2019年10月20日
今じゃこんなドラマ作れないからね…
「西部警察」生誕40周年記念! キミはあのマシンを覚えているか? 特別連載【File.1】
今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。・出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
ポリス・アクション・ドラマの金字塔、それが「西部警察」!
1979年(昭和54年)10月14日から、1984年(昭和59年)10月22日まで、テレビ朝日系で全236話が放送されたポリス・アクション・ドラマの金字塔「西部警察」。
凶悪な犯罪に立ち向かう西部署の精鋭・大門軍団が、爆破シーンや派手なカーアクションを繰り広げ、それまでの刑事ドラマの枠を超えたスケールの大きさで、今もなお絶大なファンからの支持を集める伝説の刑事ドラマだ。
通算5年に及んだTV放映は3部からなり、PART-Iは全126話(~1982年4月18日)、PART-IIは全40話(1982年5月30日~1983年3月20日)、そしてPART-IIIは68話に特番2話を含めた全70話(1983年4月3日~)で構成された。
その記念すべき第1&2話は「無防備都市(前・後編)」。極右の資産家に雇われた傭兵によって、米軍の南富士演習場から盗まれた多目的装甲車・レディバードが、包囲網を突破し銀座の大通りを突き進むシーンを覚えている人も多いだろう。
そして劇中で個性的な俳優陣に負けじと存在感を放ったのが、当時の日産のクルマやスズキのバイクたち。スカイラインやZ、カタナといった当時人気を集めたマシンを、007のボンドカー顔負けの特殊装備とリアルな架装を施し、大人から子供まで楽しめるポリス・アクション・ドラマに仕上げた。
本連載特集では、これらマシンの撮り下ろしカットをアルバム形式で紹介。2017年8月末に閉館となった小樽の「石原裕次郎記念館」へのオマージュを込めて、放送開始から40年を迎えた本作品のマシンの雄姿を、新規に撮り下ろしたカットで振り返る。
「西部警察」生誕40周年記念! キミはあのマシン、「マシンX」を覚えているか? 【File.2】
今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。 ・出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
西部署初代特殊車両のスカGターボ・スペシャル
PART/-I・第45話『大激走! スーパーマシン』で登場した西部警察特殊車両の第一号機。ベースは5代目・C210系スカイライン、通称“ジャパン”のスカGターボで、後期型(KHGC211)の角目ヘッ
ドライトのモデルである。
劇中では、木暮課長(石原裕次郎)の計らいで開発され、登場回では若手のリューこと桐生刑事(加納 竜)がステアリングを握ったが、主に大門団長(渡 哲也)が運転した。
助手席や後席は取り払われ、乗車定員は1名。4点式のロールケージが組み込まれたコクピットには、当時まだ珍しかったマイクロコンピューターをはじめ、警察・船舶・航空機などの各種無線と通信できる特殊無線機、レーダースピード感知器、リモートコントロール可能なサーチライト&車載カメラなど、52種類もの特殊装置を搭載している。
これらの多くは劇中の仮想仕様ではあったが、マイクロコンピューターが警視庁のデータベースとリンクしており、犯罪者リスト車両登録ナンバーの表示や都区内地図表示や最短道路標示など、後の
カーナビゲーションシステムやPATシステムなどの照会システムに繋がるようなものが設定されており、当時の最先端技術や実用化の検討がされていたハイテク装備が盛り込まれていた。
中でも注目は、フロントグリルのエンブレム脇に装備されたに着色塗料放射装置。今でいう防犯ペイントボールのようなもので、特殊塗料から発信された電波は車内モニターで確認が可能だ。他にも
遠隔起爆装置も備えており、PART-III・第47話『戦士よ さらば』で爆破され、その使命を終えた。
「西部警察」生誕40周年記念! キミはあのマシン、「スーパーZ」を覚えているか? 【File.3】
今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。
出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
大門団長駆る武装ガルウイングZ
スーパーZはマシンXに代わる「多目的特別車」で、2代目フェアレディZ(S130型)の2.8L Tバールーフ 2 by 2がベース車。ドラマの中では、木暮課長がマシンRSとともに、日産自動車と日産プリンス販売に依頼して製作…という設定となっている。
その最大の特徴は、なんと言ってもガルウイング。製作のコンセプトは、「ガルウイングを広げて走った時の優雅さの表現」と「走行中でも前後左右に自由にライフルを撃つため」の2点。油圧で開閉し、全開に要する時間は5秒。外からはマスターキーとは別のキーで開けるようになっており、コクピットにも専用の開閉スイッチを備える。
武器はフロントのボンネットにベース車のNACAダクト(エアインテーク)のスペースを利用した催涙弾発射装置を、リアの左右ダブル出しのパイプに煙幕発射装置を備える。いずれもスイッチパネルから操作が可能で、走行中に敵への攻撃や目くらましを行なえる。
中でも催涙弾発射装置は、リモコンにより上下左右に動かすことが可能で、コクピットのパネルスイッチもリアルに配置されている。
「西部警察」では、マシンXに代わるレギュラーとして“第2期”を彩ったスーパーZ。パートIIIの第14話「スーパーZ・白昼の対決」ではニセモノのZとともに富士スピードウェイを爆走。他にもドラマのクライマックスで、大門団長がスーパーZから身を乗り出すシーンを覚えている人も多いだろう。
「西部警察」生誕40周年記念! キミはあのマシン、「RS-1」を覚えているか? 【File.4】
今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。 ・出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
“軍団の司令塔”にして“史上最強”のRSターボ
「西部警察 PART-III」に登場したRS軍団は3台のR30型スカイラインで構成されていた。ここで紹介するRS-1は軍団の指揮、及び追跡・攻撃を目的とした司令塔という存在で、いわゆるフラグシップマシン。RS-2は敵の情報収集を主な目的とするマシン、RS-3は情報分析が担当…とそれぞれ役割が分担されていた。
RS-1のベースとなったのは、6代目・R30型スカイラインの初期型RSターボ。190ps(グロス)を叩き出し、「史上最強のスカイライン」の呼び名で当時の走り屋に圧倒的な人気を誇ったモデルだ。
劇中でも最強を誇ったRS-1だが、走行性能面ではテールから火を噴いて急加速するアフターバーナーで敵を追跡、攻撃面ではルーフ部に設置した2連装機銃で敵を制圧、情報収集面では敵味方識別装置やレーダーホーミング警戒装置で敵を逆探知…と、攻・守・走すべて揃った、まさにオールラウンダーなのだ。
単独でも作戦行動が可能なスペックを備えるが、乗車定員が1名のため、RS-2や3との連携プレーで敵を追い詰め、殲滅する。その勇姿が拝めるのはPART-III 第16話「大門軍団フォーメーション」。
3台のRS軍団が勢揃いし、敵を蹴散らすシーンはまさに圧巻!
当時、隆盛を誇ったスーパーシルエットのトミカ・スカイラインをイメージした、火を噴くアフターバーナーのシーンに心躍らせた人は多いと思う。外観でもRSターボのイメージカラーであった赤黒ツートンにサイドの金文字デカールも凛々しく映え、実際に販売もされたドレスアップのエアロパーツとの組み合わせで、当時の僕らの心を熱くした。まさにボンドカーも顔負け。スーパーZとはまた違った魅力を放った。
「西部警察」生誕40周年記念! キミはあのマシン、「RS-2」を覚えているか? 【File.5】
今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。
・出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
戦闘能力も併せ持つ哨戒・情報収集のエキスパート
RS軍団の次男・RS-2は哨戒・敵の情報収集を主な任務としている。特徴的なループ状のアンテナを持ち、警察無線をはじめ各種緊急無線の通信傍受が可能、なんと海外通信もOKなのだ。乗車定員も2名で、助手席の人間がダッシュボードにコンパクトに配置されたコンピューターと特殊無線機を駆使してRS-1、RS-3に処理データを伝達することが可能。
RS-1と同じパルス・ドップラー・システムや平面&側面図が得られるISAレーダー、敵味方識別装置(IFF)、距離測定機を備え、さらにセンサー信号処理装置により犯人の人数やルート、動きを読み取るなど、まさに情報収集のエキスパートとして活躍する。また、ルーフにはパトライトを装備せず、反転式の赤色灯をボディ両サイドに装備するのも大きなポイント。大型サンルーフを装着し、ルーフ部から安定して銃撃できるという特長も併せ持つ。
さらに、劇中では使われなかったが、逆ヒンジで開閉するトランクルーム内には4連装特殊弾発射筒を装備し、無煙閃光弾に信号弾、曳光表示弾に発煙弾、催涙ガス弾など、5種類の特殊弾を発射することも可能。信号を変更できるシグナルコントロールも備え、情報収集以外にもかなり攻撃的な機能も併せ持っている。
ベースはRS-1と同じR30型スカイラインのRSターボ。劇中の設定では、最高速度はアフターバーナーを持つRS-1の265km/hよりわずかに遅い260km/hで、0-400m加速もRS-1の13.5秒に対して14.0秒。総重量が80kg多いこともあるのだろう。しかし、リアのウインドーをアクリル製に変更するなど、軽量化も図られていた。走行性能も併せ持つ哨戒機として軍団をサポートした。
「西部警察」生誕40周年記念! キミはあのマシン、「RS-3」を覚えているか? 【File.6】
今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。 ・出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
マシンRSから進化した情報分析ハイテクRS
スカイラインRS軍団の三男…といっても、RS-3はPART-II・第15話でスーパーZと共に登場したマシンRSを改良したもの。PART-IIIの第16話『大門軍団フォーメーション』(1983年8月21日放映)でRS-1/2と共に登場した。RS軍団の中では、「エレクトロニクスを駆使した情報分析車」として位置付けられている。
マシンRSとの違いは、ルーフ上のパトライト装備(RS-1と同じ)と、他のRSと合わせるためのエアロスプリットなどのエアロパーツを装着したところ。ホイールも同じものに変更されている。RS-1/2との最大の違いは、ベースのマシンがR30のターボモデルではなくNA(自然吸気)モデルという点だ。
乗車定員は2名で、助手席はコンソール化し全方向回転可能なサーチライトと赤外線とサーモグラフィに対応したビデオカメラを装備している。後部右側席を潰してコンピューター、モニター、無線機、プリンターなどを配置し、横向きに変更された後部左側席の乗員によって操作が可能、運転者ひとりでもコンピューターを稼働できる。
主な機能は、赤外線暗視装置や温度感知画像処理装置、CACSと呼ばれる車両や前科者に関する情報交換、目的地までの経路誘導などを行なう自動車総合管制システム、電波の発信方向および距離を表示する信号分析装置、犯人車との位置関係をモニター表示する前後方向の追跡レーダーや犯人車追跡時に活躍する信号制御装置を搭載。他にも犯人車走行予想経路表示機能、声紋分析など、ハイテクで武装したまさに情報分析マシンなのだ。
ちなみに、マシンRS&RS-3のエンジン音はタコ足(エキゾーストマニフォールド)と低背圧のマフラーを装着したNA特有の渇いた排気音がする。RS軍団唯一のNAエンジン搭載の“走る電子要塞”と
して、劇中でそのエキゾーストノートが楽しめる。
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自動車業界あれこれ | 日記
Posted at
2019/10/20 10:04:12
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