのエンジン始動では暖機時間が4割も短縮し、燃費性能やヒーターの作動時間の短縮を実現。さらに、高出力が必要なシーンでは水温を下げてノッキングを防ぐ。
トランスミッションは改良型リニアトロニックを搭載した。新たなチェーンとプーリーによってレシオカバレッジが6.3から7.0へと10%ワイド化。加速性能と巡航時の低回転化を両立し、マニュアルモードも6速から7速に増やしている。また、トルクコンバーターも振動を吸収するダンパーの低剛性化で振動や騒音を大幅に減らすことに成功している。
堅牢なボディ構造により優れた操舵応答性と質の高い走りを実現
車体では、スバルの安全思想に基づき乗る人すべてが安心できること、動的質感の向上などをテーマに開発が行われた。プラットフォームはSGPをベースとしながら、フロントフレームの板厚アップや結合部の剛性アップなどを実施。車体剛性では横曲げで従来比100%、ねじりでは40%と大幅に向上させ、サスペンションの取り付け部の剛性を高めて能力を最大限に発揮できるようになっている。
また、アルミ製フロントフェンダーの採用でスチール比マイナス2.4kgの軽量化を実現し、前後重量バランスもよくなっている。ハンドリング性能では、操舵応答性と安定性を高次元で両立させ、世界でもトップレベルの性能を達成している。ロール剛性でも、220mmの最低地上高と、運転視界を重視した大きなガラス面積による重心高の高さという不利な要素を持ちながら、欧州競合車に迫る数値を持っている。
サスペンションはフロントをストラット方式とするが、SGPによって理想的なジオメトリーが採れるようになり、マスオフセットが大幅に縮小。マスオフセットとは、ステアリングを切ったときのサスペンションの回転軸であるキングピン軸とホイールセンターの距離のことで、従来の69.5mmから60.1mmに近づいたことで、ステアリングのレスポンスが大きく向上した。
ハンドリングのよさと実用性を両立させるため、ステアリングギヤボックスには可変ギヤレシオのVGRを採用。これはステアリングの中立付近の左右25度では15.1という穏やかなギヤ比とすることで、過敏さを抑えて直進安定性を確保しつつ、460度以上切ったときは13.5:1とクイックにすることで駐車時の取りまわし操作を向上させる。
乗り心地や振動面の改良では、リヤスタビライザーのダイレクトマウントがある。新型ではスタビライザーの支点をボディ側とし、サスペンション側はハウジング接続とすることでスタビライザー効果を高めている。また、リヤサブフレームには、非連成リヤサブフレームブッシュを採用。ブッシュの内部構造を改良してボディのロールセンターとサブフレームの弾性中心を一致させ、サスペンションの入力によるサブフレームの回転を防いでいる。この構造でサブフレームブッシュの振動吸収性を高め、振動や騒音をカットしつつボディの揺れを半減させている。
先進の運転支援機能が絶大な安心感をもたらす
衝突安全性の向上と軽量化の両立も一段と進化。世界の自動車アセスメントの総合評価で最高ランクを獲得できる性能を達成するなど、ハイレベルな総合安全性能を確保した。車体構造ではSGPによる効率のいいフレーム通しの基本骨格を持ち、高張力鋼板の使用も拡大。1500MPa(メガパスカル)級という高強度のホットスタンプ材は、従来の0%から4%へと拡大し足もとフロアの床下フレームに採用され、衝突時のキャビン変形を防止している。440MPa以上の鋼板の採用部位も従来の48%から53%に拡大。前面衝突時の衝撃吸収性を確保するため、プロペラシャフトは衝突対応型となり、105mmの収縮ストロークを設けてある。
アイサイトは、ソフトウェアの改良で機能を追加して利便性の向上を図った。ツーリングアシストがフォレスターで初搭載となり、0~約120km/hで動作する車線中央維持制御と渋滞時に先行車追従ステアリングが作動。さらに注目すべきなのが、アドバンスグレードに搭載されたドライバーモニターリングシステムだ。
これはインパネセンターバイザー上に内蔵した赤外線カメラでドライバーの顔認識を行い、あらかじめ設定しておいたシートポジションやミラー角度、エアコン設定を自動的に調整し、メーターのディスプレイやドライバーごとの平均燃費も表示するおもてなし機能だ。アイサイトとの連携では、ドライバーが走行中に一定時間以上目を閉じていたり、顔の向きが前方から大きく外れていたりするなど、眠気や不注意があると判断すると警報音や警告表示で注意喚起を行う。
また、アクセル踏み間違いブレーキを搭載するほか、ソナーを用いた後退時自動ブレーキシステム、自車の後側方から接近する車両を検知して注意を促す後側方警戒支援システムも装備されている。
スバル フォレスター 新型…上級装備のPremium[詳細画像]
SUBARU(スバル)は6月20日、新型『フォレスター』を発表した。車体構造にはSUBARU GLOBAL PLATFORM(スバル・グローバル・プラットフォーム)を採用し、クラストップレベルの快適性と安全性能を実現したという。さらに最新の先進安全装備「歩行者保護エアバッグ」と「アイサイト・ツーリングアシスト」を全車標準装備した。
新型フォレスターには、2.5リットル水平対向4気筒DOHC直噴エンジンを搭載した「Premium」「Touring」「X-BREAK」の3仕様と、2.0リットル水平対向4気筒DOHC直噴エンジンと電動技術とを組み合わせた「e-BOXER」を採用した「Advance」仕様が設定される。
ハイグレードのPremium(プレミアム)は、ダークメタリック塗装+切削光輝の18インチアルミホイール、シートヒーター(運転席+助手席+後席左右)、キーレスアクセス&プッシュスタートなど上級装備を満載した。消費税込価格は302万4000円。
ガソリンエンジンの3仕様は7月19日に発売、「e-BOXER」を採用したAdvance仕様は9月14日に発売される。
システムはありきたりでもフォレスターの悪路走破性がライバルに優るワケ
ドライブシャフトの強度のポイントがある
スバルから新型フォレスターが登場した。5代目にして「e-BOXER」と呼ばれるハイブリッドが設定されたのに対して、ついにターボエンジンのラインアップが消えたことは古くからのファンにとってはネガに思えるだろう。一部のスポーツターボエンジンを除くと、高回転まで使えないダウンサイジングターボにならざるを得ない環境にあって、ターボからモーターアシストへとシフトしていくのは、気持ちよく走るための提案として理解すべき時代といえるのかもしれない。その意味で、2.5リッターの直噴タイプへとグレードアップしたNAエンジンは燃費性能と気持ちよさについて好バランスという印象もある。
さて、フォレスターはモノコックボディのクロスオーバーSUVだが、その走破性については従来から高い評価を得ている。タイヤの対角線に合わせてローラーを配置、いわゆる対角線スタック(タイヤが空転する状態)になったときに、他ブランドのSUVではそのままスタックしてしまうが、フォレスターは前に進むことができる。そうした走破性の高さは、インターネットの動画サイトなどでも確認するこができ、多くのファンに知られている。実際、クローズドコースでの試乗においても、坂道でそうした対角線スタック状態を作ってみたが、タイヤの空転に構わずアクセルを踏んでいると、あるところで空転が止まりヌルヌルと前に進んでいく様が確認できた。
しかし、フォレスターのAWDシステムはトルクスプリット型であり、機械式LSDを備えているわけでもなければ、センターデフロックもできない。LSD効果を生み出しているのはブレーキ制御によるものであって、その点において他ブランドのクルマとはさほど違いはないはずだ。
そうした疑問を、車両実験などを担当しているエンジニア氏にぶつけてみた。その答えは理路整然としているもの。
まずスタックを脱出できる理由として「ブレーキの独立制御により空転している側のタイヤをつかむことでLSD効果を生んでいるからです」という。いわゆるブレーキLSDのおかげというわけだ。前述したように、スタック時でも空転に構わずアクセルを踏んでいくのは、クルマ側にブレーキLSDを作動させる必要があると伝えるためのドライビングテクニックだ。
とはいえ、ブレーキLSDという機能は、どのメーカーも装備しているもので珍しくはない。その中でスバルのクルマが走破性の高さを実現している理由についてうかがうと、「おそらくドライブシャフトの強度が高いことにあります。ブレーキをつかむとドライブシャフトに負担がかかりますが、シャフトの強度を上げていることなどで効果を発揮させる領域が広くなっています」と答えが返ってきた。
新型フォレスターは悪路走破性を高めるドライビングモードとして「X-MODE」を進化させた。従来モデルはシングルモードだったが、「スノー/ダート」と「ディープスノー/マッド」の2モードを設定した。スノー/ダート・モードの制御自体は従来と変わりなく、その制御にトラクションコントロール・オフを加えたのがディープスノー/マッド・モード。後者がターゲットとしているシチュエーションはタイヤが埋まってしまうほどの雪や泥道ということで、おそらくほとんどのユーザーはそうしたシチュエーションに向かうことはないだろうが、万が一ハマってしまった際に、最後の手段が残されているというのはSUVとしての安心感につながる。そして、本物志向の制御を受け止めるだけの強度を持つ駆動系がフォレスターの走破性を担保しているのである。
フォレスターの悪路走破性を体感するのは雪上位になるのかね~
ブログ一覧 |
富士重工 | 日記
Posted at
2018/07/08 13:56:17