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2019年11月15日

メーカーの考え方も違えど速く走る事を考えた結果ですから

メーカーの考え方も違えど速く走る事を考えた結果ですから スバルWRX STI vs ルノー・メガーヌ RS、世界のカルトカーWRXとFF+4WSの最新鋭対決の行方は!?【清水和夫のDST】#101-1/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)

Number101(SEASON.12):スバルのプライド、WRX STIに挑む4WSで武装したニュル・マイスター

スバルWRX STI タイプS vs ルノー・メガーヌ RS カップ

ルノー・スポールが手がけたメガーヌRS。F1チームの技術とノウハウが盛り込まれたホットハッチの実力は侮れない。一方、スバルWRX STIはモデル史上最強となる2L水平対向ターボを搭載し、そのハイパフォーマンスぶりは疑いようもない。力量的には互角に思えるが、DSTのテストで上回ったのはどちらだ!?

FF+4WSの最新鋭、メガーヌRS

最近のモータースポーツで興味深いのはWTCRだ。参戦マシンは2LターボのFF車で、ウルトラアンダーステアが予測できるが、シャシーのセッティングをどう克服しているのか? シビックのレースカーに乗るドライバーに聞くと、ターンイン初期からテールが流れ、アンダーステアを出さないようなシャシー性能に仕立てられており、レースではリアタイヤから摩耗するそうだ。そんなFF車を速く走らせるにはリアサスがカギを握る。FFでニュルブルクリンク最速を誇る(最近シビックタイプRが更新)メガーヌRSには、どんな秘密が隠されているのだろうか。

メガーヌRSのサスペンションはバネが硬く感じるものの、大きく跳ねることもなくフラットライドである。バンピーな路面で上下に跳ねても、ダンピングが良いのでボディの収まりも良い。この乗り心地を維持しながらも、ハンドリングはかなりシャープだ。
前輪駆動のハンディを克服したのが4WSの制御だ。コーナーでは初期アンダーが出ないようにリアに逆位相の制御を与えているが、高速のスタビリティは悪くない。
1990年代のスカイラインに採用されたハイキャスのような位相反転制御を採用したことに、メガーヌR.S.の秘密があった。

世界のカルトカーWRXの唯一無二の存在感

WRCに出場するために開発されたのがスバルWRXだ。プロトタイプの開発時にWRCの“C”を隠すために“X”を使ったが、そのままWRXが車名となった。つまり最初からグループAのラリーで勝つために生まれてきたわけだが、世界のクルマ好きにこれほど愛されているクルマは珍しい。他のスバル車とは異なり速さは文句ないが、ただし乗り味は平成初期の香りがプンプンと漂い、これを認めるのか古いと批判するのか判断が難しいところだ。例えば、アナログ式のサイドブレーキはスピンターンするには都合良いが、ハイスピードライディングでは、ステアリングの手応えが軽く、骨太のWRXのイメージに合わない。テストコースのバンク下を140km/hくらいで操舵しても印象は変わらず全体的に軽めだった。



このクルマのキャラクター的にはもう少しダイレクト感を出してもいいと思う。ギアボックスは6速MTだが、シフトアップの度にパワートレインが前後に揺すられる。NVHなど、細部のつくり込みの質感や、風切音の大きさも気になるところだ。もう少し洗練させる方向でリファインしても良いのかもしれない。しかし、「これがWRXだ」と言われると納得してしまう自分もいる。それは唯一無二の存在だからかもしれない。

同点だがメガーヌRSの運動性能に未来を感じた

メガーヌRSのタイヤが減っていたため、ウェット旋回ブレーキで失点してしまったが、WRXと同レベルであれば、高得点を挙げたことは明白だ。ブレーキテストでは初期のストロークが長く、もっと剛性感が欲しかったものの、4WSの逆位相制御のおかげで、ダブルレーンチェンジは過去に例がないほどシャープなダイナミクスを示した。WRXはシャシーもパワートレインも古い感じが否めず、そろそろフルモデルチェンジをするべきかどうか、関係者は悩んでいることだろう。

RESULT

条件が揃えばメガーヌRSが勝利する可能性も!?

●スバルWRX STI タイプS:16/20点
●ルノー・メガーヌ R.S. カップ:16/20点



スバルWRX STI、ルノー メガーヌRSともに改善すべき点はあるが加減速ともにテスト結果は優秀!【清水和夫のDST】#101-2/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)

Number101(SEASON.12):スバルのプライド、WRX STIに挑む4WSで武装したニュル・マイスター

ルノー・メガーヌ RS カップ vs スバルWRX STI タイプS/Test01:加減速テスト

テストの「方法」と「狙い」
●加速テスト:静止状態からフル加速し、100km/hに到達するまでの時間から平均加速Gを算出。非力なクルマは0.15G程度、高性能車では0.6Gに達するクルマもある。エンジン、トランスミッション、トラクションのかかり方といった、パワートレイン全体の能力をみる。
●ブレーキテスト:100km/hからフルブレーキング、停止するまでの時間から平均減速Gを算出する。減速Gはどんなクルマでも0.8G-1.2G程度だが、加速Gに対応した減速Gを持っていることが重要。そうでないクルマは危険といえる。

ルノー メガーヌ RSカップ vs. スバル WRX STI タイプS(加速編)【DST♯127-01】

ルノー メガーヌ RSカップ vs. スバル WRX STI タイプS(減速編)【DST♯127-02】


両車ともに改善すべき点はあるが加減速ともにテスト結果は優秀

SUBARU WRX STI TYPE S
加速:0.45G(★★★★☆)減速:1.02G(★★★★☆)

WRXの水平対向2Lターボは、1.8L直4ターボのメガーヌRSに対して29ps/32Nmもスペック的に上回っている。発進加速はAWDなので、タイヤがスリップしない分、速い加速に期待できるが、クラッチの負荷は大きいから慎重なクラッチミートがマスト。トルクフルというよりもよく回る印象のターボエンジンは8000rpmまで使え、パワーバンド的に6500-7000rpmでシフトアップしたが、その際に生じるパワートレインの前後振動が大きい。この点に関して改善が必要だろう。ブレーキはスバルとしては譲れないところで、しっかりとした制動力で、踏力に対してのレスポンスも良い。100→0km/h(2回平均)の停止距離は39.63mだった。

RENAULT MEGANE RS CUP
加速:0.40G(★★★★☆)減速:1.04G(★★★★☆)

メガーヌRSの1.8L直4ターボは、パンチのあるパワー感と、それが生み出す加速フィールが特徴的で、アドレナリンがジワッと沸いてくる。発進加速はMT車なのでどうしてもうまくクラッチミートしないと、トラクションコントロールが介入してしまう。コンピューターが目覚めないように発進しなければならないが、実際にトラコンが効くと制御の荒さが気になる。ターボエンジンは6500rpmでレッドゾーンをむかえ、もう少し回って欲しいと思った。ブレーキはペダルストロークが長く、減速度は出にくい感じだが、制動力と効きは十分。踏力感はややスポンジーだった。100→0km/h(2回平均)は37.77mを記録した。


スバル車の優秀さは揺るがず、タイヤ状態が影響したメガーヌRS【清水和夫のDST】#101-3/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)

Number101(SEASON.12):スバルのプライド、WRX STIに挑む4WSで武装したニュル・マイスター

ルノー・メガーヌ RS カップ vs スバルWRX STI タイプS/Test02:ウェット旋回ブレーキテスト

●テストの「方法」と「狙い」:ドライ路面からウェット路面に100km/h(±2%)で進入、半径40Rのカーブをフルブレーキングしながら曲がる。路面はハイドロプレーニングよりもウェットグリップが問われる水深5mmに設定。ABSやタイヤを含めたクルマの総合的なブレーキ性能と、シャシーの旋回性能(ラインが外に膨らむクルマは危険)をみる。

ルノー メガーヌ RSカップ vs. スバル WRX STI タイプS(ウェット旋回ブレーキ編)【DST♯127-05】


タイヤコンデション

SUBARU WRX STI TYPE S

タイヤの山は4本とも6mm以上も残っていたので、ハイドロプレーニング現象は発生しなかった。専用のヨコハマ・アドバンスポーツV105はウェットグリップもよく、路面の接地感が高かった。

RENAULT MEGANE RS CUP

ブリヂストン・ポテンザS001のタイヤ山は、特にフロントが4mm程度まで減っていた状態だった。ドライグリップでは大きな影響は出なかったものの、ウェットグリップは少し物足りなかった。

スバル車の優秀さは揺るがず、タイヤ状態が影響したメガーヌRS

SUBARU WRX STI TYPE S
●制動距離:48.0m(★★★★☆)

WRXが履くヨコハマ・アドバンスポーツV105の残溝は4輪とも6mmオーバーだったため、安心してウェット路面に進入できた。雨の高速道路ではこの1~2mmの違いが命取りとなる場合がある。40Rに侵入し、1回目はステアリングとブレーキを同時に操作したが、その瞬間から十分なストッピングパワーが発生し、ステアリングも正確に機能する。ABSの制御がきめ細かいので、ライントレースは素晴らしい。1回目は43mとすごく短い距離で止まれた。2回目のロバストチェックではステアリングをやや先行してブレーキを踏むが、さすがのスバルもブレーキはやや減圧気味となった。それでも制動距離は53m。ここ10年、スバルはこのテストが完璧だ。

RENAULT MEGANE RS CUP
●制動距離:69.0m(★★★☆☆)

与えられたブリヂストンS001はスポーツタイヤのスタンダードだが、問題は溝が減っていたこと。フロントタイヤは左右とも4mm前後で、この磨り減ったタイヤの状態で水深2-3mmのウェット路に侵入するにはかなり勇気がいるが、案の定、旋回路に進入した瞬間にタイヤが水の上に乗ってしまうハイドロプレーニング現象が生じた。当然、ブレーキは効きにくいし、ステアリングを操舵してもドライバーの意思は尊重されない。2回目はいつもどおり、ステアリングをやや先行させたが。クルマ側が低μ路に進入したと誤判定し、リアブレーキは減圧気味となって、制動距離は想像以上(1回目は67m、2回目は74m)に伸びてしまった。

今やもう古い!? スバルWRXとFFでもキレッキレの走りが印象的なメガーヌRS対決結果は【清水和夫のDST】#101-4/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)

Number101(SEASON.12):スバルのプライド、WRX STIに挑む4WSで武装したニュル・マイスター

ルノー・メガーヌ RS カップ vs スバルWRX STI タイプS/Test03:ダブルレーンチェンジ

●テストの「方法」と「狙い」:80km/hでコースに進入、障害物を回避してふたたびもとのレーンに戻るテスト。シャシーの総合性能、ESC(横滑り防止装置)など挙動安定化装置の能力をみる。そして、ドライバーが安心して操作できるかどうかも評価の対象となる。パニックに陥ったドライバーでも正確に操作できなくては、クルマが優れたシャシー性能を持っていても意味がないからだ。

ルノー メガーヌ R.S.カップ vs. スバル WRX STI タイプS(ダブルレーンチェンジ編)【DST♯127-04】


ルノー メガーヌ R.S.カップ vs. スバル WRX STI タイプS(ハイスピードライディング編)【DST♯127-03】


いま乗ると古い感じがするWRXは、もう少し意識的にチューニングしても良い

SUBARU WRX STI TYPE S

操縦安定性:★★★☆☆
平均通過速度:75.58km/h(2回平均)

いまWRXに乗ると古い感じがする。直進性は高いが、ゆえにダブルレーンチェンジで急ハンドルを切るとステアリングが重く、ノーズの動きも重々しい。パワーステアリングはまだ油圧式で、昔の技術が残っているのが気になるところ。そのために軽快なフットワークというわけではない。メガーヌR.S.はESP(ESC)がいつ作動したのかわからないほど、高い運動性能を示したが、WRXはVDC(ESC)の作動で速度を減じてしまう。もう少し意識的にチューニングしても良いのではないだろうか。最近、このセグメントに新しいライバルが登場してきているので、世界と戦うには厳しい部分がありそうだ。

メガーヌR.S.の最新デバイスがテスト結果に大きな影響を与えた

RENAULT MEGANE RS CUP

操縦安定性:★★★★★
平均通過速度:83.87km/h(2回平均)

ダブルレーンチェンジテストでは大きな差がついた。結論を述べると、メガーヌR.S.はFFとは思えないほどシャープなハンドリング性能を持っている。フロントヘビーなFFのネガティブさを消すために、4WSを採用して後輪を瞬間的に逆位相に制御し、旋回しやすくしている。そのため、急ハンドルを切っても、ミズスマシのように、あっという間にスイスイとレーンチェンジしてしまった。通過速度はWRXのそれよりも約8km/hも速かった。このパフォーマンスには脱帽である。ミニのJCWに似ていて、FFといえど、キレッキレの走りがとても印象的だった。シートが良いので操縦もしやすい。
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Posted at 2019/11/15 22:42:09

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この記事へのコメント

2019年11月15日 23:14
クラッチクラッチ言ってるけど、クラッチダンパーとか入ってるからいくら早くペダル操作しても微妙にゆっくり繋がるはず...

これはGDB出た当初のベスモでもそうだったけど、車貸す広報がちゃんと言わないとダメかと
コメントへの返答
2019年11月16日 2:45
最近のクルマはマスダンパー付いているからスパスパは繋がらないですからね…

86/BRZなんかはクラッチペダルもスッゴク軽いんだよな~乗り易いんだけど、GDBとかみたいな方が踏んでる感は出るんだけどね
2019年11月16日 14:56
どことなく、昔のランエボvsインプの図式を思い出しますねー…電制デバイスで無理矢理ねじ伏せてパフォーマンスを出す設計思想とシャーシの基礎体力でパフォーマンスを磨く設計思想の対立。チェスや将棋のAI対局もそうですが、電子系の高度化でいまは電制優位が確立してたきてますから、いずれくる電動化時代はソフトウェアの善し悪しがクルマの走りを決める時代になりますね。
コメントへの返答
2019年11月16日 20:59
確かにその昔なら
レガシィVSギャラン
インプレッサVSランサー
って構図でしたからね~

WRXもその昔に比べれば電制デバイスの介入が増えていますが、シンメトリカルAWD等の技術の熟成を続けていますからネ

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